4-4 ようこそ、裏九龍城国へ。 その1
よく言われますが、キャラ考えてから、世界設定作るのか?
それとも、世界設定を作ってからキャラ考えるのか?
などと、言われますが、実は両方です。
キャラ書いていくうちに、世界設定と密着したり、設定が増えたことで矛盾点を消すために世界設定に合わせたりなど、何気に高度な事をやっているような気もします。
-------N.A.Y.562年 8月15日10時00分---------
結構な兵力が集まった。
今回、チャイナガールズは一部のみを集めたんだぜぇ。
初発、カギを握る人物は、ルェイジーだ。
彼女はわずか九歳だった時に、裏九龍城国に迷い、一人で生還して、青龍省内にある劉龍飯店に迷い込んだのだ。
間違いない、こいつぁ非常に頼もしいぜ。
オレを見るなり、ルェイジーは叫ぶ。
「アイヤ!! 裏九龍城国、久々アルネ!!」
オレは眉根を寄せる。
「久々ってよぉ、いつ行ったんだよ?」
「アイヤ!! 一週間ほど前ネ!!」
オレは、顔をひきつらせた。
「いえええ!! マジかよぉ!! テメェよく入れんなぁあんなとこよぉ」
ルェイジーは、キョトンとした顔になる。
「普通に出前の注文来るアルネ!!! この間は暗黒太極拳使いのチャンさんとこに持って入ったアルよ!! チャン老師、とっても良い人アルネ!! しかも、クンフーちょっとだけ教わったアルネ!!」
オレは、思った。
コイツぁ、底が知れねぇ。
そして、オレよりも小さい女の子がオレを見上げている。
「よう、悪いなリームォ……」
「ぎんりゅ、マーメイおねーたま、でりゃれなくて、メンゴ……」
「ん? なんだその変な言葉?」
「ごめんって、いみゅ……」
オレはリームォの頭をナデナデした。
完全小動物扱いだ。
「いや、しょうがねぇ、老師に会いに行ってんだろうよぉ? そっちが優先だ」
そして、双子の白い中国服を着ている女の子が二人いる。
「よう、悪りぃな、ホンホン、リャンリャン」
二人同時に答える。
「いいわよ、かまわないわ!!」
「いいわよ、かまいませんよ!!」
そして、協力してくれた、中国政府国防省の彼も来ていた。
「よお、旦那ぁ。テメェは別に来なくても良かったんじゃねぇの?」
「いや、確実に報告する義務もあるし、私は、あなたの指揮能力を拝見しに来たわけなのです」
今回、集めた人選にはオレ的に意味がある。
それは、まず小柄であること。
そして、それ相応のスピードが出せること。
それと、夜の目がきくやつらだ。
裏九龍城国は、想像以上に暗い。
薄汚く、アジアの闇を一緒くたに混ぜ合わせたような感じだ。
オレは中国軍から派遣された三十名中、五名を指定した。
ヨウには、「もっと連れて行かないのか?」と、言われたが断った。
「いや、必要最低限でとりあえず行ってみる。リスクは絶えず考えるべきだろぉよぉ」
ヨウは、「なるほど」と訝しくしぐさをふる。
裏九龍城国の入り口はそれぞれのエリアごとに一つある。
中央省を除いた、九つの省が存在していている。
上空から見上げると、大体丸く円形の形をしている国だ。
真ん中にあるのは「中央省」と言われていて、通称セントラルとも言われている。
オレ達がいる場所がまさにそのあたりだ。
そして、うまくエリアが9つに分断されている。
ホールケーキを思い浮かべてくれば、わかりやすいかもな。
そして、9つのエリアごとに、チャイナガールズたちもうまく散り散りにみんな住んでいる。
エリアの名称は、北側から時計回りに説明するぜぇ。
「老龍省」「碧龍省」「銅龍省」「紅龍省」「黄龍省」「青龍省」「黒龍省」「牙龍省」「白龍省」と、九龍あるわけだ。
九龍城国は全て湖に囲まれている。
そして、各エリアごとに必ず橋がかけられていて、飛行機に乗るんだったら一度中国エリアに出なければ乗れない。
基本、自動AIによる車を利用するか、バスを利用するしかない。
地下鉄はあればいいんだろうけど、裏九龍城の抵抗が凄まじくて作れない。
そして、闇が蠢く地下の入り口という場所がある。
以前、地下鉄を作るということを国はやろうとした。
だが、そこを反対する輩もいるわけだ。
それが、ドラゴンマフィアやテロリストどもを輩出した理由だろう。
結局国は無理くり地下鉄を作ろうと中途半端にやったもんだから、掘っている途中で、人が籠城し、やがては永遠に暗闇な裏九龍城国が完成したというわけだ。
オレが生まれた時代ではないが、内乱が多かったこの国も、地下で大規模なテロが起きたこともあったそうだ。
オレの母親だったら、知っているんじゃねぇかねぇ。
あの、まだまだ不安定だった、九龍城国を。
この地下通路だが、いつ、誰が作ったのかは不明だ。
違法地下マンションから始まり、
どこから引き込んだのか不明だが、パーティカルロイドを動力とした違法エレベーター、
エスカレーター、違法通信システムもある。
しかも、建築のやり方もメチャクチャだ。
だから、メインで通るような場所は、堅牢な場所は堅牢。
枝分かれになっている通路はもろい。
更には、迷路というか、ほぼ迷宮入りだ。
入ったら、二度と出てこれないと言われているのも納得できる。
上の人達は、ここへ入ったら、二度と出てこられなくなると、恐怖していて、その扉は国によって入り口のカギがオートロックでかかっている。
だが、たまにそれらしい輩も見たことがある。
恐らく、抜け道はしっかりとあるのだろう。
人口の密度は地上側よりも高く、全員が全員、何をやって生計を立てているのか全く不明だ。
ドラゴンマフィアやドラゴンテロリストどもは、ほぼまともな商売で生計を立てているような感じはしねぇ。
人身売買、重火器取引、麻薬売買、娼婦などなど、数えたらキリがねぇ。
オレ達は、今からその蠢く闇へと足を踏み入れようとしている。
その入り口は、九つの省に全て同じ扉がある。
闇が、オレ達を手招きしてた。
ようこそ、裏九龍城国へ。
その闇へと、オレは先陣を切って銀色のハイヒールを鳴らし、歩き始めた。
キャラクター紹介
雷 梁梁
年齢13才
女性
身長139センチ
髪は黒色 二つに分けた、三つ編みの髪を頭の左右、側頭部に纏めている。
肌の色 黒
瞳 グレー
出身 九龍城国
利き腕 両方
クンフースタイル リャンリャン式、白虎拳
得意技 空をも穿つ雷撃 (雷电也在天空中醒目) Léidiàn yě zài tiānkōng zhōng xǐngmù
虎ですら死ぬ両手拳 两只手即使被老虎打死 Liǎng zhī shǒu jíshǐ bèi lǎohǔ dǎ sǐ
得意武器 六角棍
一人称 わたし
誕生日 AY549年11月11日
所属部隊 白虎
BWH 体重 58/48/61 49キログラム
ホンホンの妹
一卵性双生児で生まれたため、ほぼ同一の顔をしている。
そのため、髪型笑い顔で判断するしかない。
笑うと八重歯が左側にある。
姉とは、息がぴったりでよく声が被る。
二人同士で棒術の演舞をするときは九龍城国、周辺が緊急警報を鳴らすぐらい、凄まじい爆風と雷が発生する。
その為、この二人が揃うと、チャイナガールズの通称稲妻姉妹と呼ばれている。
二人が九龍城国内で喧嘩をおっぱじめるときは、全住民が避難シャッターを下ろし、
逃げ込むという光景も見られるときもある。
この状況を、九龍城国では、「ホンホンリャンリャン注意報」と呼んでいて、
省内の公共スピーカーや、九龍城国放映テレビ局でもアナウンスが流れるぐらい、ヤバいことが起きる。
リャンリャン式白虎拳は、ホンホンは直立だが、リャンリャンは本当に虎のような姿勢の低いのが特徴。
性格は、ホンホンとは異なり、勝ち負けにこだわらず、静かに生活したいと思っている。




