第三十三話 今の全力
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ジエルとリエルが撤退した後、アスモデウスと光希のぶつかり合う音が誰もいない静かな空気の中何度も響き渡っていた。
「本当ならお前なんかにこの私がやられるわけがないんだ!お前にはあの時の屈辱を何倍にも返してやる!」
「それはどうかな。今もこうやってお前の攻撃を受けても目の前に立っているではないか。」
「じゃあこれを食らっても立っていられるかしら?」
目の前に立つアスモデウスの身体から黒いオーラが溢れ出し、悪魔らしい禍々しい気配を強くした。
「私はあの時よりも強くなった。それを今からわからせてあげる。」
「…っ!!」
アスモデウスが腕を振るうと光希が先程まで立っていた場所がスッパリと避けていた。アスモデウスが腕を振るった延長線上に飛来したのは目に見えない風の刃であった。
光希は危険を察知し本能的に避け難を逃れていた。
「チッ。避けるなんてやるわね。」
「確かに前回よりは強くなっているようだな。だが強くなっていくのはお前だけではないことを教えてやる。」
そういった光希は素早くアスモデウスに接近し素早く右腕に銀色の光を纏わせた状態に一撃をくらわせた。
ギィィィン!!
だがその一撃はアスモデウスの爪によって防がれた。
「いつまでも同じ攻撃ばかりでもう慣れたわ。お前は私には勝てない。」
「いいや、俺が勝つ。なぜなら俺の役目は今達成したからな。」
「何をいって…。」
「お待たせいたしました。光希さん。」
アスモデウスが声のする方を見ると光希の隣にいつのまにか天使のハエルが立っていた。
「おう、待ってたぜ。ハエル、2人の様子は?」
「時期にこちらに。容態も回復しています。」
「よし、ならもう安心だな。」
「まさか天使がいるとはね。遠くから覗き見することしかしないと思ってたわ。だけどそいつに何ができるのかしら。天使の役割は人間を覗き見することでしょう?何の役にも立たないじゃない。」
「私の役目はこの方をサポートすること。近くにいる方が何かと都合がいいのでこの様に側にいるのです。」
「はぁ?あの天使が人間に力を貸すっていうの?」
「そういうことだ。ハエル!」
「了解です。力の制御はこちらにおまさせください。」
「何ですって…この感じ!」
「いくぞ!装甲、全力全開!!」
ハエルが姿を消し、光希が叫ぶと銀色の騎士の鎧を銀色の光が全身包み込みこんだ。光希を中心に周りへと風が吹いたかと思うとその場には淡い銀色の光を纏い1本の銀色の剣を手にした騎士が立っていた。
「これが今の俺の全力だ!アスモデウス!この力でお前を倒す!」
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