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異世界で都市開発 ~はぐれ島での新生活~  作者: 里下里山
第三章 異世界への扉編
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異世界転生とは

 さて、俺たちは仕事を終えて転生者ギルドに戻ってくる。

 グラハさんも、転生に関する話には興味がなかったようで宿に戻ると言っていた。

 つまり、俺とフィーロさんが残っていることになる、


 ギルド側も自由な人間が多いらしく、疲れたとか口にしながら各々部屋に戻っていく。

 少ししてから、知久が戻ってきた。


 「ごめんごめん、少し待たせちゃったかな。

  それじゃあ…何の話からしようかな。」


 色々と聞きたいことはあった。

 だが、俺は結局核心に近い話をする。


 「この世界って一体なんだと思う?」

 「…なるほどね。」


 知久は面白そうにニヤリとした表情を見せる。

 転生者ギルドにとって一番の調査対象であるこの議題はかなり調べてきたのだろう。


 「それについて僕の中には疑問があるんだ。」

 「疑問?」

 「ああ、それについて考えると自ずと答えが導き出される気がするよ。」


 フィーロさんはこの話題自体にかなり興味があったようだ。

 神妙な面持ちで話を聞いている。

 転生者同士の会話に水を差さないようにしているらしい。

 まあ、俺も何かに近づけそうで緊張感が高まる。


 「じゃあ、その疑問って?」

 「まず君は何でこの世界に来ちゃったのかな。」

 「俺は寝たときに暗闇で老人と出会って、いつの間にかはぐれ島にいた。

  ちなみに元の世界では殺されていたらしい。」


 知久はそれを聞いて確信を得たような顔に変わる。


 「本当に君はいい情報をくれるね。

  僕たちが異世界に転生したタイミングは一人の時の方が多いんだ。

  多分僕たちも殺されたと考えていいだろうね。」

 「つまり俺たちは計画的に転生させられたってことか?」

 「おお、いい観点だね。

  僕もそう思っているよ。」


 俺たちが良く見る物語との大きな違い。

 事故や病気で運よく異世界に来たわけじゃない。

 殺されて無理やりここに連れてこられたってことになる。


 「でも、どうして?

  俺たちが邪魔だったなら殺すだけ殺して転生なんてさせる必要ないんじゃないか?」

 「そこが二つ目の疑問だ。

  でも、答えはなんとなくでているよ。」


 知久は一体どこまで見えているんだろうか。

 どんどん俺たちの知りたいことが分かっていく。


 「僕の予想は魔王に原因があると思っている。」

 「ディジャバーンさん?」

 「うん、僕たちは転生させられるときに何て言われた?」

 「!魔王を倒せって。」

 「でもさ、この世界にいる魔王はほとんど害を持たなかった。

  つまり、僕たちの本当の敵は魔王のこと自体を邪魔に思っている。」

 

 ディジャバーンさんのスキルって確かに見たことがない。

 これは、もう一度会いに行く必要がありそうだ。

 ここまで色々と話を聞いていたが結局のところ核心に触れた感じはしない。


 「そして、最後の疑問。

  一体僕たちを転生させた奴らの目的は何だったのか。」

 「魔王の討伐をさせるためじゃないのか?」

 「ああ、そういう事じゃなくてさ。

  何で、そもそも殺されたのかって話さ。

  これは、僕たちの前世を見てみることで分かるんだ。」


 俺の前世?

 正直、殺されたと知った時には心が壊れそうになったくらいには居心地のいい場所だった。


 「僕はね、かなり満足していたよ。

  というかそういう人たちが多かったんじゃないかな。」

 「俺もそうだ。」

 「でもさ、今の生活も悪くないって思ってない?」

 「ああ、仲間たちもたくさんできた。」

 「つまり僕はこう考える。

  あっちの世界に不満の無い奴は協力しないだろう。

  それなら異世界に送って、更にいい生活で戻る気を失せさせよう。

  そしてついでに魔王を討伐させよう、ってね。」


 殺された後、人間はどうなるか分からない。

 もしかしたら変なところに転生させられて力をつけて戻ってくるかもしれない。

 それなら、同じ世界に才能をある者を送って管理する。

 それが奴らの目的。


 「さあ、そろそろ答えを出そうか幸一。

  この世界は一体何なのか。

  僕の結論は檻さ。

  能力者として覚醒し、自分たちの敵となる可能性のあるやつを閉じ込めるためのね。」


 俺の中で色々とつながる所がある。

 最初の老人は、前の世界の話題をよくしていた。

 そしてこっちの世界に来てから見つからないのは元々あっちの世界にいるからだ。

 だが、一つ気になる所がある。


 「俺はこの世界は作り物だと思っていたんだ。

  髪の色とか、スキルを与えられたりとか作り物っぽい部分が何個かあるからな。

  そんな作られた世界で、何で魔王とかいう消さないといけない存在が生まれたんだ?」

 「ああ、最初は作られた完璧な世界だったんだろうね。

  でも、生み出された世界はだんだんと進化し膨張していった。

  そして管理できなくなったんじゃないかな。」

 

 知久はその後少し考え込む。


 「そして、もう一つ。

  これは単なる推測に過ぎないんだけどね。

  魔王はもしかしたら転生者なのかもしれない。

  それが、世界の進化が早まっていった原因かもしれないね。」


 転生者によって世界はどんどん開拓されていき、イレギュラーが誕生し続けている。

 そうなっても、この世界から出れなかったらあっちからすれば関係ないのだろう。

 知久はここからの指針について話してくれる。


 「さて、ここまでの話で奴らはあっちの世界に不満がある者の集まりってことになるね。

  つまり、本当に危険なのはあっちの世界ってことになる。

  僕たちは何とか元の世界に変える方法を見つけよう。」

 「だったら、ディジャバーンさんに会いに行くのも一つだけどこの世界の一番のイレギュラーに向き合うことにしよう。」

 「ああ、僕たちの次の調査対象は結局ここに還るね。」


 さて、俺たちはこの世界の悪の象徴とも言える奴らの目的を探る必要がある。

 ギルティ、奴らとの決着をつける必要がありそうだ。

 

 

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