No.40:アースガルズ・アンフェール
フィリクスがアーサーに明日の個人戦を辞退するように言ったがアーサーにはある信念がある。それを叶えるためには明日の個人戦に出て勝つ必要がある。だが騎士団員として出てはいけないということもわかっている。それでも出たい気持ちは抑えきれない。
「団長、すみませんがそれは受理できません。俺はやりたいことがあります」
「それはこの学院祭出ないとダメなのかい?」
「はい、聴衆と陛下の御前だからこそできることです。大和国で過去の自分のままではいけないと思い変えようとしましたがまだ足りないんです。それを清算するまで俺は終われません」
「でもこれは学院生にとって大切な試合でもある。アーサーはもう騎士団員だからいいかもしれないけど他の人たちは一世一代をかけた場でもある。それでもやるのかい?」
「やります。彼らと同じように俺もやるべきことがあります」
「わかった、許可しよう」
アーサーはホッとし肩の力が抜けた。あとは優勝するだけだ。そしてアーサーも部屋を出て昼休憩を取った。
休憩が終わり1日目最終競技が始まろうとしていた。第5競技アースガルズ。全員参加で8つの世界を渡りリレー形式で行われる障害物競争だ。第1世界アースガルズ、第2世界アルヴヘイム、第3世界ヴァナヘイム、第4世界スヴァルトアルヴヘイム、第5世界ミズガズル、第6世界ヨトゥンヘイム、第7世界ニヴルヘイム、第8世界ヘルヘイム。そして第8世界を乗り越えてゴールとなる。相手の邪魔をしても構わないが競技続行不可能となるような攻撃は禁止されている。オフィーリアは第7世界、アーサーは第8世界を担当することとなった。
シャルロットが作った人工悪魔『ウルズ』によって世界は作られた。自動的に担当する世界に飛ばされてる。
『さぁ! 今日最後の競技だ、死なない程度に駆け回らな! 第5競技アースガルズ、スタートだぁ!』
第1世界アースガルズは神の国を再現された世界で意外と平和な世界でもある。しかし神の逆鱗に触れるとたちまち荒れ果てる。どのクラスの第1走者は神の逆鱗に触れないよう大人しく走っている。
第2世界アルヴヘイムは妖精の国を再現された世界。妖精は空想上の生き物とされいかに誘惑に負けないかが鍵となる。
第3世界ヴァナヘイムはかつての戦争を再現された世界。血は川のように流れ、死体は石のように転がっている。死体を食べる魔物も存在し襲う魔物もいる。
第4世界スヴァルトアルヴヘイムはドワーフのいる世界。このドワーフたちは走者を襲ってくるため応戦しなければならない。
第5世界ミズガズルは人の営みを再現された世界。人の営みには善も悪も存在する。悪に満ちた世界でどうするか、殺すか生かすかの選択に迫られる。
第6世界ヨトゥンヘイムは巨人の世界。他部族同士の戦いが行われている。
第7世界ニヴルヘイムは氷の世界。常に吹雪は吹き荒れている。寒さとの戦い、生と死の戦いを勝ち抜いたものが先に進める。
最後の第8世界ヘルヘイムは死の間際の人の醜さの具現化。名の通り地獄の世界。国を守るために悪を殺せるか、覚悟を決めて先に進めるかが決め手となる。アーサーは騎士団員として何回も出くわした状況だ。それにこんな世界は神速を使えば簡単にゴールできる。他クラスの人はこの世界に飲み込まれている。精神的にやられているものもいる。発狂しているものも。そういう人は自動的に外に出され騎士団員の元精神を安定させる魔法を使われる。そして辞退することとなる。最後まで生き残ったのはアーサーとギルバートの2人だけだ。1位アーサー、2位ギルバートとなり第5競技アースガルズは終了した。




