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第11話 お願い!

 捨てられたのであろう、ヒゲを切られた子猫ちゃん『マチコ』が我が家に来て、初めての朝を迎えた。


 私は用心して自室から出なかったが、やはり有難いことに、例の『ニャンコ・ドコーダー機能』と称された、猫皮屑(ひせつ)アレルギーのせいで瞼が腫れ上がったり、くしゃみが止まらなかったりする現象は起きなかった。


 しかし、やはりマチコは寂しいのか、夜中も「にゃあ〜にゃあ〜〜」と鳴いていた。


 途中、静かになったと思って安心していたが、実は見兼ねた母の膝の上で、やっと眠ったんだそうな。


 完全な野良猫なら、膝の上で寝ることなどあり得ない。間違い無く飼い猫だったのだろう。


「これなら、家で預かれそうだね」と私が言うと、母が言った


「……ここまで懐かれちゃうと、もうお母さんメロメロよ〜! ワクチン代と避妊手術代は家で出すから、病院にお願いして来て〜!」


 りょ!


 中学時代、長期の点滴による減感作療法が功を奏して、私の恐怖のアレルギーも消滅したようだし、これできっと全て解決だっ!



 出勤し、先《ま》ず営繕室の下村さんの所に行って事情を説明した。


 下村さんは大喜びで「遥さんのアレルギーが大丈夫なら、それが1番良いよ! ありがとう!」と言ってくれた。


 更に嬉しい事に、今回かかったケージ代や最初の餌代、そしてワクチン代は、レシートか領収書を持って来れば、病院で出してくれると言う!


 ……まあ……さすがに、空気清浄機代は貰えないでしょうが(笑)



 念の為に確認したが、猫ちゃんの引き取りを希望する方《かた》は居《お》られないそうだ。


 これで正式に、我が家に新しい家族が増えた事になった。


 その名は『遥《はるか》 マチコ』!


 本作品にも、思い出したように、たま〜〜〜に出演するキャラの誕生だ(笑)

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