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カスクの町で

ようやく帰ってきた。

町長さんとテイリックさんのお父さんに

「あ、つかまったのか。嫌なことがあればすぐに言いなさい。」

と言われた。どうやらテイリックさんの顔で分かったらしい。


ひとまず、町長さんの家にお邪魔した。部屋はそのままだから自由に使いなさい、と言ってもらえた。

テイリックさんは、2人に呼び出されていた。


ミウさんへお土産を持っていく、と言うと護衛をつけると言われ、準備して待っていると、テイリックさんが来た。町長さんが苦笑いをしていたので、話の途中で抜けてきたみたいだ。帰ったら続きを話すからまっすぐ部屋に来い、と言われていた。


ミウさんのお店に行ってお土産を渡して、明日会う約束をして町長さんの家に戻った。

テイリックさんは、権利関係の丸投げの中身を町長さんに話していたらしく、今後のことも含めて話し合うのだ、と言っていた。


その間、私は厨房に行き、お土産を渡した。そして、お米を使って小さいおにぎりを作りたいとお願いした。指示をするだけでいいなら、と許可を得て、作り方を説明した。おにぎりの具の相談をしたり、海苔を巻いたりして、出来上がった。味見の結果、夕飯に出してもらえることになった。小さなおにぎりなので、おかずの一品扱いだが。


夜、縁側にいるとテイリックさんがやってきた。監視の目さえなければ、と言ってたので笑ってしまった。

この世界に来て、いろいろやらかして迷惑をかけているものの、楽しく過ごせている。

そして、行き当たりばったりの旅がこんなに楽しいとは思わなかった。

出会う人たちが優しい人でいい縁がつながっていって、幸せだなぁと思える。

そんな素敵な日々を今過ごせていることを、あの日何故かこの世界に来た時は思わなかっただろう。

まだこの世界に来て、少ししか経っていない、にも関わらずよかったと思える、とても素晴らしいことで、嬉しいことだと思う。

テイリックさんにも会えたしね。


あ。味噌どうなったかなぁ。うまくできているといいけど。


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