第二十三話 魔法家
川を渡ろうとしたが俺はここに俺を脅かす敵が少ないので、ここを拠点にしようと思い他の分身たちも川岸にまで、来させて新たに穴を掘って拠点を作りそこに分身たちを移した。
地下世界は闇に包まれてきたので地上の本体に意識を移した。
今日エリザ姉に連れていかれる朝練ではなくメイドのレイアが魔法を教えてくれるようなので、探索を中断してきた。
「レイア魔法教えてくれるの」
「少しですが、教えてあげられますよ」
俺がレイアにもう一度確認してみると、俺のほうを向いて少し笑顔になり答えてくれた。
「レイアはどの属性の魔法が使えるの」
「私が使える属性は火と風ですね。レイル様は確か全属性が使えましたよね。ではこれから始めますよ」
「うん」
レイアに使える属性を聞いたところ、2属性が使えるようだな、レイアは元騎士だったので、こんなものかと思ったが仕方ないと思った。
俺の全属性が知られているのは、生まれてからすぐにロマーノ父さんが鑑定を使い俺の偽装した、ステータスを見てみんなに知らせているからだけどこの家の家系で、全属性は珍しくないようのでそんなに驚かれなかったけどね。
俺はレイアが手のひらを上に向けたので、そろそろ始まるのかと思い俺はじっとしてレイアを見始じめた。
「始めますよ。ファイヤこの魔法は、火を出すだけの火属性の基本の魔法です。これは火属性の訓練の時によく使われます」
レイアが合図したと同時にレイアから少しの魔力を感じたと思ったら、手のひらから火が出た。
他人が魔法を出す時はこんな感じがするのか。
魔法はレイアの手で燃え続けていた。
魔法はあんな感じに体外で、持続し続けても使えることができるのかと思いながら新しい知識を俺は得てうれしくなっていた。
「使うときの注意点としては、周りに火を移さないように気を付けることと、火の大きさと温度の調節ですかね。やってみますか?」
魔法を10秒ほどで発動し終えたレイアは俺にファイヤの魔法の説明をしてきたので、俺は早く使いたい気持ちを抑えてよく聞いて魔法を見てくれるというので、俺はレイアと同じ感じで使ってみた。
「うん、ファイヤ」
俺は威力と量がものすごく高くなっているので、普通にやったら大変なことになるので、ほとんど力を抑えて魔法を発動してみた。
俺の手のひらからも火が出てきた。魔法の調節や制御は生まれる前からしていたので、魔法を操作することは少しくらいはできるようになっている。
「うまくできていますよ。次は風の基本魔法ウインド、この魔法は風が吹く魔法です。この魔法も属性の練習で、使う魔法です。この魔法の注意点は威力の調節と風の制御をしっかりしないと大変なことになります」
レイアが今度は手のひらを的の方向に向けてウインドを放った。手から風が放たれて、レイアの正面にあった的が少し揺れた。
そのあと、今回も丁寧に風属性の基本魔法を丁寧に教えてくれた。早く魔法を使いたかったがレイアに悪いと思い、俺はしっかりと説明を聞いてから風属性の基本魔法を発動した。
「ウインド」
俺も手のひらを的に合わせてウインドを発動させた。俺の手のひらから風が発生し、的が少し揺れた。
正直さっきのファイヤの魔法を発動したときに無詠唱できそうな感覚がしたがもし成功させるとよろしくない展開になりそうなので、レイアの前では試さないで後で試そうと思いそのまま詠唱をして発動させた。
「しっかりと制御もできていますね。それだけ使えるのでしたらいろんな種類の魔法が使えそうです。本当にこの年で、しっかりと魔法を制御できるのはすごいです。量のほうは大丈夫ですか」
「うん、大丈夫」
魔力量は毎日増やしているし、制御も問題なく大丈夫だが魔法の種類がかなりの量があって、使いこなせるかどうか覚えられるかどうか不安になるな。
この異世界での魔法は属性によって魔法の名が複数あり、たくさんの種類の魔法が説明とともに図書室にある本にもたくさん書いてあって驚いたくらいだ。
「では、初級の魔法を少しやります。あの的に向かって攻撃魔法をします。まずはファイヤーボール、ファイヤーアロー、こんな感じで魔力を込めて詠唱をすれば出てきますよ」
レイアは、手のひらを的に向けて魔法を発動した。
レイアの放ったファイヤーボールは、まず手に火の球体ができて的に向かって球体は一直線に向かって行ってまず的に当たり的が燃えて、そのあとに火だけでできた矢の形をしているファイヤーアローを発動して的を貫いていった。
意外とファイヤーアローの貫通力があったことに驚いたな。ファイヤーボールが意外とスピードが遅く結果は想像よりも威力が低く的が燃える効果みたいだが、ファイヤーボールはしょぼかったな。
「ファイヤーボール、ファイヤーアロー」
俺はレイアの魔法発動を見て真似て二つの魔法を発動させた。レイアと同じ結果になった。
「よくできましたね。一回でできてしまうとは、私はこれを覚えるのに何か月もかかったのにすごいですよ」
「図書室の本も読んでいるから、他の初級魔法もすぐに使えるかもしれないよ」
初級の魔法で、そんな時間をかけるものなのか。どれくらいの期間で習得ができるのかはよくわからないので、レイアが遅いのか早いのかがわからないが、この家は魔法の名家だから見て一瞬で覚えても問題ないだろうが俺は一応怪しまれないように本の知識もちらつかせておいた。
「本当ですか。それでは、次の魔法に行ってみますね。ウインドボール、ウインドアロー」
少ししか話を聞いてもらえなかったがまぁ、いいか。今度は風の初級魔法だな。
レイアは的に向けて魔法を放った。
レイアの放ったウインドボールは、風でできた球体のため見えないが何らかの魔力が球体上にレイアの手のひらに集り、その球体はファイヤーボールと同じく一直線に的に向かって行った。そのウインドボールが的に当った瞬間的に切り傷みたいな跡ができた。
ウインドボールは、相手にかすり傷を負わせる風の球を対象にぶつけて致命傷にはならないが、足止めくらいはできそうな魔法だな。
切り傷の残っている的に二番目に、放ったウインドアローはファイヤーアローよりも早く的を貫きそのまま貫通していった。
早い魔法だな。即効で攻撃ができ風だけなので目では捉えにくく便利そうだな。
「ウインドボール、ウインドアロー」
俺もレイアに続いて風魔法の初級魔法を使用して、的に切り傷をつけて的を射抜いた。
「さすがですね。この魔法も成功させるとはそれだけ使えれば、他の初級魔法も早く習得できると思いますよ。今日はここまでにして部屋に戻りましょうか」
「うん。部屋に戻ろうか」
「はい」
レイアはまた俺が成功させたことに、うれしかったのか俺の頭を撫でながら褒めてレイアの顔は何かを想像しているのか少し二ヤケ顔になっていた。
もう昼食の時間になっていたので、そんなことは気にせずに俺も地下訓練場で魔法の練習がしたくなってきたのでレイアと一緒に俺は部屋に戻っていった。
俺は部屋でいつもと同じパン中心の昼食をとり、おとなしく本を読む振りをして地下訓練場に意識を移した。
他の属性の基本技と初級魔法のボール系とアロー系を本気で訓練してみるため、岩を圧縮したものを的として作ってみた。
的に向かってファイヤーボールを放ってみると、ものすごい速さで的に向かって一直線に飛んで行った。
的はファイヤーボールに飲まれて、一瞬で燃えて消え去りファイヤーボールはそのままの勢いで壁に到達して壁に先が見えないほどの長い丸い穴をあけていった。
次にファイヤーアローも使ってみたが的の岩を貫通したと同時に、岩はファイヤーアローの余波だけで消失して、これもファイヤーボールと同じく壁に到達して貫通していった。
爆発とか期待していたんだがボール系とアロー系ではどんなに威力を挙げても、爆発しそうにないな。
まぁ、とりあえず図書室の本に書いてあった初級の魔法を訓練しておくか。




