第二十二話 スタウリコサウルス
俺は本を手に取りながら意識を地下世界の土の中にいる分身に移した。
土に囲まれた仮住居からカモフラージュ用に草と木で作ったドアをどけて地上に飛び出た。
さっそく前回まで探索した場所に前回の10倍の速度で向かった。
道中エオラプトルとコエロフィシスが現れたが俺はそのまま走ってすれ違いざまにパンチを入れて、倒していった。
ちらほらとテコドントサウルスが見えてきた。俺が死んだ場所の近くに着いたようだ。
俺は気での気配探知を使いスタウリコサウルスの気配を探った。
見つかるのはテコドントサウルスばかりだが1匹スタウリコサウルスの気を探知したので、俺はその場所に向かい今回は堂々とスタウリコサウルスの目の前に現れて、右手を前に突き出して人差し指で挑発をした。
スタウリコサウルスは怒って攻撃してきたので俺も向かい打ち、気を纏わず顎めがけてパンチしてみた。
スタウリコサウルスの体は、地面を離れて宙に浮き吹っ飛んでいった。前回苦戦したスタウリコサウルスを一撃で倒した。
今度は集団のスタウリコサウルスが、10匹いたが真正面から挑んでみた。一斉に引っ掻き攻撃や噛みつきを行ってきたがすべてを躱して防御して少し攻撃がやんだので、俺はスタウリコサウルス10匹すべての顎にパンチを入れて倒していった。
スタウリコサウルスはもう大した脅威にならなくなったので、前回やっていなかった無限書を取り出し探索を始めた。しばらくして探索が終わった。
探索し終えた俺は新たな場所を求めて、先に進んだ。新たに見つけた恐竜は草食恐竜のピサノサウルスで、出てくるのはテコドントサウルスなどの草食恐竜で温厚な恐竜ばかりだ。
流石に肉食恐竜は捕食者なだけあって、隠れるのがうまいなやはり気の探知には引っかからないか。どこにいるんだろう。
しかし、さっきからこちらを伺っているような視線を感じるような、感じないような何とも言えない感じが続いている。自分の気のせいかそうでないのかわからないが念のために俺は警戒しておくが、探索をしているうちに他からも視線を感じるようになった。
囲まれているのかな。周りに俺を品定めするかのような狙っている感じがした。何の確証もないまま俺は自分の感を信じて戦闘態勢に入る。
これで来なかったら一人で悲しい感じになってしまうがおっと、俺の感はあったっているようだな。
何かが、俺の周りをゆっくりと足音を立てないように歩いている恐竜の尻尾と思われる尻尾の先端がちらっと見えたので、数はわからないが狙われているのは確かなようだ。
どこで仕掛けてくるのだろうか。ずっと戦闘態勢でいるのは疲れる。来るなら早く来てほしいが生態観察のため俺は我慢した。
立ち止まってみると気配もそれと同時に動かなくなるがしばらく経っても、攻撃してこないので仕方なくこいつらの作戦に乗ってやるため俺は足早にどこかはわからないが、奴らが仕掛けてくる地点に向かった。
少し開けた場所に出た時だった。いきなり気配がこちらに向かって走り始めたのか足音が聞こえ始めた。
やっと仕掛けてきたか。後ろから2匹の恐竜が姿を現した。
こいつはハルティコサウルスのようだな。羽毛が生えていて全体的にほっそりとしている体で俺より少し大きいくらいだな。こいつは肉食恐竜戦いがいが、ありそうだ。
前からも待ち伏せしていたのか。
前からもハルティコサウルスが2匹現れた。追い込み漁みたいなものだな。意外と頭がいいな俺のイメージではそのまま襲い掛かってくると思っているイメージが今までの経験上強いから、今回も驚いたな。
しかし、弱そうだな。スタウリコサウルスのように筋肉質ではなく、虚弱そうな感じがする。一斉に襲い掛かってきたが俺は軽く躱し挨拶代わりに殴ってみたらその場に倒れて起きてくることはなかった。
これくらいの大きさの奴はもう敵ではないな。
ハルティコサウルスは今まで出てきた恐竜よりは素早い動きをしていたが、肉体強化された俺の目はそれを軽く捉えることができた。
ハルティコサウルスは撃たれ弱いのかな。力の加減をしていなかったのでわからないが見つけて試してみるか。
俺は木に登り羽毛の生えたハルティコサウルスを探した。目も肉体改造のおかげで気が体に充満して、強化されているので2km先までは裸眼で見れるようになっている。それでもだいたいの恐竜は保護色や見えにくい色になっているので、見つけるには少し時間がかかったが一瞬だけ何かが横切って走っていった俺は横切ったものの前に立った。
お目当てのハルティコサウルスだったので、俺は試しにジャブ程度の攻撃をしてみたらすぐに倒れてしまった。
うん、撃たれ弱い。早いだけの恐竜だったな。
このあたりの探索をして、次の新しい恐竜でも探しに行こうか無限書を開き情報を描きながら調査を始めた。
「こ、こいつはでかい」
全長8mくらいはある恐竜だ。ついに来たかと思ったがそこらへんにある木に付いている葉っぱを黙々と食べていたので草食恐竜だろう。
たぶんプラテオサウルスかな。俺は身体能力を図るためプラテオサウルスに襲い掛かった。頭めがけて飛び上がり、ストレートパンチを繰り出した。
器用にそれを躱してプラテオサウルスが俺は空中で体制を立て直して、回し蹴りを食らわせて絶命させた。襲ってこないし戦闘能力はそんなに高くないし、無視しておいても問題はないな。
問題があるとすれば、それを狙ってくる肉食恐竜が厄介になってくるな。ここら辺とかは問題ないが、まだ見たことない強い肉食恐竜が出てきたら厄介だな。
「ガサッ」
いつの間にかまた他の恐竜から狙われていたようだな。それにしても、気配探知をしても全然引っかからない使い方が下手なのかな。こちらをいいタイミングで狙おうとしているのかわからないが、様子を伺っているようだな。
だが今回はそちらのペースには飲まれないぞ、ハルティコサウルス。
今回俺は飛び上がって、身を潜めているハルティコサウルスに先制攻撃をしてみたが躱された。
「あれッ」
ハルティコサウルスではないな。こいつは確かへレラサウルスか厄介だな。一番厄介なのは口から出している毒液だ。あれに噛まれたら痛いだろうな。だけどあの毒液はいずれ使うかもしれないし、欲しいので顔から下を消し去るとしますか。
「必殺、崩壊拳」
これは物体をパンチと接触している前方を崩壊させる技で自由自在に操れ使える。前の腕が爆発する技の完成形である。
これの効果範囲を首から下の胴体にしてへレラサウルスの胴体を消し去り、頭部だけを残して倒して毒をその辺にある葉っぱに、零れないように包んで採集して懐にしまった。
しかし、今日は新しい恐竜がよく見つかるな。
今度目の前に現れた恐竜は草食恐竜のムスサウルスとルーティオドンだ。この二匹はどちらも肉食ではないが一応戦ってみるか。
ジャブ程度の攻撃を食らわせてみると2種類ともすぐに倒れて気絶してしまった。エオラプトルよりは強いが、そんなに強くはないみたいだな。この周辺も探索し終えたので新たな場所を求めて俺はさらに進んだ。
しばらく歩くと川みたいな流れる音が聞こえ始めた。
とうとう新しい環境に来たみたいだな。
しばらくジャングルを進むとだんだん木の背が小さくなっていき、木々が低くなってきたとき俺の目の前には川が流れていた。向こう岸には木があるが俺の背の2倍くらいある草みたいのが、生い茂っている。
川の水は透き通ってはおらず濁っていてきれいとは言えない。どんな生き物がいるのか、全く分からないな。さてどうしようか。




