3-28 銀龍、薄い本が盗まれる。 その2(クロスオーバー作品)
挿絵&キャラクターは「めんち様」のシュガープロジェクトより。
シュガープロジェクト、女の子かわいくて、いいよ!!
シュガプロも、よろしくね!!
シュガープロジェクト小説:https://ncode.syosetu.com/n2883en/1/
ツイッター:https://twitter.com/sixyuga_puro
夜なので、すでにお客のかき入れ時も終わろうとしている時間帯だった。
そして、喫茶店入り口からは最も遠く、角の所に銀龍は座っている。
銀龍は、いつものチャイナドレスなどではなく、珍しく黒いスーツの格好をしていた。
そして、サングラスをかけていて、いつもの雰囲気ではない。
頭にお団子頭二つの女の子が入ってくる。
喫茶店のベルが、ちりんちりんと鳴り響き、彼女が銀龍のそばまでくる間に、彼女のお団子頭の飾りがシャンシャンなりながら近づく。
銀龍は、サングラスをずらし、左右を見渡し、ファリン以外のどこにもチャイナガールズのメンバーがいないのを確認した。
ファリンも恰好の様子が異なっていた。
黒いスーツに、顔よりもずっと大きいサングラスをしている。
彼女は外に出るときはなるべくサングラスをすることで、人見知りを回避できるという必殺技を編み出していた。
「ファリンよぉ、髪飾りの鈴はよせって言っただろよぉ」
「ボス、すみません。これは私のトレードマークなのです」
「例のやつは、持ってきたか?」
「持ってきました」
ファリンは、銀色のアタッシュケースを持ってきていた。
それは、薄い本だった。
しかも、表紙は男と男がくんずほぐれつの体勢で吐息を今にももらしそうなくらい、恍惚とした表情をさせている。
「ボス、計15冊用意しました」
「ほーう、じゃあ、中身を確認させてもらうぜぇ」
銀龍は、白い手袋をさせ、一枚一枚くんずほぐれつの絵をめくっている。
「おう、いい仕事してるぜぇ。丁寧に印刷されていらぁ。しかも、落丁の後もねぇ。まさしくファリンシェンシンの逸品だな!!」
ファリンは、上目遣いで、顔を赤らめ嬉しそうな仕草をさせる。
「ボ、ボク……。銀龍ターレンのためだったら、いくらでも描くよ……」
「おう、また、よろしく頼むぜぇ……」
二人は、喫茶店で、あまいものを食べた後、銀龍はトランクを持ったまま、誰かにぶつかった。
いつもだったらよけるが、サングラスで相手の影がよく見えなかった。
銀龍は、しりもちをついて、盛大に転んでしまった。
すぐ後ろにいたファリンが、銀龍のそばでしゃがみ込む。
「大丈夫、ターレン!!」
銀龍はずれたサングラスをかけなおし、去り行く男に文句を言った。
「イテテ……何でぇ、気をつけろよぉ!!」
相手は黒いコートを覆った細身の男で、様子がおかしい。
そして「す、すいませぇんギャス!!」と、謝りながら銀色のアタッシュケースを抱きかかえるように、何かに急いで走り去った。
「ったくよぉ、昔の日本だったら、てやんでぇだぜぇ……」
首筋裏をかきながら、銀龍はアタッシュケースを持った。
「ん? 何でぇ、何か重いような……。ま、いっか」q
そのまま二人は解散した。
銀龍は、劉龍飯店で食事を終えた後、銀龍は自宅へと戻った。
リビングの電気をつけ、両手を合わせて、唇の端から犬のように舌をだす。
「うひょー、久々だぜぇ……」
そう呟きながら、ボーイズラブを楽しもうとしたのだが……。
そこには、九龍城国の、束になった紙幣が大量に入っていた。
「え? こいつぁ、どういうこってぇ!!」
銀龍は、速攻で気づいた。
「あ、あ、あの野郎!!!」
先ほどぶつかったコート姿のひょろい男性だ。
銀龍の頭の中で、色々な事が想定された。
まず、自身のこの嗜好はファリンとの秘匿情報であること。
絶対秘密主義にしていること。
そして、これは確実に「チャイナガールズ」に広めてはいけない。
秘匿情報トリプルSクラスだ。
銀龍の背中のタトゥー技術と同等レベルなのだ。
これを知られてしまったら、部隊長としての尊厳が問われる。
大金なんて、彼女にとってはまったく興味のないことだ。
銀龍はすぐにスマートコンタクトレンズを起動させる。
次のユグドシアル大陸までの予定を追った。
どうやら、猶予は4日間。
それ以降は、ユグドシアル大陸まで当分遠征だ。
「う、うおお!! ヤ、ヤベェ!!!!!!」
銀龍は考えに考えた。
まず、このエマージェンシーの事態にはどう対処するべきか?
取り違えた奴らは、誰なのか?
この広い九龍城国では、どう探せばよいのか?
いや、とにかく口コミだ。
そして、この情報を共有している者がカギを握る。
銀龍は、即ファリンに連絡する。
銀龍の画面上に薄青いウィンドウが開く。
ファリンが出てくれた。
お団子頭二つともほどいていて、眼鏡をしている。
「銀龍ターレン、どうしたの?」
「ファリン!! エマージェンシーだプランBでぇ!!」
「わかったよターレン。GPSをつけているから、それを追ってみよう」
「さっすがだぜ、ファリン!!」
ファリンからもらったGPS情報で銀龍は追うこととなった。
銀龍がトランクを入れ違えてから6時間ほど前。
黒い影が二つ揃っている。
一つは、丸く大きな影。
もう一つは、細く小さな影。
小さな影が口を開く。
「ギャース、トランクの中身が違ったでギャース!! こんな薄い本などいらないでギャース!!」
「そうダスか? もう少しで取引ダス。何が何でもこんな薄い本よりもお金が大事ダス!! ボスに殺されるダス!!」
「あれは一生懸命にお年寄りから巻き上げたお金でギャス!! このままでボスに殺されるギャース!!!」
「慌てるでないダスよ。江 晓迪」
「そうはいっても、まずいギャスよ!! 风云!!」
「大丈夫ダスよ。九龍城国の紙幣には一枚一枚、追跡できるように出来ているダスよ!!」
「そうでしたギャース!! 偽造防止のため、一枚一枚製造番号ではなく、位置まで特定できるギャース!!」
九龍城国は、偽造防止と脱税防止の為にお金を一枚一枚追跡できるようになっている。
その情報を知るものは、国の情報部を扱う老龍ぐらいしか知らないと言われている。
老龍はこの国の全ての取り決めを決めるもので、この国のシンボルである。
国旗でもある、五本の爪が描かれた龍は老龍が絶対的権威の表れでもある。
「ギャース!! 何としてでも見つけてやるでギャース!!」
銀龍とファリンは深夜1時ごろに「九龍喫茶店」入り口前で待ち合わせた。
二人はバトルドレスを着ていた。
銀龍は相も変わらずの銀色のチャイナドレスだが、背面はバッサリ開いている。
初期型のバトルドレスだ。
防御バリアは一枚のみで、気功ユニットの持続性能も低い。
ファリンは、左右お団子頭に緑色のチャイナドレスを着ていて、リュックを背負っている。
中には、暗がりの中照らすための道具や、夜食をなぜか入れている。
「すまねぇ、久々のトチリだわ……」
「ううん、いいんだ。ボク、銀龍ターレンのためだったら頑張るよ!!」
「サンキュ。んで、GPSはどこら辺だ?」
「うん、そうだね。GPSはまだ動いていないよ」
ファリンの大きな瞳が青くなる。
そして、銀龍の瞳も青くなった。
目の前にいる少女の前で、ウィンドウが開き、九龍城国の全体地図が出てくる。
銀龍の眼前にいる女の子は口を開いた。
「ターレン、紅龍省にいるはずだよ」
「紅龍省」は南西の部分でガスなどのインフラの整備の職業が多い人たちが住んでいる。
確か、レイレイが住んでいるはずだ。
銀龍は早速AIタクシーを呼びつけた。
キャラクター紹介
王 神美(神美) (ワン シェンメイ)
年齢31才
女性
身長155センチ
髪は黒。 セミロングで、ヘアピンで前髪をまとめている。
肌の色 色白
瞳 黒
国籍 中国(九龍城国)
利き腕 右手
クンフースタイル 双辺太極拳(そうへん太極拳)形意拳と八卦掌のミックス+(鉄扇演舞とお香)
得意武器 鉄扇子
一人称 オレ
誕生日 2月1日
部隊 傭兵部隊参謀兼戦略家
BWH 体重 81/57/83 50キログラム
銀色のチャイナドレスを着ていて、膝上よりも長い丈になっている。
背中は、大きく開いていて、銀の龍の入れ墨が覗かせる。
銀色の龍は、上から下へと流れるようにタトゥーが入っている。(降龍)
両耳には扇の形をしたイヤリングをしている。
その姿から、通称「銀龍」とも呼ばれている。
背中のタトゥーは、チャイナガールズの中でも唯一無二の忠誠心のあらわれでもある。
部隊内でも、交渉力が武器となっている、指揮官の役目を担っているキャラクター。
ただし、少々感情的になりすぎて、金龍よりは交渉事が苦手な所もある。
チャイナガールズ発足時にもかかわっていた人間で、初期メンバーでもある。
伝説の傭兵とも知り合いで、バニーマムとも面識がある。
バニーマムとは、実は傭兵のオリンピックみたいなのがあり、それでお互いに優秀な成績をおさめている。
部隊内では結構大雑把な性格で、竹を割ったような感じだ。
大股広げて、公衆の面前でも恥ずかしげもなく下着を見せてしまったりすることもある。
言葉の扱いは荒く汚いが、根はすごく優しいところもあり、自分自身にあまり素直なところは見せない。
部隊内では、相手が何を考え求めていることに対して察知する能力が高くその人柄ゆえか、金龍の部下でも、相談役を担うところが多い。
頭の回転が尋常に早く、誰よりも戦略の変更、融通が利く。
キセルヘビースモーカーのため、中国キセル(銀色の龍の装飾が施されている)を右手、鉄扇子を左手に持っている。
彼女は幼いころから、九龍城国のお姫様みたいな立場だったので、この組織を運営しつつ、どこかで後ろめたさはずっと持っていた。
その為、自身の給料を全て九龍城国の各拠点(九つ)の孤児院にポケットマネーをつぎ込んでいる。
心の底では本当は優しいお姉さんであることが伺える。
九龍城国内に帰れば、各孤児院に顔を出しつつ、子供と遊んだりしているが、チャイナガールズ全員が揃っているときは表立ってそんなそぶりは一切見せない。




