表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
31/77

契約魔法のおわりに

 妖精リリア、百一年めから始まったコールドタイムを終えて、リリアは、妖精クイーンに会いにいった。

 妖精クイーンは、リリアたちが暮らしていたビルのある街から、遠く離れた、魔法教会都市レミリア ルイス ルーレ トカーニリャの、最上層にある塔に住んでいる。


 ワシックルとタカッチルに交代で乗せてもらい、丸三日かけて、この魔法都市にきた。

 今回は、リンヤと一緒だ。



 魔法都市は、地上、地下とさまざまに拡げた街で、迷路のようで、階層構造の街だ。

 街の中心部分は、四つの塔で、最上層となる一番の塔の全面フロアが、クイーンの領域となり、研究施設や禁書、妖精の貯蔵庫、妖精ノートのデータセンターなど、多くの貴重品とデータと、秘密が隠されている。


 塔の入り口から、上層部分に、登っていくリリアとリンヤ。

 ワシックルとタカッチルは、外で待ってもらうことになった。

 リリアは、すっかりリンヤと話すことが趣味のようになり、話しているうちに、どんどん登っていく。

 上層七階にある種の貯蔵庫で、クイーンと会うことになっている。



 クイーンと会うと、まずコールドリミテッドタイムの契約終了を報告して、そのあともってきた種を手渡す。

 この妖精のタネからできる妖精の花から、できるインクで、妖精ノートがつくられると、クイーンが教えてくれた。

 また、コールドリミテッドタイムを終えると、新しく役職がついたり、魔法の種類が増えたりすることも教えてくれた。


 種を貯蔵庫にしまう。


「いずれ、この種を妖精の再会の丘に撒いてくるから、様子見でも訪れるといい」

「妖精の丘、ルーレ師匠がいるところですね」

「そうだ。ルーレ先生は元気だろうね」

「はい」


 一時間ほど、貯蔵庫やデータセンター、喫茶室などで話しをして、クイーンとはわかれる。

 そして、リンヤとは、この魔法教会都市でおわかれだ。

 しばらくは、リンヤはこの都市で、活動して、音楽の導くまま、暮らしていくそうだ。


「リンヤ、あのコールドタイムの部屋はどうする?」

「リリア名義で、好きに使ってよ」

「わかった」

「ときどき、トケルンか、手紙で連絡するよ」

「わかった。でも、リンヤは気まぐれだからなぁ」

「ハハッ、うん、否定はしないけど、大丈夫。リリアのことは、ずっと覚えてるよ」


「リリア、転生魔法使いは、きっと重要な役割だよ。みんなの生きる導く者になってね」

「そんなの、なってみなきゃ、わからないよ」

「預言者レポート、で代わりに観られたらいいのになぁ」

「預言者レポートは、固有スキルだから、リンヤにも、スキル登録はできないよ」

「そう。でも、運命のスキルは、コインを持つ者に、スキルの一部を分けることができる」

「そっか、それはまた特別だね」

「リンヤ、トケルンに、登録したコールドリミテッドタイム (改)は、気をつけて、使ってね」

「わかった。気をつけるよ」

「そういえば、なんかリンヤに話すこと、あったような」

「なに?」

「だめ。思い出せない。今度、連絡するね」

「わかった」

「リンヤ、ありがとう」

「リリア、ありがとう。郵便がんばって」


 ワシックルに乗り、タカッチルと一緒に飛び、一周、街をとび、最後にリンヤの詩う声がきこえてきた。

 タイトルは、たしか。


「転生魔法使い、預言の書にしたがいはしりだす、だったかな」



 リリアは、そのあとも郵便室の作業や転送契約者たちとの会話、師匠との改めての修行など、転生魔法使いになるための条件をこなしていくため、慌ただしく過ごしていた。



 ときおり、リンヤと凍結された五十年を思い出してみるときや、短い挨拶を送りあうことはあるが、リンヤとずっと過ごした日をゆっくりと回想することは、あまりなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ