第五十五話 二人のお試し
あれから2日が立ちようやくマリー母さんが俺たちが待っていた溜り場に現れた。
ようやく来たか。よく見てみるとマリー母さん以外の顔はかなり疲れ切っているようだ。
たぶん周りの人のペースを考えずに休まずに戦ったとか、暴れまわったりしていたのだろう。あの体力に定評のあるエリザ姉ですら疲れ切っていて、ぐったりとしている顔とは対象にマリー母さんはスッキリしたうれしそうな顔をしている。
「レイル元気にしてた? 地震があったけど大丈夫だった」
「うん大丈夫だよ」
「じゃ、そろそろ帰りましょうか」
マリー母さんは俺に抱き着きながらいろいろと聞いてきた。マリー母さんからいい匂いがした。俺の体の臭い大丈夫かな。
あれ?服が変わったことに気づいてないのかな。たぶん後ろの騎士たちは疲れていてそれどころじゃないけど、マリー母さんは俺の全身を見て抱き着いてきたから服を見ているはずなんだけど、忘れたのかな。
「オッドーネこの子たちは」
「この子たちは家族とここに来たのですが、その保護者がモンスターに倒されてしまい、困っていたので私たちが保護しました」
「他に両親はいないの」
「いないみたいです」
マリー母さんはオッドーネの話を聞いて、この子たちの両親に預けようと質問したが両親がいなかったことを悲しいと思い、二人が行く当てがあるのかどうか聞いた。
「二人はこれからどうするのかな?」
マリー母さんは姉妹に勢いよくしゃがみこんで二人と同じ目線にり、顔を近付けて質問した。
「どうするかはこれから考えます」
「うーん、じゃ、家でメイドでもやる?」
まじめな話だと思ったのだろう俺の時とは違い今回リヴィアはマリー母さんがいきなり近づいてきたことに臆さず真剣に答えた。ラヴィニアも黙ってマリー母さんの反応を伺っていた。
メイドにするのか。何のメイドにするのかな給仕係とかかな。とりあえず、これでこの子たちは少なくともこれからは生活していけるだろう。ナイスだなマリー母さん。
「やらしてくれるのならお願いしてもいいですか」
「私もやりたいです」
姉のリヴィアが本当にメイドをやらせてくれるのかと不安になっているのか小声で、母さんに聞いた。それに続いて妹のラヴィニアも笑顔で答えた。
「じゃ、家に来てもらいましょうか」
それを聞いたマリー母さんはさっそくどんなメイドにしようか考えているよう。だ
「ほんとですか、ありがとうございます」
「じゃ、馬が待機しているところまで行こうか」
リヴィアが明るい顔になり、メイドになれることを喜んだ。
それから、元気なマリー母さんを先頭にダンジョンを出て騎士たちに預けていた馬が待機している場所までたどり着いた。
「ステファノ、コロンナその子たちをあなた達の馬に乗せなさい」
マリー母さんは騎士たちを見て比較的疲れていないステファノとコロンナの二人選び二人の馬に乗せることになった。二人はステファノがリヴィアを乗せて、コロンナはラヴィニアを乗せて、俺はなぜかマリー母さんの馬に乗せられて出発した。
なんかダンジョンはどうだったとか楽しかったとかいろいろ聞いてきたので、答えて、答えるごとに、撫でたり抱き着いたりスキンシップをしてきたから正直面倒くさかったが、なんとか家までたどり着いた。
家の馬小屋につくとなぜかレイアが待っていた俺はマリー母さんに抱きかかえられながら馬小屋に卸された。
「レイア、レイルをお風呂に入れてきてちょうだい。私はまだ、エリザに教えることがあるから」
エリザ姉は馬を降りてマリー母さんの隣に立ち、マリー母さんから馬について説明を受けていた。リヴィアとラヴィニアは馬から降ろされてマリー母さんの指示を待っていた。
「ステファノとコロンナはその子たちを私の部屋に連れて行ってちょうだい」
「「はい」」
マリー母さんに指示されたステファノとコロンナは二人をおんぶして全速力で走っていった。二人はどんな仕事をするのだろうな、今度仕事を覗てみるか。
「わかりました。行きましょうかレイル様」
マリー母さんにお風呂に連れていくように指示を受けたレイアは俺を手で引いてそのまま連れて行った。
やっぱり臭かったのかな。俺も温かいお風呂入りたかったから、ありがたいな。
俺とレイアはお風呂の脱衣所に付き俺は服を脱がされて、風呂にメイド服を着たままのレイアに入れられレイアに洗われて湯船につかった。
「レイル様気持ちいですか~」
レイアが湯船に気持ちよく浸かっている俺に質問してきたが、俺は目をつむり無視をした。
毎回毎回思うんだが、何で風呂入るのに毎回メイドがついているんだ。レイアのは毎回声をかけてくるから休まないんだよな。お風呂は一人でのんびりと入りたいのにな。
俺は風呂を上がり、リヴィアとラヴィニアの2人の様子が気になったので俺はレイアを引き連れてマリー母さんの部屋に向かった。
俺はノックしてマリー母さんのメイドであるエミルがドアを開けてくれた。
「あら、レイルどうしたの」
マリー母さんが珍しくマリー母さんの部屋を訪ねてきた俺に目づらしいものを見たという顔をして、部屋に入れてくれた。
部屋を見てみると椅子に座っているマリー母さんの前に同じ空椅子に座ってこれからどこの場所で、働くのか不安に思っているリヴィア、ラヴィニアの姉妹が座っていた。
「何しているの」
「今この子たちをどこにつけようかと思って決めているのよ。レイルはどこがいいと思う」
俺が部屋に入って何をしているのか一応聞いてみた。
俺に逆に聞いてきたか。うーん、二人はまだ子供だから同い年くらいのエリザ姉かペルナ姉のメイドとして研修みたいな感じで、何月か働いてから決めさせればいいんじゃないか。同い年の話題があって二人も楽しいだろうし、仕事を楽しくできるだろうからな。
エリザ姉もペルナ姉も友達ができて、いい環境になるだろう。まぁ、エリザ姉につくのは大変になるあろうけどね。
「最初はエリザ姉とペルナ姉のメイドからでいいんじゃないの」
「そうね、そうしましょうか。リヴィアがエリザのメイドでラヴィニアがペルナのメイドをしてもらうわね」
マリー母さんは俺の意見を聞くと、すぐにそれがいいわという顔になりすぐに誰につくかを決めた。
あれ、マリー母さん決めるの早すぎだな。その速さと軽い感じの言いかただと真剣に考えてない風に見えてしまうけど大丈夫か?
「では、最初は多少の知識を身に着けてからルカとイーベルの二人にリヴィアとラヴィニアを任せましょう」
「そうしてちょうだい」
マリー母さんのメイドのエミルがすかさずフォローと提案してきてマリー母さんもその意見に同意した。
俺も、そんな感じでいいと思うよ。俺はどんな感じになるかがわかったのでマリー母さんの部屋を後にして自分の部屋に戻っていった。
「しばらく寝るね」
「はい、わかりました」
俺はベッドに横になり地下をダンジョン方面に掘り進めている分身に意識を集中させた。
もっと早く掘ろう。
俺は拳に崩壊拳を纏いその効果範囲を前方に遠くまで届くようにして発動した。さっきよりも早く地面を掘るというより殴る、俺は周りが崩れないように殴って崩壊させていく地面には崩壊した土やら岩盤やらが積もっていく。しばらくたっても付く気配がない。
遠いな。全然つく気配がないので俺は体中に気を張り巡らせて本気を出して、高速で殴り続けてそれから数時間ようやくたどり着いた。
ダンジョンの壁だ。もう再生しているのか。俺はその壁を殴って壊して開通させた。ここはラードゥガゴーレムと戦った場所だな。
疲れた。長かったな。俺は疲れたので大の字になって寝ころんだ。




