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リリア、魔法修行

 リリアは、朝から魔法の腕をみがくための修行にいくことにした。



 以前、少しおおきめな街の魔法図書館にいったとき、自身のつかっている預言者レポートが、特別な魔法であることを知った。

 どうやら、固有スキルにあたるらしく、スキルをみがくと、預言の的中や頻度が高くなるみたいだ。


 新魔導書をかりて、師匠にも意見をきいてみよう。



 魔法の師匠は、年上だが、若々しく、スポーツが得意で、転移魔法に関する知識や街にでまわることのない、怪しいアイテムを集めている。

 師匠の住む場所にいくには、少し特殊ないきかたをしなければいけない。


 何ヶ月かに一度は、住処(すみか)を変えてしまうため、森であったり、湖であったり、ビルであったり、探し回らなければいけない。

 途中から、師匠を探し疲れてしまい、たどりつけないこともあるため、魔導アイテムで個人を探すことができる、MC(マジクチェイス)コンパスを創ってしまった。


 登録者の持つアイテム、師匠につけた水晶型のネックレスがある方向をザッと示し、コンパス画面に距離やスピードを表示してくれる。


 今回使うと、師匠は街のなか、ビルの一室にいるようだ。

 いまは、移動を開始して近くにある教会に向かっている、のかもしれない。

 とにかく、街の教会にいき、そこで、玄関先の妖精に、こういう感じの妖精、見てませんか、と聴いてみると、さっきついたばかりのようだ。


 扉をおして、なかに入る。


 空から、ステンドグラスを通して、(いろど)りあざやかに光が、そそぐ、教会のベンチの前にて、無事師匠を発見した。


「ルーレ師匠、今回は、近くてよかった」

「前回は、湖でキャンプしてましたよね」

「リリアか、お前に教えることは、もうないと、追い出したはずだぞ」

「それより、これ観て下さい。新魔導書です」

「おお、新刊でたのか」

「図書館で、入ったばかりのを借りてきました」

「それで、なにを聴きたいのか」

「妖精クイーンから、転生魔法の才能があると言われました。新魔導書では、転生魔法は、300年経過した妖精が修行して、その才を発揮する、とあります」

「師匠なら、転生魔法の取得ができるのではないですか」

「そうか、転生魔法の取得か。少し待っててくれ」

「はい」


 なにやら、師匠は、教会の主と、話し戻り、ベンチにすわるように言った。


「クイーンが話したのなら、リリアは、転生魔法使いになれるのだろう。しかし、三百年経過後、さらに三十年、修行というスキルアップをしなければ、使いこなせない」

「なるほど」

「転生魔法の三要素は、MSPが999より上に、あること、三百年経過して固有スキルのレベルが、最大級になっていること、

 コールドリミテッドタイムの契約魔法を利用したことがあること、だ」

「つまり、わたしは、いま準備中なんですね」

「契約魔法は、二人でおこなうだろう。誰と契約した」

「リンヤさん、っていう詩い手です」

「詩をうたうのか」

「わたしもあまり聴いたことないのですが、すごく評判いいのですよ」

「そうか、今度紹介してもらうか」

「それで、コールドタイムを無事すぎると、特殊なスキルがみにつく。それをスキルアップして、転生魔法に使うのだろう」

「そうなんですね」

「新魔導書から、調べてよかったです」

「リリアの持つ固有は、預言者レポートだったかな」

「はい、あまり使いどころがわからなくて」

「わかった。まずは、わたしに預言者をつかって試してみよう」


 さっそくリリアは、師匠の手をつかんで、

 スキル預言者レポートをつかった。



 パッと視界が切り替わる。


 師匠が、新魔導書を持って、少し小高い丘の散策をしている。

 小高い丘には、まだあまり花はなく、整備されているものの、ベンチがあるだけだ。

 そこで師匠が、新しい魔法を使う。

 しかし、反魔法の影響で、師匠の身体はフッとんでしまった。

 風の精霊がやってきて、師匠に何か話かけている。



 読みとれたのは、ここまでだった。


 パッと視界が反転して、師匠の顔をみる。


「何が読みとれた?」

「師匠が、小高い丘で、反魔法の影響をうけて、飛ばされました。」

「そうか。やはり、あの丘は、いまの段階では、他の魔法を受け付けないのか」

「新魔導書にかかれた、魔法ならと試しにいったんだな。ありがとう」

「そう、でも、この預言書をどう活用したらいいのですか」

「知り合った妖精たちの未来を視てきて、手伝いがいりそうなら、リリアが手伝えばいいだろう」

「ルーレ師匠はズルいですよ」

「固有スキル、特別なものが多いし、戦闘向きで、キャリアも重ねているなんて」

「ふふ、もっとほめていいよ」

「ほめてるんじゃないです」

「とりあえずは、リンヤを試験に使いながら、預言者レポートのスキルをアップさせていこう」

「はじめは、預言書の改変をして、もっと使いやすくしたほうがいいぞ」



 こうして、教会からでたあとも、師匠の住むビルに戻ったあとも、そのあとの用事を全てこなしながら、預言者スキルの内容を書き変えるように、何度も預言者レポート改変手続きを深層魔法で、探っているうちに、ヘトヘトになり、回復アイテムで、回復しては、師匠に怒られて、この作業を終わりになった。


 夕方に、師匠にお礼をいうと、また居場所が変わるかもしれないから、MCコンパスを利用しないと、どこにいくわからないから、と念おしされた。



 改めて、預言者レポートには、対象にふれること、預言書の期間は一年のあいだの未来、遠い未来のときには、階層預言を使うこと、未来の場所の特定は、特定リサーチを参照すること、改変された未来には、レポートを使ったあとで、改未来編と、わかるように、使った直後に二重未来が視えることなど、スキルをだいぶ改造した。

 また特別注意事項として、転生ショックにより転生後には部分記憶喪失におちいることも忘れないようにしないと。


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