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冬のコナタ
ペさんが胸に手を当てて、熱く 言った。
「ケンチャナヨー」
そしてポラリスのネックレスをどこかから取り出し、ホカホカと笑った。
黒ぶちメガネにもふもふのマフラーを巻いたペさんの笑顔は、冬にとてもあったかいものだった。
裸のブナの木立ちが冬にとても似合って、どこかから扇情的なストリングスの音楽が流れてくる。
しかし私は中国語しか話せなかった。
「ブヤぉ」
私はそう言うと、ペさんの差し出すポラリスのネックレスを、裏拳で吹っ飛ばした。
泣きそうな笑顔になったペさんに、私は聞いた。
「ザマらぁ?」
「ざまぁ」に聞こえたようだ。私は「怎麼了?(どうしたの?)」と聞いたのに。
ペさんが凶暴化した。
体長60メートルまで巨大化すると、上から拳を振り下ろしてきた。




