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手にできないもの
「人権だの何だのを気にしてまどろっこしい事なんかやってないで、さっさと全員灰になるまで火炙りにしておけばよかったものを……ッ、どいつもコイツもいざとなったら日和やがって! 結局面倒事は全部私が片付けるハメになってんじゃねぇか! くそッ!」
「た、大変ね……」
吠えている本人が目の前にいなくて良かったと思いつつ、私はぽりぽりと頭を掻く。
「とにかく、お前達魔女は魔女だし、人間の姿をしているだけの殺しても死なないバケモノだ。せいぜい早く死ねるように死ぬ気で仕事しろ!」
こんな事を言われたって、どんな顔をすればいいのか分からないうえに、まだ死ななくて申し訳ないなどと私が答えるのも、なんだか変な話である。
(とにかく、一つだけ分かった……)
時代に取り残された中間管理職の悲嘆はひとまず置いておくとして、早い話が、科学技術が発展しているこの世界においても、私はどうやら引き続き人権を手にする事ができないらしい。
中間管理職と魔女という存在は、つくづく損な役回りを押し付けられるという点においてだけは、同じなのかもしれない。
(……いや、そんな共通点はいらないけど)




