2章 ー04
「ぷっ」
あら?
アルフレッド王子は必死に笑いを堪えているみたいだけど、どう見たって爆笑している。
「はぁー…。リリア嬢は面白い」
先程より柔らかい雰囲気でアルフレッド王子は話す。
「メグ令嬢とは中々良いセンスだな。そちらの意向は分かった。だが、こちらにも都合がある。それに、王である父が決めた事だ。簡単に婚約を破棄出来る筈もない」
それもそうかも知れないけど…。
「それに独身だった場合、ガイヤ・リストンと結婚する事になるのだろ?彼が好きなのか?」
「 いいえ!失礼だとは思いますが、手を繋ぐ事すら鳥肌ものでして…」
「本当に失礼な発言だな」
そう言いながら、笑っているじゃないですか。
「だったら問題あるまい」
「…問題ならございます。もう白い目で見られるのは……」
私のメンタルの問題なんだろうけど、しらーっと、周りから人が居なくなってしまうあの感覚はもう味わいたくはない。
「…成る程、承知した」
え?婚約破棄してくれるの?
「そうだ、リリア嬢」
アルフレッド王子が私の顔を覗く。
「なんですか?」
「俺は普段、騎士団に所属している事もありこちらの喋り方が多い。しかし、王子と言う立場もあるから、先程の様な話し方をする場合もある。違うからと言って笑わないでくれるか?」
「はい。それは勿論」
私の返事に王子は満足そうな笑みを浮かべ「そう言うと思ったよ」と、皆の方へと歩き出す。
「あと」
王子は足を止めて振り返る。
「俺と二人の時に"王子"は付けなくて良いからな」
皆といる時のような王子様スマイルではない笑みを浮かべたそう言った。
どうしてかな。
なんだが、特別扱いされた気がして、少しドキドキする。
私の勝手な勘違いだろうけど、アルフレッド様との距離が少し近づいた気がした。




