第7章 11
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騒ぎが収まった後、カテランは弟に慰められながら近くの休憩所へ移動した。その間、私たち生徒会メンバーは新メンバーのためのささやかな歓迎会を開いていた。
「わ、私はリリス・ペッテルです。ど、どうぞよろしくお願いします!」
リリスの頬は赤らみ、緊張しているのが見て取れた。軽くお辞儀をしながら自己紹介をした彼女の佇まいは、まるで森に迷い込んだ子ウサギのように、若々しく無邪気な魅力にあふれていた。愛らしく、愛らしい。
「ヴィト・ルイス、はじめまして。」
一方、ヴィトは特に人見知りする様子もなく、皆に笑顔で挨拶し、まるで他の若者のように、かつて子供だった頃の威圧的な性格は微塵も感じさせない、ごく自然な様子だった。
二人は生徒会メンバーから温かく迎えられた。自己紹介が終わると、二人は皆に囲まれ、賑やかな会話に花を咲かせた。
当時の私たちは、まだそこまでのレベルには達していなかった。階級の違いのせいか、私たちはあまり親しくなれず、皆、短い会話に終始していた。一方、リリスたちは比較的話しかけやすかった。下級貴族が生徒会に加わるのは異例で、注目を集めていた。
今の様子からすると、リリスは上級生にからかわれている一方、ヴィトは上級生たちと談笑している。
私としては、他の新メンバーと一緒に後で彼らと知り合おうと思う…たぶん。
彼らを見ていると、ゲームではなかったような、妙な不安を感じた。
しかし、ここ数日の観察からすると、重要な出来事が起こり、リリスと彼らの関係が始まろうとしているようだ。多少の違いは避けられないだろう。
殿下の恋愛の進展はゲームよりもさらに速い。とはいえ、ゲームでは間違いなく一番早く恋に落ちた殿下だった。「恋に落ちた王子」という称号は伊達ではない。この差は、まあ許容範囲内と言えるだろう。
この差には驚いたものの、もう取り返しがつかないのかもしれない。
もしかして、殿下の心の中では、私はレティシア本人よりもさらに忌まわしい存在なのだろうか?だからこそ、一刻も早く私から離れたいと思っているのだろうか?
……うう。
また胸が痛んだ。思わず胸を触り、隠そうとした。
殿下の方を見ると、会長と何か話し合っているのが見えた。表情は読み取れなかった。
……私は本当にそんなに嫌われ者なのだろうか?
目を閉じ、ほんの少しの間、彼らの姿を視界から遠ざけ、一息つこうとした。
殿下に尋ねたいと思ったが、相反する感情の間で恐怖が渦巻いていた。
尋ねれば、私たちの関係は終わってしまうかもしれないし、あるいは大きく変わってしまうかもしれない。そのため、すぐに勇気を振り絞ることはできなかった。現状維持を望む気持ちが、私の心に強く湧き上がってきた。
貴族の世界では、このような政略結婚は珍しくない。高位の貴族であれば、通常は暗黙の了解のもと、義務を果たしてから不倫に慰めを求め、表向きは偽りの夫婦を演じるのが常だ。
我が国の王室は一般的に体面を重んじ、どうしても必要な場合以外は妻を娶らない。
前世の記憶を持つ私には、このような政略結婚は断じて受け入れられない。相手が王族という立場上有利なのは承知の上ですが、たとえ自分の評判を落とすことになっても、殿下との婚約を解消するためにあらゆる手段を尽くします。
…
…でも、それは最悪のシナリオです。今はまだ認めたくないし、簡単に諦めたくありません。
もう少しだけ、抵抗させてください!運命を受け入れるまで、私は抵抗し続けます!
もしそうなったとしても、ゲームの中のレティシアのように懇願して引き延ばすのではなく、きっぱりと関係を終わらせます。
「よ……よろしくお願いします!」
先輩たちが去った後、今度は私たち新入生がリリスたちに自己紹介をする番でした。いつものように、リリスが恥ずかしそうに最初に自己紹介をし、続いて私たちの番でした。
殿下は微笑み、私たち新入生を代表して最初にこう言いました。「リリス嬢、ヴィトさん、どうぞよろしくお願いいたします。ようこそ。」
…リリス嬢。
私がそこにいたからこそ、殿下は名前を変更されなかったのでしょうか?
…なかなかの役者ですね、殿下。
彼らを見ていると、思わずそう思ってしまった。
殿下の挨拶が終わると、皆が自己紹介を始めた。上級生たちの時ほど賑やかではなかったが、それでもなかなか和やかな雰囲気だった。
「はじめまして、レティシア・エヴァンさん!」
もちろん、リリスが挨拶してくれた。
少し戸惑いながらも、笑顔を保ち、「はじめまして」と答えた。
リリスは笑顔を返し、他の人たちにも挨拶をした。それ以上言葉を交わすことはなかった。
突然、私もどうすればいいのか分からなくなり、ただ微笑んで、彼女が次の人へと挨拶を移していくのを見守るしかなかった。
…ヒロイン…
ゲームの中では、プレイヤーはヒロインになりきって、彼女の視点で行動する。それが今、目の前に立っているなんて…何とも不思議な感覚だ。
そう考えていると、まるでスポットライトが彼女に当たっているような気がした。
不思議な感覚で、彼女の一挙手一投足を見つめていた。
しばらくして、皆が談笑している中、突然誰かが私に話しかけてきた。振り返ると、
「レティシア・エヴァンさん、はじめまして。ヴィト・ルイスと申します。生徒会でのご指導を心よりお待ちしております。」
目の前に立つジーンは、まるで初対面であるかのように、貴族が目上の人に敬意を表するように深く頭を下げ、私の返事を待つかのように微笑んだ。
……ジーン。
今、ジーンを間近で見ると、スラム街にいた頃の子供っぽさはほとんど消え失せていた。子供王の威圧的な雰囲気は跡形もなく消え、ずいぶん成長し、背も伸び、まさに典型的な貴族の青年になっていた。ほとんど別人かと思うほどだった。目の前にいるのは、ゲームに出てくるヴィト、リリスの幼馴染――ヴィト・ルイスだった。
彼の不可解な態度を見て、それが意図的なものなのかそうでないのか、私は完全に途方に暮れた。
…一体どういうことなの?
彼は本当に私のことを忘れてしまったの?それとも、過去と向き合うことを避けるために、わざとこんな態度をとっているの?
確信が持てなかったので、私はただこう答えた。
「はじめまして、ルイスさん。レティシア・エヴァンと申します。ようこそ。」
「…」
「…」
その後、私たちは沈黙した。
しかし、彼の灰色の瞳は私を見つめたままで、私は目をそらすことができず、身動きが取れなかった。
そして、彼の中で唯一変わっていないのは、初めて会った時と同じように、私をまっすぐに見つめる灰色の瞳だと気づいた。まるで私の心を見透かしているかのように、強く、力強く。
感情が込み上げてきて、思わず「ジーン…」と声をかけた。
言葉を言い終える前に、誰かが突然ジーンの肩をポンと叩き、「アルジャー・ロバーツだ。よろしく…ヴィト」と大声で言った。
…え?アルジャーが突然現れ、ジーンの肩を何度も叩いた。
ジーンはアルジャーの肩叩きを素早くかわし、笑顔が一瞬で消えたのを見て、こう言った。
「ロバーツ、温かい歓迎をありがとう。本当に感謝しているよ。」
「感謝してくれる?よかった。覚えておいてくれよ、ヴィト。」
二人は見つめ合った。言葉は交わされなかったが、それは少年同士にしか分からないことだったのかもしれない。
…この大きな子供の代表、アルジャーはどうしたんだ?
殿下への警戒心は別として、アルジャーがこんな風に他人に接するのを見たのは初めてで、かなり驚いた。
私が二人の仲裁に入ろうとしたまさにその時、アイリーンが突然私に「レティシアさん、グラム先輩がお嬢様を探しています!」と言った。
聖母先輩が私を探しているの?
「急ぎのようね、早く行きましょう!」
そう言って、アイリーンは私を聖母先輩の方へ引っ張っていった。
……アルジャーたちは大丈夫だろうか?
不安を抱えながら、私はアイリーンに続いて聖母先輩のところへ行き、仕事を引き受けた。




