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188『フロイスによる福音書』?!

宣教師ルイス・フロイスは、当然明智光秀とも会ったことがあるくらいなので――光秀評はかなり詳しい。


『光秀の働きぶりに同情する信長の前や、

一部の者が信長への奉仕に不熱心であるのを目撃して、

自らがそうではないと装う必要がある場合などは、

涙を流し、それは本心からの涙に見えるほどであった』

          (フロイスの『日本史』)


――これなんかは、本作品の小説部である、

『諏訪法華寺』での「光秀殴打事件」の真相や、

『安土饗応』での「饗応役解任事件」の真相のことを述べているみたいで面白い。

つまり、信長に乱暴されるという設定で、皆を騙すために光秀が演技を行い、嘘泣きをするという内容のことである。


そう、つまりこのフロイスの文書を読むと――

信長の光秀への乱暴狼藉事件が事実あったとしても、信長が乱暴者であったわけでなく――

それは光秀が、信長のために信長と図って「殴打事件」を演出・演技したものである!

という本作品の解釈を、荒唐無稽な話だと感じた読者様も、


「あっ、光秀をリアルタイムで見た外国人がこういう評価を光秀に実際にしているなら、この作品の解釈もそれなりに根拠があった話なんだ」と少しでも感じて頂ければ幸いです。


……そして何故光秀が、信長が「殴打事件」を演出したかといえば、

当然――


『信長による福音書』計画を実現させるためである、ということになる。


――またフロイスは『日本史』で、イエズス会に対して光秀は『冷淡であるばかりか悪意を持っていた』と記されているので、

光秀の人格・能力に対してできるだけ悪い表現で書いている。


――が、結局のところ、

明智光秀は、羽柴秀吉のように、信長に好かれる人物であり、

また秀吉と同じようそれを持続し増大させるほど信頼される魅力的な人物であり、

信長の為なら、皆の前でわざと涙を流し恥をかくこともいとわぬ程の――忠臣中の忠臣なのであった。


――逆にいうと、こんなに信長に好かれる要素満載の魅力的な人物だったというのが、

なんの縁故もなく高齢であっても光秀が登用されたことの、理由なのである。


そして、フロイスの『日本史』というのは――

織田信長だけでなく、織田信忠のことも、明智光秀のことも日本側の史料では全く無いような情報を多く提供してくれる。

そしてその『日本史』等の参考資料から導きだされたのが、

信長の真実を表す『信長による福音書』計画であるので、

つまりフロイスの『日本史』、その信長関連記述は――

結果として私たち後世の者にとっては、

神となった信長を描く『フロイスによる福音書』ともいえるものなのである。

(もちろんフロイス自身は、そのつもりで書いているわけでは当然ないのだが……)



次回、明智光秀ファン必見!?

ついに、【史実】光秀が所持する《伝家の宝刀》にして、《破邪の聖剣》――



――名刀『倶利伽羅の剣』登場!



さぁ~どういう登場するのか?、乞うご期待!


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