第33話 【帰り】
帰路につきながら、俺は固有スキルを進めることにした。まず最大まで貯まったDPをSDPに注ぎ込む。するとALが上がりDPも増える。それをまたSDPに注ぎ込む——この繰り返しを、上昇幅がほぼ無視できるレベルになるまで5回続けた。
そしていよいよDC#6に挑んだ。結果はあと一歩でゴールというところまで迫れたため、ここからは放置でゴリ押し攻略する。
王都に帰り着いた頃には、あたりはすっかり暗くなっていた。日帰り遠征などここでは日常茶飯事なので、帰還を称えられるようなことはない。ただ、魔法を使えない純騎士がリッチに勝つのは難しいらしく、その点は周囲から素直に褒められた。
また、5日後に次の遠征があるらしい。難易度が高いため、上級騎士数名と中級騎士上位のみで編成するとのこと。そのメンバーに俺も選ばれた。強くなっておかないと話にならない。
寮に戻り、今後やるべきことを整理した。
優先度が高いのは剣術関連のスキルレベルの引き上げと、任意型上級スキルの追加取得だ。この2つが今の俺には最も重要だ。
次に魔法関連のスキルのアンロック。騎士が魔法と思うかもしれないが、遠距離への対応手段として持っておいて損はない。今の成長倍率があればそう時間もかからないはずだ。
最後に、その他スキルの網羅的な取得。成長倍率の暴力を活かして、取れるスキルは片っ端から取っていく。
気持ちを切り替えて固有スキルの現状を確認すると——DC#6の目標値に、すでに到達していた。
DC#6を完了するとDPが急激に増え始め、ALとの連携でさらに増幅し、ついに[14:1]を購入できた。次のリセットレイヤー、Hyperionのアンロックだ。
早速Hyperionを実行すると専用のタブが開き、マイルストーン・アップグレード・ボーナスの3つが確認できた。
マイルストーンはHyperionを行った回数に応じてバフが解放される仕組みで、1回目の報酬は「これまでの自動化を保持」。これは素直に嬉しい。
アップグレードはHyperion時にDPの量に応じて得られるHyperion Point(HP)で購入する。現在解放されているものは以下のとおりだ。
[1:1]:AリソースのSoftCapを10遅らせる(0/5)
[1:2]:BリソースのSoftCapを10遅らせる(0/5)
[1:3]:DリソースのSoftCapを5遅らせる(0/5)
[1:4]:ALのSoftCapを3遅らせる(0/5)
そしてボーナスは、これまでに獲得したHPの総和に応じて以下の項目を乗算するというものだ。
- BPに乗算
- DPに乗算
- SDPに乗算
- GSに乗算
これも相当強い。しかも総和ベースなのでHPを消費してもボーナスの値は下がらない。
まず[1:1]と[1:2]を2回ずつ購入した。その恩恵でMR#1とMR#2はほぼ一瞬でクリアできDPの段階まで到達した。
今日はここまでにしておこう。次の遠征への移動時間でまた進める。
俺は眠りについた。




