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10章 ー10
うちで咲いていたすみれ色のコリンダーがメグの排せつ物の影響で色が濃くなり、ラベンダー色になった。
そのコリンダーだけは植え替えても色落ちしなかった。
面白がったお父様は何人かのお友達にそのコリンダーをあげた。
そのコリンダーがきっと婦人の家に渡ったのね。
何にでも気がつくアルフレッド様が珍しいコリンダーに気がつかない筈がない。
家にあるあの色のコリンダーを、きっと婦人の家で見た事があるからだわ。
知らず知らずにつながっている。
「それは嬉しいね。私の知らないところで私の手掛けた物が広まっているんだね」
お父様は本当に嬉しそうにそう話す。
「本当ですわね」
お父様のこんな所を私は素敵だと思っている。
『領民が喜んでくれたよ』と、お父様がこうやって笑うのを見て、お金がなくても私は幸せを感じていたのを思い出すわ。
あと1年も一緒にいられないけど、お嫁に行くまでは側にいるからね、お父様。
10章も終わりです。
お嫁に行くまでと、家にいれる期限が見えてしまうと急にその時間が愛おしい気がするリリアでした。




