表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/65

第63話:練兵場の誓い ~新生呂布軍、結束す~

第63話:練兵場の誓い ~新生呂布軍、結束す~


並州の統治が徐々に軌道に乗り始めると同時に、呂布は軍の再編成と強化にも本格的に着手した。黒山賊や袁紹軍との激戦で多くの兵を失ったが、呂布の武勇と彼が示す「義」を慕い、新たにその旗下に加わる者も後を絶たなかった。


九原城外に設けられた広大な練兵場では、連日、張遼、そして今は亡き高順の遺志を継いで陥陣営の指揮を執る厳続らによって、厳しい訓練が続けられていた。

「足運びが甘い!もっと踏み込みを鋭くせよ!」

張遼の鋭い声が飛ぶ。新兵たちは汗だくになりながら必死に食らいついていく。

かつて高順が鍛え上げた陥陣営は、厳続の下でその精強さに一層磨きがかかっていた。一糸乱れぬ陣形、鉄壁の守りは、見る者を圧倒する威厳を放つ。彼らは呂布軍の揺るがぬ中核となる存在であった。


呂布自身も、政務の合間を縫っては練兵場に姿を見せ、兵士たちに直接声をかけた。時には新兵と手合わせをして槍術を指導し、時には古参兵と酒を酌み交わしながら、彼らの苦労話や故郷の話に耳を傾けた。

「お前たちの家族は息災であるか?何か困っていることはないか?」

戦場では鬼神のごとき勇猛さを見せる呂布が、兵士たちに見せる気さくで面倒見の良い一面は、彼らの心を強く掴んだ。兵士たちは、呂布をただの主君としてだけでなく、頼れる兄貴分のように心から慕っていた。


当初、丁原の代からの古参兵と、新たに加わった新兵の間には、若干の軋轢や反目も見受けられた。しかし、呂布はそうした問題にも公平な立場で仲裁に入り、合同での模擬戦や共同作業を積極的に行うことで、互いの理解と連帯感を育んでいった。

「古参も新参も関係ない。俺の旗下に集った者は皆、家族も同然だ。互いに助け合い、この並州を守り抜く。それだけだ」

呂布の飾らない言葉は、兵士たちの胸に熱く響いた。


そして、新生呂布軍の結束を内外に示す一大行事として、大規模な閲兵式が執り行われることになった。

その日、練兵場には数万の兵士たちが整然と列をなし、九原の民もその勇壮な姿を固唾を飲んで見守っていた。赤兎馬に跨り、黄金の鎧を朝陽にきらめかせながら登場した呂布は、全軍を見渡し、力強く声を張り上げた。

「我が並州の兵たちよ!我らは父祖より受け継いだこの地を守り抜き、幾多の困難を乗り越えてきた!だが、我らの戦いはまだ終わってはいない!この乱世を終わらせ、万民が安らかに暮らせる世を築くまで、我らの戦いは続くのだ!」

呂布の言葉に、兵士たちは天を衝くような鬨の声を上げた。

「我らが目指すは、並州の安寧!そして、天下の泰平!そのために、我が武と、我が命の全てを捧げることを、ここに誓う!」

呂布の誓いに呼応し、兵士たちは再び鬨の声を上げ、大地を震わせた。その声は、遠く中原の空にまで届くかのように、どこまでも力強く響き渡った。

新生呂布軍は、確かな結束と、天下への揺るがぬ志を胸に、新たな一歩を力強く踏み出したのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ