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婚約破棄後の私
電車を乗り継いで終点で降りると、そこは別世界だった。
小学生の頃、冒頭の一部分を覚えなさい、と言われて、覚えた一節に似ていることはわざとである。
そんな気分になったんだから、仕方ない。
鳴宮かえで、こと私は、職場結婚間近で親に挨拶が済んでいるにも関わらず、彼が後輩と結婚したい、と言い出し、婚約破棄された。
まぁ、向こうの不貞なわけで、二人から高額な慰謝料をとった。当然一括で払わせた。
周りに周知されていたにも関わらず、関係を持った二人が今後どうなろうと、知ったこっちゃない。まぁ、彼は絶縁されたらしいが。
慰謝料は資産運用に回したので、当分ゆとりを持って生活できる。だからこそ、働き詰めでゆっくり旅することなんてできなかった分、仕事を辞めて、念願の旅をすることにした。
それがだ。電車を降りたら日本じゃない、とはどういうことだ。町行く人は頭に耳が生えているし、建物も宿場町かな?というような建物が並んでいる。
ただし、全員が頭に耳が生えているわけではなく、普通の人もいる。
「あのぅ。ここはどこでしょうか?あ、言葉通じますか?」
「あ、迷い人さん?たまにあるんよ。ここはね、カスクの町だよ。案内人のところへ連れて行ってあげるね。」




