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「もっと体重預けろよ?」
「してるわよ!」
翌日カインは約束通り私を白雪姫の所に連れてってくれた。
…勿論私も約束通り…あのメルヘン乗りに従う
前日の夜からあの痛みを想像して眠れない私にサーシャちゃんが心配して子守唄を歌ってくれた…本当に実年齢でも年下に私はどこまで迷惑を掛けてるんだか…。
でも少しだけど初めての時よりは痛くない…やっぱり慣れなのかカインの乗せ方に従ってるからなのか
「もっとだよ」
「ちょっ……!」
体重を預けろって言われてもそんな全部を預けるのも如何なものか……それに微妙に恥ずかしい
そんな事を考えてるとカインの腕の中に居た私はもっと強くカインに引き寄せられて胸元に顔を埋めるような格好になる。
「この方が楽だろ?それに早く走った方がいいんだから」
そう言うと馬の速度が速くなる
もはや、『ウフフ』『アハハ』なんて言ってられるレベルじゃなくて私は自然とカインに抱き付く
「……コイ」
「何よ…怖いんだからしょうがないでしょ!」
「もっと早くこうしとけば良かったな」
「え!?なんか言った?!」
「………」
それからは風の音なのか木が揺れる音なのかカインの声は聞こえなかったけど一番近くに聞こえるカインの心臓の音は凄く良く聞こえた
「来てくれたんだな、白……コイさん」
「はい」
白雪姫達が隠れてる家に着くと私はカインより先に家の扉に向かった
その行動はなるべく自然に出来た…と思ったんだけど失敗
だって…当たり前の様にまたカインに両手で下ろされて馬の手綱を巻いてる隙に向かったけど、後ろかはカインに『先に行くな』と声を掛けられちゃった…でも無視しちゃった
なんかお尻の痛みより中盤は恥ずかしくて仕方なくて…気のせいだと思うけどカインと密着度が明からに前より近くてっ……!
ドキドキしながら家に向かうと私が扉を叩く前に岡本さんが出て来てくれた
間違った変な名前で呼ばれたが……。
「もう来ないと思ってどうしようかと思ってた所だったんだ、王子は?」
「いちゃ悪いかよ?」
私の後ろからカインの声を聞いてなんかゾクッとした感覚が体を走った
何?今の?
まさか霊感的な?
そんな事を思ってると私の肩にカインが腕を回す
「ちょっ……カインっ!」
人が今わからない感情に支配されてるのに余計な仕草を加えやがって!
「なんだよ。さっきは自分から抱き着いて来てた癖に」
「なっ……それはアンタがそうしろって」
「本当に仲が良いんだな、 今は姫は居ないんだ。……丁度良いかも知れない。中に入ってくれないか?」




