メリア
俺は今先ほど助けた女の子と一緒に宿の自分の部屋のベッドに腰掛けている。
女の子が泣き止み落ち着くまで待ってもう大丈夫だろうと思うほど時間がたったころに女の子が話し始めた。
「・・・では改めまして、この度はいく当てのない自分を助けてくださりありがとうございますライト様。」
女の子がお礼を言う、ちなみに俺の名前は宿に来る途中に教えておいた。
「私はレベルは低いですが掃除や料理ができます。頑張りますのでどうかよろしくお願いします」
「ふむ、俺は冒険者でな 魔物と戦うことが多いと思うが」
「はい、少しずつでも御主人様に近づけるように頑張ります。」
それを聞き俺は嬉しさとは別に少し苦笑いをした、理由は簡単である。
俺に近づくということはレベルを少なくとも200にはしないといけない。
無論そんな無理なことを頼みはしないが
「ああ、よろしく頼む、…『鑑定』」
俺はついでに女の子のステータスをチャックすることにした
名前 メリアナ
種族 獣人
LV 10
HP 240/240
MP 50/50
職業 奴隷
魔法 水
スキル 『変装』
こんな感じだ。
「ふむ、レベルは新人冒険者と同じくらいか…」
俺がそういうとメリアナは驚いたような目を俺に向けてきた。
「御主人様はスキル『鑑定』が使えるんですね」
「ああ、勝手に見てしまってすまない」
「いえ、私は奴隷ですしそれにステータスくらい見られても何も思いません」
ふむ 実にいい子である
「それはそれでやっぱり獣人だったか」
「・・・はい、黙っていてすみません・・・」
メリアナは本当に申し訳なさそうに頭を下げてくる
俺はとっさに頭を上げさせる
「いや 別に気にしていない、人の多いこの町では獣人も住みにくいだろう」
そう、この町は亜種族が少ないのだ
俺は鑑定が使えるし長年感覚的なものでわかるが
普通はメリアナの持っているスキルの『変装』でごまかせるが・・・
ちなみにLV10のメリアナのスキルを見て何か思わないだろうか?
――――そう、中身は違えどスキルの数が騎士団長とスキルの数が同じなのである、何か違和感があるのは誰でもわかるだろう。
だがそれには理由がある、LV100を超える、つまりSランクになると
特別スキル『覚醒』が追加される。この覚醒の効果は日頃のステータスのスキルを制限するという効果だ。
一見何も意味がないように見えるがこのスキルを使えば鑑定の使える魔術師でもスキルやその人の力すべてが見れず制限された状態でしか見れないのである。つまり予防的なものでもある、さらに効果はもう一つ
覚醒を使うことで普段のスキルを封じる代わりに覚醒したとき力が少し上がるのである。なのでこれはLV100を超えている人は皆つかっている。
「ところで御主人様、私のことはメリアナではなくメリアと及び下さい」
「ああ、わかったメリア」
「・・・それでは」
するとメリアは急に服を脱ぎ始め、何かを我慢するように俺の前に立つ
今のメリアの姿は裸である、メリアの顔は悔しいのか悲しいのかわからないような複雑な表情である。
なるほど、たしかに男が女の奴隷を買うという事はこういうことかもしれないな、メリアも覚悟はしていたんだろう。
――――だが
――バサっ
「・・・え?」
俺はメリアにローブを被せる形でかける、メリア自身も驚いているようだ
「俺は別にメリアに性行為を求めているわけじゃない、ただ仲間が欲しかっただけだ、だから好きでもない男に肌をさらすようなことはしなくていい」
「ですが!」
「いいっていってるだろ?それに俺はそこまで性欲が強いわけではない」
そういうとメリアは引きさがった、やはりメリア自身も奴隷では当たり前のこととはいい会ったばかりの男とはそういうことをしたくないのだろう
「さて、先に言っておくぞメリア」
「・・・?」
「俺は別にお前に夜の相手をしろとは言わないし床で飯を食えともいわない」
「・・!?」
「基本は自由でいい、だがもしものときは俺の言うことには絶対に従ってもらう、いいか?」
「・・・それはとてもうれしいのですが、御主人様みたいな人は始めてみました」
「ははっほめ言葉として受け取っておくよ」
そこで俺はようやくあることに気づく
「・・・あ」
俺が急に呟いたのでメリアは不思議な顔をして俺の質問をしてきた。
「どうしたのですか?」
「・・いや、その」
「何かあったのですか?大丈夫でしょうか?」
俺が言いにくそうにしているのでメリアは心配して俺に質問をしてくる
俺はしばらく渋ってみたが無意味なことがわかっていたので
結局白状することにした。
「・・・・メリアの分の宿代がない・・」
「え!?今いくらあるんですか?」
「・・・銀貨4枚」
するとメリアはさっきまでとても大人しく優しそうな顔だったのが嘘の様に冷たい目の無表情になり、俺に先ほどとは違うトーンで質問をしてきた
「・・・・御主人様」
「はい!」
「私を拾ってくださったのはとても嬉しいですしライト様のようなご主人様に使えることになりとても嬉しいです・・・が」
レベルは確実に俺のほうが上なのになぜだろう・・・逆らってはいけない気がする。
「奴隷を持つからにはしっかりと準備をしなくちゃいけないと思うんですよ」
「・・・はい」
「確かに急なことだったので用意もできなかったとは思いますが話を聞く限り何もお考えになってないようですが」
「はい・・・すみません」
俺は完全に正座である
この図どうよ?奴隷の前で主人が正座するこの図
・・・・シュールっすね
「そもそも御主人様は準備や考えが浅いときがあるのです」
などといいメリアのお説教がはじまった
俺はというと
「まぁ 元気になったし、いっか」
ひらきなおっている
「聞いているんですか!御主人様!」
「・・・はい」
メリアのお説教は1時間ほど続いたという
だがこんなのもいいいかと思う俺である
メアリも怒ってはいるが先ほどまでの不安の表情はもうない
だが説教が辛くないと言えば嘘になるのもまた事実である。
この世界にはそれぞれ種族がいる、そしてしばらく前までは種族同士が争っていた、それが人間と魔族である。
しかし、人間も魔族も亜種族も関係なく警戒している存在がいる
それが魔物である、魔物は魔族と違い知性がない。
その割りにレベルが高いものは魔王、勇者級のレベル、強さを誇る
それが魔物である、もちろん知性のあるものもいるがそれは魔物とは呼ばず神獣と呼ばれる、神獣もまたレベルが高いものが多く強いが、どの国もが恐れているのは魔物『天災級』と呼ばれるものである。
天災級は魔王、勇者と同等の力をもっている。
その魔物と関る事になるのだがそれはまだ誰も知らない――――




