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凌遅刑

 考えれば考える程、訳の分からない話だった。


 魔女は死なない。


 だが、寿命はあるのだ。

 単にその減るスピードが人間よりも遅いというだけで、いつかは死ぬ。

 致命傷を受けても回復するが、その分寿命は減る----それが魔女の命だ。


 処刑で魔女が死ぬのは、処刑によるダメージで急速に寿命を削られたからだ。

 死ななかった魔女は、寿命の残りを持ったまま法王庁に収監され、その残りの寿命を消費させられる。


 法王庁に囚われた魔女にとって、死なないという事は、終わりのない処刑という事なのだ。


 巨大な鳥籠で飼われ、時に魔女(同族)殺しの道具として戦わされ、碌な手当もされずに地の底で息を引き取る----。


 人ではないという事が罪だとすれば、魔女の処刑は文字通り鉄槌であり、処刑を生き延びた魔女のその後の日々は、長い時間をかけた、まさしくある種の凌遅刑だった。

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