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「俺はあの女に運命なんて感じなかった……予言の姫って言ったけど、こうも言ったよな?『運命の姫がノクターンを救う』って」
「そうだったっけ?つか何が違うのよ?」
「……お前本当にバカだな!そりゃ行き遅れにもなるわ!俺、ちょっとリュウの所行ってくる」
「ちょっと!また行き遅れって!待ちなさいよ!?カインってば!」
バカって……バカに言われた!
なんたる屈辱的な
私の敗北感なんて知らずカインは乱暴に席から立つとさっさと家を出て行ってしまう
「おこりんぼー」
ニーチェが頬を膨らませて足をバタバタさせるとイルーナ君は笑った
「確かに王子の言い方も悪いですけどコイお姉さんも悪いですよ?」
「えぇ!?私?なんで?」
「それは僕からは言えません…あまりライバルに塩は送りたく無いですしね」
「……?」
「らいばる!ニーチェも!ニーチェも!」
何だか嬉しそうにしてるニーチェに少し和んだけど私の胸の中はモヤモヤ度MAXだよ…
「でも、私やっぱりカインを説得して来る」
「別に無理して馬に乗らなくても良いんですよ?まだ痛むでしょ?」
「うぅ…やっぱりイルーナ君にはお見通しだよね…」
あの時の言い方でも予想出来てたけど…やっぱり面と向かって言われると恥ずかしい
「コイお姉さんの世界では乗馬は日常的な事じゃなかったんですから仕方ないですよ。それにきっとあの白雪姫も乗馬はした事無いと思いますしね……」
「そう?岡本さんと2人で森に出掛けたりとかしてるんじゃないのかな?でもやっぱり危険か…」
そうだよね、乗馬なんて楽しんでたらこっちに来てくれても…だよね。
「そうですね…今は乗れるのかも知れません」
「イルーナ君あのさ………」
「早く王子の機嫌だけでも取りに言った方が良いですよ?」
やっぱり少し寂しそうな顔が気になって話し掛けると話を反らさせた。
鈍感で、もしかしたらバカな私でも今のはわかるよ
だって、『敵に塩を送りたくない』のに行かせるのはおかしいじゃん?
王子とイルーナ君が敵なのは何でか知らないけどさ。
「機嫌?まぁねぇ……このままトンズラされたら金貨を逃したってサーチャちゃんに怒られちゃうか!ちょっと話してくるね!ニーチェ、お昼ありがとう」
凄くイルーナ君が気になるけどいつもお世話になってるからかあまり突っ込んで聞けなくて…私は話を合わせる様に家から出る
「イルーナ君何を隠してるのかな?」
外に出て裏に回ると馬を撫でてるカインと目が合う




