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確かに私が知る事じゃないかも知れないよね…物語の端折る場面って所かも
「コイお姉さんっ!!なにやってるの~!」
もうっ…イルーナ君に言われたばかりなのに。
寝室からサーシャちゃんが呼ぶ声に急いで向かうとそこで胸が痛くなる
それはイルーナ君に言われた罪悪感とは違う女子としての敗北感
「もう、何してたの?白雪姫はもう寝巻きに着替えちゃったよ?」
「悪いわね、貸して貰って」
「別に~今の私には着れないし、しかもサイズも丁度良くて良かったわ。白雪姫って結構隠れ巨乳なのね?」
「でも少しキツいわ」
胸元を押さえながら少し不満そうに言う姿に言葉が出ない
これが漫画なら効果音が書かれるだろう稲妻の様な『グサッ』って
「………」
それで不満なの!?その胸で?
しかもまだ成長期ですよね?おたくらは!
こちとらどんなに怪しいサプリメント飲んでも効果が期待出来ない年齢だって言うのにさ
あぁ…また年齢の壁が!
「コイお姉さん、大丈夫?早く着替えちゃってね?」
悲劇のヒロインの様に項垂れてる私にサーシャちゃんは軽く声を掛けて自分も寝巻きに着替えてる
今は小さな姿だから可愛い姿って思うだけだけど…これが元の姿だったら私は今宵枕を涙で濡らすだろうな
「…眠れないの?」
「気づいてたの?」
「何となく…」
あれから女子だけなのに関わらず隠れるように着替えてベット入って少し経つけど私は中々眠れない。
それは白雪姫も同じみたいだったから思いきって告白…じゃなく話し掛けてみたら返事が帰ってきた。
脈ありだ
「こんな風に人と並んで眠るなんて初めてだから…どんなに一緒に寝ようって誘っても海は許してくれないの」
そりゃそうだろうよ!娘さん!
いや、岡本さんだからだ
例え異世界人でも紳士的な岡本さんだからだよ
普通ならこんな魅惑的な女の子に誘われたら…おじさんいくらでもお金を…じゃなくてOKしちゃうよ!
「それは…大切にされてるからだと思うけどな」
「正直に言って良いのよ?海は私を異性として見てない。貴女の王子様と違ってね」
「私のって…別にカインは私の王子様なんかじゃ…」
「でも好かれてるのは見てて判る。さっき話をしててもずっと貴女を見つめてた」
「それは…」
それは私もずっと視線を感じてました
「私はね、海が好きなの…初めて見た時からよ。だからなんとか兵士として騎士団の隊長にお願いしたの。まぁお願いなんてしなくても一言言えば首を縦に振ってくれたけどね」
私も初め掛かった白雪姫フェロモンマジックか