表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デバイス/デバイサー  作者: 清水雪灯
デバイス/デバイサー
28/51

第4話『ドラゴン襲撃』-4

 そしてキバの手元てもとにある、もうひとつのデバイス。

「このすばらしい力をオレ様が有効に使ってやろうってんだ。感謝しろよ、ザコども」

 左腕ひだりうでにはシャッコウがインストールされたデバイス。

 キバの右腕みぎうでみついたトザンのデバイス。

「いいねえ。これぞ、ダブルデバイサァァァーッ!」

 とんでもない奴が新たな力を手に入れた。

 その絶叫をかき消すいきおいで、突然どこからか飛行機がちてきた。

 まるであいつをねらったようにせまってくる大型おおがたの飛行機。

「せっかくひと上機嫌じょうきげんだってのに、邪魔してくるのかい。何様なにさまだァ?」

 シャッコウを数メートルよけて地面に突き刺さる機体。

 とてつもないだい爆発と激震げきしん

 たった今、あの巨大な飛行機ですらキバをさけて墜落ついらくした。

 世界がおびえた。

 赤く染まった視界。絶望。吸い込んだ息すら、うっすらとのどを焼く。

「ちっ、むかつくデバイサーだな。どこにいやがる」

 マップを見ながらキバが叫んだ。

「このオレ様にケンカ売るとはいい度胸どきょうだァ! 先に殺してやるッ!」

 走り出したシャッコウ。

「おたのしみはあとに取っておこうぜ、壁無かべなしレンガ! 必ず、必ず、あとで殺してやるからよォーう!」

 追いかけることはできなかった。

 飲み込めなかった苦い苦い悲しみがのどの奥に張り付く。

 無力だった自分へのいかり。

 命の重さを知らないキバへの怒り。

『残りデバイサー、五十四』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ