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異世界で始まる二度目の俺の人生  作者: ワイトセラレ


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2/2

崩れた日常

ママ友が来なくなって数ヶ月、母さんの顔は段々とやつれていた。


俺が「母さん」と呼んでも応えてはくれるけどいつも俺の顔を見てくれない。


数日後俺はいつものように洗面台で顔を洗う。


鏡を見ると後ろに母さんが立っているのが見えた。


その瞬間、母さんの持っていたお皿が手から落ちる。


パリーン!と甲高い音が響き渡り、母さんはボーッと俺を見つめていた。


「母さん…?」


振り返り、俺は母さんの顔を見る──。


「私ね…ずっと我慢してたの」


糸が切れたような声だった。


「アナタの顔を見るたびに思い出すの……私を犯した、あのクソ鬼を」と母さんは続けて語る


「何を言ってるのさ…?ねぇ、母さん…?」


母さんは壊れたように笑っている


「ねぇ…死んでよ 私と一緒に」


母さんが俺に手のひらを向ける。

──次の瞬間足元が爆ぜる


「うわぁぁっ!」


「クソ…何だ…これは…!」


吹き飛ばされながらも、何とか身を起こす。

普通なら即死級のはずだ。


「ほらね…やっぱり死なない!やっぱりあのクソ鬼の血を完全に引いてるのよ!」


「死になさい死になさい死になさい!私と共に!今!ここで!」


母さんが叫び、が両手を広げる。

──キィィィンと甲高い音が鳴る


(これはまさかっ…!?自爆?!)


「やめて!母さん!」


直後、母さんは目の前で弾け飛んだ。

顔に、生暖かい液体が容赦なく降りかかる。


「ぁ…あ…」


口の中に鉄の味が広がる──


視界が赤く染まったまま、俺はどうやって家を出たのかも覚えていない。

服についた生暖かい感触と、鼻をつく鉄の匂い。

それらを振り払う気力すら湧かず、俺はただ吸い寄せられるように足を前へ動かしていた。


(どうして……俺のせいなのか……?)


頭の中で、母さんの最後の狂気がグルグルと渦巻いている。

どれくらい歩いただろうか。

ぼやける視界の先で、誰かが俺に駆け寄ってくるのが見えた。


「君…大丈夫かい?」


見知らぬ大人の声が、遠くの方で聞こえた気がした。

意識が急速に遠のき、俺はその場に崩れ落ちた──。

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