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136『第六天魔王、再び』

40 みだれふしたる菖蒲菅原      光秀


という、これから行う――

明智光秀と織田信長との《秘め事》を光秀自身が告白した一句のあと、

信長と光秀の《禁断の関係》のあと、どうなるのか?

――というのがこの連歌興行にて詠われていきます。


41 山風の吹きそふ音はたえやらで   紹巴


「山」を、『愛宕山』ととり、「山風吹きそふ音」は、

「山から聞こえてくる音」ととり、つまり『連歌興行』ととる。

そうつまり、愛宕山から風にのって聞こえてきた音、そう連歌の歌声は――

絶えてしまったようだ。聞こえなくなってしまったようだ。


となり、40の光秀の下の句と41の上の句を合わせ一首とすると――


 山風の吹きそふ音はたえやらで

   みだれふしたる菖蒲菅原


となり、この一首を解釈すると――

『愛宕百韻』の歌声が響く文化的な時間は終わりを告げた。

……なせなら、これより光秀が、信長のもとへ山から舞い降りて、『本能寺の変』を起こすからである。

となる。


42 とぢはてにたる住ゐ寂しも     宥源


閉じ果てたる住居=主がいなくなった建物ととり――

主賓である光秀が愛宕神社を去ることを意味する。

……そうこのあと起こる『本能寺の変』で、信長と光秀の二人とはもう会えないという、寂しさを詠っている。


これも41の上の句と、42の下の句を合わせて一首とすると、


 山風の吹きそふ音はたえやらで

  とぢはてにたる住ゐ寂しも


となり、『愛宕百韻』が終わったら……寂しくなるだろう。


43 とふ人もくれぬるままに立ちかへり 兼如


解釈「計画の成功を問う光秀は、今日中に立ち去って――」

42下「主賓がいなくなって、いよいよ悲しみもますだろう」


44 心のうちに合ふやうらなひ     紹巴


解釈「心の内に合うか、占ってみた」

これは、『愛宕百韻』前日に――

光秀は思うところあってか愛宕山太郎坊の前で二度、三度とおみくじを引いた事を指している。(『信長公記』)


そしてこのことは――

実は……《重大な意味》を持っているのである!


そうそれは――


光秀が、信長への謀反心から『本能寺の変』を引き起こしたのでは無く――

光秀が、信長による指示で『本能寺の変』を起こしたことを証明することになるからである。


何故なら――

戦国時代、愛宕神社本殿には愛宕大権現の本地仏である勝軍地蔵が、奥の院に愛宕山の天狗の太郎坊が祀られていたからだ。


「それがどうしたの?」と読者。


実は、『天狗』や妖怪等は魔縁(まえん)とよばれ――

仏教界の教えから外れた存在『外道』を指す言葉なのです。

そしてなんと……

とくに、第六天魔王を指す言葉なのです!

つまり仏教界に従わぬ『外道』の代表・トップが、第六天魔王ということです。


「そう来たか!」と感じて頂けた読者様、その通りです!


そうです、あの織田信長が自ら名乗った天人の名前――

《第六天魔王》なのです!


そう『信長公記』という信長の一代記に、

そう参考文献として史実性が高いといわれる一級資料である、この『信長公記』に、明智光秀が『愛宕山の天狗の太郎坊でおみくじを引いた』と記されているということは、史実実際にあった可能性が高く、そしてそれはかなり重大な意味をもつ事柄だったんです!


そうつまり、

第六天魔王を名乗る織田信長による『福音書計画』の成功を期し――

明智光秀は、天狗の太郎坊に、つまり第六天魔王に祈願したのである。


愛宕山神社の本殿に奉られた将軍地蔵ではなく、奥の院の天狗の太郎坊に祈願しているのだ。

もちろん将軍地蔵にも合わせて祈願している可能性はあるが、

奥の院で、おみくじを二度三度引いたというのは、よほど叶えたい尋常ならざる想いが光秀にあったことを意味します。


その『第六天魔王』に祈願した、尋常ならざる願いといったら――


《第六天魔王》と名乗る織田信長が、

『福音書計画』によって、

そう『本能寺の変』によって《キリスト》になり、

《永遠のエデン》の到来を実現させる――


――この『計画』のことに決まっているではありませんか!


「何故そんなこと断言できる?」と読者。

「勿論それは、最後までこの章を読めば解ります」と拙者。


次回、

本能寺の変の実行者――

明智光秀の思い悩む心情が明らかになる!


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