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あの時は頼もしかったもんだ
少し仮想の青春期を堪能してた様な気がするけど道の険しさにそのトキメキは薄れていった。
「なんか……皆が元に戻れるのは楽しみだったけど……」
「けど?」
「シークには気を付けるわ」
「何?さっきから嬉しい事言ってくれるね?それって意識するから?」
「違うわよ!タラシだから!きっとサーシャちゃんが守ってくれると思うけど」
子供の姿の今でも皆に守って貰ってるのに…あぁ、言ってて恥ずかしいけど今更撤回は出来んわ
「だろうねぇ~46時中コイお姉さんに張り付いてそう、それからイルーナも煩そうだし…アイツも目障りだし…コイお姉さんって罪な女の子だね」
女の子って…言われるのは嬉しいけど恋愛的には負けてるだろう
「もうっ!これ以上からかわないでよ。本当に魅惑で罪な女の子は今から来る白雪姫なんだから」
「どんな罪の人だろうねぇ…罪状は」
「シークが見たら直ぐに口説きたくなるくらいの姫よ、絶対」
皆は白雪姫をみたらどうなるのかな?
私の初対面の時みたいに魅了されちゃうのかな?
「それは楽しみだけど、無いと思うよ」
「何で?」
「根拠は無い、只の勘」
「何それ」
「やっと笑った」
そう言うとシークは笑顔で私の手を取ると立たせてくれる
「………」
「暫くずっと笑顔じゃなくて考えた顔ばっかりしてたから……安心して?白雪姫が来ても俺達の姫は変わらない」
「シーク…それってまた……」
「勘」
「もう……」
怖かった、白雪姫と皆を会わせるの……会わなきゃ始まらないのに変な気持ち。
大丈夫、私の居場所は自分で決めるけど、皆はきっと今まで通りで居てくれる。
「ありがとう…シーク」
「お礼より、元に戻ったら抱き締めさせてね?」
「全く…」
「人の姫を口説くなよなタラシ小人。相変わらずだな」
シークと家に戻ろうとするとカインが戻って来た…勿論馬も一緒にご帰還
「は?そんなの決めるのはコイお姉さんだろ?それよりまだ2人は来ないの?」
端から見れば大人と子供、身分も違うのに話だけ聞くと男子高校生同士
それにシーク……タラシを受け入れてるけど?
カインもなんだかんだ言って皆と対等に話すのが当たり前になって食事もお風呂も文句言わなくて
、時々自分が『王子』だって忘れてる様な気さえするけど私はそんな態度が嬉しい
やっぱり城の中だけで育つと国民の暮らしって知らないだけなのかな?
歴史のお姫様の有名な台詞を思い出した
『パンが無ければケーキを食べれば良いじゃない』
お姫様は本当に知らなくて皮肉に言ったんじゃなかったんだよねぇ……この歳でまた実体験して勉強するとは…。




