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「あれはアンタが暴言吐いたからでしょーが!1つ言っとくけど手を出さないからって手をあげない気は無いからね?」
「………」
「………」
カインの整った顔を見ながら言った私の台詞って間違って無いけど…聞きようによっては…古い言い方だと『野蛮』
『王子に対して何だその言い方は!』とか何か言って流してくれれば良いのに…変な所で黙りやがって…空気読めない男って本当に嫌い
「ふっ…あはは…お前やっぱり面白いなぁ…そんな宣言するなんて!」
怒りもしないでカインは目の前で笑った
その姿も眩しい
クソっ!
やっぱり美形って得だなっ!
「別に誰でも構わずじゃないわよ!イルーナ君達に手を出した事なんて無いんだから」
偉そうに言う事じゃないけど…あのナナセにだって殴った事無いし
「じゃあさ、好きな人同士なら手は出されないんだ?」
「まぁ…時と場合によるけど…」
これでも童話好きだ
憧れには強い方だからかなりロマンチック派
暴力的や自分勝手なやり方は嫌い
「なんだよ、面倒くさい女だなぁ」
「面倒くさい代表のアンタに言われたくないっ!」
「アンタじゃなくてカインだ」
「はいはい、面倒くさい王子ね」
それから相変わらず嫁として勧誘してくるカインをあしらってると後でカンっと音がして振り返るとナナセが居た
「…っ」
「サーシャがお前を心配するから探しに来たら…なんだよ楽しそうにお喋りしやがって…心配して損した」
そんな事を言うナナセの手には最近の私の仕事道具と化してる斧が握られてて地面には綺麗に割れた薪がある…
さっきの音の正体はコレか…。
それにしてもやっぱり熟練の技は鮮やかだなぁ
探しに来たのになんで薪割り登場なのか疑問だけどサーシャちゃんに心配掛けたのは良くないな
まだちゃんと『ごちそうさま』と言ってなかったから昼食にも失礼だ
「ごめん、ご飯…ほらっ!アンタも謝らないと」
「あぁ?なんで俺がコイツに」
「ナナセじゃないわよ!サーシャちゃんに!」
私がそう言うとカインは私を見た後ナナセを見つめて
「コイツが心配してるのは俺じゃないだろ?」
「だからっ!ナナセじゃなくて…」
「良いからっ!さっさと戻れよ!イルーナ達も帰って来たんだ!ニーチェがコイにお菓子のお土産があるらしいぞ」
やっぱり頭の悪いカインに説明しようとするとナナセの声に耳がダンボになった
ニーチェが?
お土産?
「お菓子……」




