135『信長と光秀……秘密の、そして禁断の関係』
40 みだれふしたる菖蒲菅原 光秀
この句の「菅原」を、菅原道真はと解釈するとどうなるのか?
菅原道真は、その死後――“天神さま”と崇められ、『大宰府天満宮』に神様として奉られている。
そう、つまり人間が死後、《神様》になったわけである。
そう織田信長による『福音書計画』は――
イエスが自ら、十字架にかけられて命を捨てることによって――
《キリスト=救世主》と成って大いなる奇跡を起こしたように、
信長が自ら、本能寺を襲撃させて命を捨てることによって――
《キリスト》と成って大いなる奇跡を起こすことを目指す計画である。
そうだから、「菖蒲菅原」は、菖蒲園で有名な大宰府天満宮に死後――神になって奉られた菅原道真公のように、
織田信長も死後――キリストになるということを暗示している。
そして39の上の句と、40の句を合わせるて一首とすると――
鴛鴨や下りゐて羽をかはすらん
みだれふしたる菖蒲菅原
オシドリ雄の光秀が愛宕山から、舞い降りて、本能寺にいるオシドリ雌の信長と羽を交えて仲睦まじく――
《本能寺の変》を起こすことを暗示している。
そう光秀が本能寺にいる信長と淫らに伏して交わることで、信長は昇天し――
そう天に昇って神となった信長によって――
《永遠のエデン》が到来する。
「この作者何を書いているのだろう?」
「淫らに交わるとか……」と読者様の当然の反応。
……もちろん、実際は本能寺の変で信長と光秀は矛を交え争い、信長は昇天することとなるのだが――
その光秀の襲撃が、光秀による謀反心から起こすのではなく……
光秀の襲撃か強引なものではなく、信長との了解によって起こされたものであることを――
この“オシドリ夫婦”が菖蒲園で仲睦まじくする情景を詠んだ一首が、指し示しているのです。
そう織田信長と明智光秀は、この連歌興行の主席者しか知らない《秘密》の関係であり――
主君と重臣が“秘め事”をするという……
信長と光秀は《禁断の関係》なのであった。
次回、信長と光秀の禁断の関係は続きます!
乞う、ご期待!




