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160『妻への想い、信長への想い』

○涙の訳


――次の55の上句は、54の主賓である明智光秀の下句と合わせるとよく解る。


55 浅からぬ 文の数々 よみぬらし    行祐

54   おもひなれたる 妻もへだつる   光秀


今までの思いを込めたる手紙の数々、読み直して涙で濡らし……

思い馴れたる妻との別れを哀しく思う。


と解釈できる。が、『福音書計画』的な解釈だと――


織田信長様との計画の為の多くのやり取り――

それを思い返して涙し……

親愛なる信長様との別れを哀しく思う。

となる。


この『愛宕百韻』場面では、拙者が想うに――

光秀が54の句を詠んだときに、信長への想いが感極まって……

それを書き留めた札を、実際に涙で濡らしたのではないかと想像している。


何故ならそれを見て、そう主賓の光秀が涙しているのを見て、主催の行祐がその情景に合う上の句を詠んで、一首としたのだと……

拙者は文脈から感じるからです。


56 とけるも法は 聞きうるにこそ    昌叱


――『説けるも』、「法」=「仏法」なので、

仏の事を説けるのも、今までに聞いて学んで理解しているからこそ。


これを、55の上の句と合わせて一首とすると――


 浅からぬ 文の数々 よみぬらし    行祐

  とけるも法は 聞きうるにこそ    昌叱


行祐「今、目の前で光秀様が涙で濡らしているのは……」

昌叱「信長様と共に光秀様が『計画』を遂行することで、

信長様が亡くなることを理解しているからこそ」


57 賢きは 時を待ちつつ 出づる世に  兼如


兼如「賢いのは、世にでる時期を待つこと」


58 心ありけり 釣のいとなみ      光秀


――この「釣」は、「釣り合い」のことで、

「釣り合いの取れた関係」つまり『夫婦』と拙者は解釈します。


57の上の句と58の下の句を合わせて一首とすると――


 賢きは時を 待ちつつ 出づる世に   兼如

  心ありけり 釣のいとなみ      光秀


兼如「『計画』の成功は、時を得ることですね」

光秀「解っている、そのために信長様と“夫婦”のように心を合わせてきたのだ」



――こうして『愛宕百韻』を、《信長公認》という前提で解読すると、光秀の信長による『福音書計画』への想いが、並々ならぬことを感じますね。


ということで、まだ〈三折表〉は、句が残っていますが、解釈はここで終わりとします。

本作品は、『愛宕百韻』全句解読が趣旨ではないのが第一の理由ですが、第二に読者様も似たような句の連続で飽きてきた?ところだと思いますし、……拙者も正直飽きてきました。


……でも安心して下さい!

次の〈三折裏〉の物語には皆様の大好物?!

――《ミステリー》がありますので!



……次回、作者は〈伏線〉を忘れてなかった――


『愛宕百韻』謎のミッシングリング――


何故か、百韻のはずが、九十九しかない謎にせまる――


『三折裏』(仮題)物語スタートです!


……えっ、連歌解釈はまだ続くの!?


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