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私の背後から歩きながら言うのはサーシャちゃん
そのまま男の子に近付いて周りの皆に手伝う様に指示を出す
「ほら!ロック起きる前に外に出して!イルーナ、貴方が居て何でこんな失礼な奴を家に入れたのよ?」
ロックはサーシャちゃんの気迫に迫れて急いでゴメスと運び出す
「白雪姫の王子だと名乗って紋章も見せて貰えたので何か事件の手掛りになるかと……でも軽率でしたね」
イルーナ君が私を見て頭を下げる
「大丈夫?」
シークに背中を叩かれて何だか急に目の前がぼやける
ヤバイ……涙が出そう
もう出てるけど、これ以上泣くのは皆を困らせるじゃん
「コイお姉さん……」
傍に来たイルーナ君に手を引かれ私はその場にペタンっと座る
涙腺だけじゃなく足腰と弱くなったのかと思ったけど足腰は山を歩いたからだ
「あれはカウントしないで大丈夫です」
「…………っ!」
そう言うと私の唇を拭う様に指先が触れる
イルーナ君もしかして私の初めてって言ったの気にしてくれてる?
「おい……コイ」
顔をあげるとバツの悪そうなナナセが立ってた
「ナナセ何を……」
「ちげーよ!俺も悪かったって言おうとしたんだよ……アイツを怒らせたの俺だし」
『アイツの方が悪いけど』と小さな声で言うのは忘れない
ナナセを制しようしたシークは溜め息を吐きながらしゃがんで私の頭を撫でて
「俺もイルーナに賛成、あんなのカウントしなくていい。それに唇だけが全てじゃないしね」
そう言って私の頬に軽いキスをしたシークを今度はイルーナ君が怒る
「……シークっ!」
「嫌な印象は忘れるべきだと思うから」
「全く……」
何された……?
次はシークにキスされちゃったよ?!
唇じゃなくて頬だけど……頬だけどさっ!
「もう…本当に男って駄目ね!ほら、退いて。コイお姉さん立てる?」
「サーシャちゃん達は邪魔者の撤去作業が終わったのか私の手を握って立たせてくれるサーシャちゃんは私を皆から遠ざける様に椅子に座らせてくれる
女神だ
思わず拝んでしまいそうになるくらいの優しい笑顔にまた涙腺が弱くなりそう
「よしよし、全く……あんなのば蚊みたいな物よ?ちょっと顔の良い蚊。蚊も可愛い女の子を好むのよね」
「おい、それは俺もか?」
「あら、自分の事をイケメンだと?シークってばナルシストなのね」
「蚊って……」
「イルーナもよ?どさくさ紛れてコイお姉さんに触れて」
「あれ っ……なんとか慰めたくて……でもすみません」




