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私とカインの漫才みたいなやり取りをまるで父親みたいに見守ってた岡本さんが言った言葉にカインとお互い目が合い頷いて中に入る
行きたくないって言ってた癖に
でも岡本さんの『丁度良い』って言葉に何か感じたのかも……私と一緒で。
「昨日も王子に話したと思うが姫は継母に追われてる事よりも王に捕まる事を恐れてる」
「恐れてる?」
「俺もそこまで詳しく無いが白雪姫の継母は当初白雪姫に優しかったらしい」
「え?」
「俺が城の兵士になってからはコイさんが思ってる通りの継母だ。でも白雪姫が言う事が本当なら命を狙うまでの行為をすると言う事は相当な理由があったんじゃないかと」
元に城の者達に『このままでは殺してしまう』『逃げるなら今かも知れない』と言い振らしていたのは継母本人と言う。
岡本さんが居る兵士の館にも何度も継母がやって来て叫んでたとか……
「それってまるでオオカミと少年みたいね」
「なんだ?それ?」
「あ……えっと、私達の国の物語。岡本さんは知ってる?」
「一度戻った時に色々読んだがその話は知らないな」
そう言う岡本さんとカインに私は簡単にオオカミと少年の話を教えた。
村の少年は村人の驚く顔や反応が楽しくて『狼が来たぞ!』と何度も嘘をついて村人を困らせてた。
村人の反応が楽しくて楽しくて何度も嘘をついてその度に皆は大慌てで家の中に入って鍵を閉める。
誰も居なくなった広場で少年は大笑いしてたんだけど、ある日本当にオオカミが村にやって来て少年はいつもの様に大きな声で叫んだ
『オオカミが来たぞ!』そんな少年に村の人達は呆れて誰も家から出て来ません。
そして沢山のオオカミが村に来て少年は食べられてしまった…というお話。
いつも嘘をついていると肝心な時に誰も信じてくれないよって教訓みたいな話を私は2人に話す。
「別に継母がそれをしても何の特にもならないと思うけどさ、ちょっと似てるなって…オオカミ少年とは違って『早く逃げなさい』って言い振らしてる様な…」
「そうなんだ、俺もそう思ってた。そんな話があるなんて知ら無かったが……コイさんは物知りだな」
「いえいえ!ただ童話とか好きで…向こうでは出版社に勤めてたくらいです」
「そうなのか、凄いな」
『凄い』なんてこの世界に来て久し振りに言われた様な…嬉しいな。
今は薪割り専門職みたいなもんだから。
しかもド新人の。
「で?!だから何が言いたいんだよ?」
ちょっと身を乗り出してた私をカインは引っ張るように自分の近くに座らせる
「痛いわね!今ので解らなかったわけ?」




