63話 進化大量発生
更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
ここから4章です
いつ間にか沢山の魔物が進化していたので、動作確認も兼ねつつ《スタツ遺跡》向けて移動中です。
おそらくセドルを【吸収】した時に、みんな進化したのだろう。
一気に196レベルまで上がったからな。
まぁ、あの時は余裕もなかったし、気が付かなかったのは仕方がない!!
ちなみに、進化した魔物は、
ウォールランナー(壁走)、
ヴェノムスネーク(猛毒蛇)、
マッドワーム、
フォレストウルフ(森狼)
ビックボア(大猪)、
の5つだ。
すべて変身してみたので、感想を言うと、
《ウォールランナー》→《アサシンリザード》
直訳して、暗殺トカゲとでも呼ぼう。
進化前と大きさは変わってないが、鱗の色が黒に変わった。
そして、新しく【幻影魔法Lv.1】を覚えた。
【幻影魔法】は、相手に幻覚を見せる事ができるらしい。
自分の幻覚を作り出せば、相手の意識をそらしたり出来るので、戦闘ではかなり使えるスキルだろう。
あとは、幻覚を使って相手に視認されない様にする事もできるが、【超光学迷彩】と完全に被っている気がするので使わないだろう。
《ヴェノムスネーク》→《ヴェノムサーペント》
さらに大きくなった。
15メートルは余裕で超えているだろう。
これからは、猛毒大蛇とでも呼ぼう。
それにしても、巨大化しすぎ…………。
目立ち過ぎて、森毒蛇時代の『毒を注入し、死ぬまで待つ』という狩りは、もはや不可能だろう。
まぁ、こいつだったら、牛くらいなら絞め殺せそうだ。
《マッドワーム》→《グランドワーム》
大地虫でいいか……。
ちなみに、これも巨大化した。
半分くらい地中に潜っているから分かり難いが、猛毒大蛇位ある。
見た目も、硬い鱗みたいなものを身に纏い、口は大量の牙がビッシリと生えている。
うん、超絶キモい。
《フォレストウルフ》→《レッサーフェルリル・レプリカ》
名前が可哀想。
劣等種な上に、偽物。
偽狼でいいかな?ww
フェンリルと比べると、だいぶ性能が落ちるから、仕方が無いといえば仕方が無いのだが……。
ちなみに、見た目もかなり変化した。
茶色だった体毛は、灰色に生え変わり、体長は3〜4メートル位ある。
体毛が白だったら、完全にジ○リの山犬の主である。
人を乗せて走る事も可能だろう。
乗り心地は保証しないが…………。
《ビッグボア》→《ギガントボア》
体長は3メートル以上ある巨大イノシシ。
完全にジ○リのアレである。
こんなのに突進されたら、車だったらスクラップみたいな感じになりそうだし、人間だったら即死する事間違いなしだろう。
ちなみに、全て危険度【C】。
よっぽどの実力者じゃないと、太刀打ちできないほどの力を誇る魔物である。
強くなるのは嬉しいのだが…………、
みんなデカイ!!
普通に3メートルを超え、猛毒大蛇と大地虫に至っては、10メートルをこえてきている。
セドルを【吸収】してから、俺のチート化が激しい。
………
……
…
空中を移動中、森の中に気になるものを発見した。
木で出来た牛車が3台、止まって動かないのだ。
先頭を走る1台は、とても綺麗にされているが、後ろの2台はボロボロで、薄汚い。
しかし、何であんなところで止まってるんだ? 休憩でもしてるのか?
初めはそう思ったが、何か違和感を感じる。
近付いてみるか。
好奇心に身を任せて牛車に近寄ると、そこでは戦闘が行われていた。
4匹のオーガと、牛車の用心棒であろう人間7人が戦っているのが見えた。
オーガの平均レベルは70くらい。
それに対して人間は50。
オーガ側は、一匹は倒れているが他は健在だ。
人間側は、誰も力尽きてはいないものの、全員に疲弊の色が見られる。
うん、オーガ側が勝つだろうなー。
まぁ、俺には関係無いけど!
牛車の積荷が気になったので、【超光学迷彩】を使いつつ、近寄り窓から覗き込む。
そこには、ボロボロの服を着て、手足に枷をつけている人がいた。
完全に奴隷ですねありがとうございました。
って事は、前の綺麗な牛車に乗っているのは奴隷商人って所かな?
何でテンプレ展開。
老若男女様々な人が居て、まるで一つの村をそのまま連れてきたかのようだな、
なんて考えていると、
「ふざけるな!!」
突然、一番前の牛車から怒鳴り声が聞こえてきた。
近付き、窓から覗き込んでみると、其処では、太っている金持ちそうなおっさん達が、戦士風の男と口論をしていた。
太ってる金持ちそうなおっさんが奴隷商人達で、戦士風の男は護衛のリーダーだろう。
「このままでは、皆オーガたちに殺されちまう!!」
護衛達のリーダーの男が、奴隷商人達に何か頼みに来ているようだった。
「それがどうした!? 何のために何時もお前達に高い金を払ってると思ってるんだ! こういう時に命を投げ出して我々を守らせるためだろう!」
だが、護衛の男の頼みは聞き入れては貰え無さそうな様子。
「俺ら護衛が全員殺られたら、奴隷やお前らも全滅だぞ!? だから数人奴隷を囮にして逃げようって言ってるんだ!」
奴隷を囮に……、奴隷の事はよく知らないから、これが当然の行動かもしれない。
しかし、見てて胸糞悪いのは間違いないだろう。
漫画などのフィクションで見ても、見てて気分の良いものではないが、実際に見ると酷い。
同じ人間なのに、どうして平気で囮にしろなんで言えるのか理解に苦しむ。
「せっかくの商品を捨てろってのか!? 冗談じゃない! あいつらを陥れるためにどれだけの根回しをしたと思ってるんだ!?」
「あいつらの畑の水源に毒を混ぜ込んだの
は俺たちだ!!」
「そういう契約で、ちゃんと金も払っただろ!」
どうやら、後ろの人達が捕らえられているのは、こいつらが何かしたかららしい。
畑の水源に毒……。
詳しい事情が気になるので、後ろの牛車に向かった。