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「急に引っ張られたら誰だってビックリするわよ!つか離してよ」
「嫌だ」
私の言葉とは反対に更にギュっと私を抱き締める
もう……っ!
なんなのよ……!
街の灯りは見えるけど本当に誰も居なくて……顔を上げたらあの綺麗な顔をあると思うと上げられない
「もしさ、本当にあの女が俺の運命の相手だったとしても俺は従わない」
「え?」
「前は……城から出てくる時はとにかく預言の姫を早く連れて帰らないとって気持ちだけでお前が言う好きとかそんなのどうでも良かった。それにこれでも王子だし、恋愛とか意味無いし……誰かを好きになったって結ばれない相手を好きになっても意味が無いと思ってたから」
人を好きになっても意味が無い
「じゃあどーするの?お兄さんの事とか、お城の事とか。運命の相手じゃないと城を救えないんでしょ?」
あんなに頑なに言ってた癖に…何で急にカインと恋愛話してんのよ…しかもこんな状態でっ!
話をするには顔を上げないといけないからやっぱり恥ずかしい…辺りが暗くて良かった
綺麗な顔だからってのもあるけど…あるけどさ…!
さっきの2人を見てられなくて感じたのは明らかな嫉妬だよ…
私はお似合な2人を見てなれなかったんだ
「俺が決めた相手が運命の相手だ。それはなんとかなるだろ」
「何とかって…アンタやっぱりいい加減なんだから」
「それにお前が姫な線だってまだ残ってるし俺が決めたら姫だから」
「だから手短で決めようとするだけの考えはっ…」
「…そっか、無理矢理したら駄目なんだっけ?」
間近に見えるカインが喋るとその吐息を感じる
「カイン…」
「お前鈍感過ぎるから言っておく、俺の姫はお前にする」
「は?!」
「手短でも何でも無い。お前が良いから…とにかく今は俺を好きになって貰わないと…出来ないんだろ?」
出来ないって?
「…っ!」
今度は耳元で囁かれて私は力が抜けそうになる…いや、もうなってる。
その証拠にカインの服にしがみついてるもん
「接吻もその先も全部したいから……俺の気持ちは覚えとけ」
えっと……なんか話がエスカレートしてるような
「……」
「返事しないならするぞ?」
「はいっ!」
もうなんなのよ……一体どうしてカインってば私の事を……取り合えず軍隊の様に返事をしないと貞操の危機感だ
「よし、これ以上くっついてるのは俺が辛いから帰るぞ」
「…………」
『何がでしょうか?』なんて絶対突っ込めない私を当たり前の様にメルヘン乗りをさせてカインは馬を街に走らせた
その間はずっとお互い無言だったのは言うまでもない




