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オレンジ  作者: もこ。
5/9

5


次の日、ほとんど眠れないまま朝がやってきました。

黒はいつもどおり白より早く起きていて、

「おはよう、今日は早いね」

と笑いました。

白もえへへ、と笑い、挨拶を返します。



そして、朝ご飯を終えると、ふたりは教会へと向かいました。


教会までの道のりでは白は、何も喋れませんでした。

口を開くと、隣を歩く黒にすべてを吐き出してしまいそうで。

だから、ずっと黙ったまま、外のことを薄く考えていました。









無言のまま歩き、

高く繁った草の下をくぐったところでそこに着きました。


ツルをまとい壁も汚れていますが、

ふたりの思い出がたくさん詰まった教会です。


俯いた白が入り口をくぐり、

黒もそれに続きます。



「ねぇ」

白が黒に背を向けたまま、言います

「私ね―…」


言いかけた言葉が途切れ、それと同時に白の体の力が抜けて崩れ落ちます。


黒の手には白の細い首がありました。



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