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夏休みの想い出、始業式

「ねぇ、りーあ。わたしたち、休みの間、ずっと修行してなかった?」

「なに言ってるの、くみさん。プールも花火もいったじゃん」

「ねぇ、りあ、くみ、修行ってなに?」



 女子会として、三人でりーあの部屋に集まり、課題の残りを確認している。


「りーあは、演劇ばかりだし、ななちは、大会終わっても、また自主練習ばかり」

「演劇の大会も近いからね」

「それより、くみは課題おわってる?」

「わたしは、ヨユーよ」

「へぇ。くみ頭よき」

「こういうのは、効率よ」


 さちさんの少し残っているのは、英語と数学の課題らしい。


「さちさんの学園は、勉強大変?」

「九ノ(ここのは)学園よりは、厳しくないけど、十神(とおかみ)学園は、個性的よ」

「そうなんだ!」

「うん。なんか、個性と多様化と本質と理念が混ざってて、いわゆる無色個性みたいな」

「ふーん」

「あ、そこは、ここの辞書使いながら」

「こっちは、熟語を二つ並べて」

「ふぅ」



 話しながらも、少しずつ課題をこなしていく。


「始業式は、たしか、午前だけ?」

「そう」

「部活もなしかなぁ」

「あ、演劇部は、教室会議」

「へぇ、そうなんだぁ」


 さちさんの飲みものが、ないため、おかわりを入れようとすると、こぼしてしまう。


「あっ」

「もう、りーあ」

「いまタオル」

「あ、これでふくね」


 くみさんが、手元のタオルで、ふきとる。


 タオルを受け取り、キッチンに向かうと


「いた」

「えっ、どうした?」

「ごめん。つまづいた」

「もう。りあ朝から変だよ」

「うん」



 くみさんが、怪しんでいるのがわかる。

 さちさんは、心配してくれているようだ。


 なんとか、課題を終わらせると、夕方に、気分転換の散歩をしにいく。


「はぁ。カラオケいきたい!」

「くみさん、前にもいったばかり」

「さちさんは、帰りいいの?」

「暗くなる前には、戻るね」

「わかった」

「明日から、もう秋」

「夏休み終わったから」

「そうそう!」



 夕暮れの道、三人で歩き、ショッピングセンターで、アイスを買ってくる。

 さちさんと、また休みの日にこまめに、会おうって約束をした。


 始業式の前の日の夕方。




 始業式の日に、相変わらずくみさんが、朝迎えにきた。


「おはよ」

「くみさん、朝元気」

「りーあに会えるからね」

「いまでるね」


 玄関をしめて、学園までいく。



 くみさんと一緒。


 いつもと変わらない。

 日常。


 教室にいくと。


「おはよ」



 思わず眼をおおきくして、瞬きをして、

 そして、涙がたまっていく。


「お、はよ。透闇(とおや)くん」

「おはよ」



 前にも増して、何故だかキラキラさせている、透闇くんがそこにいた。


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