友達との放課後 その2
放課後を過ごすクリュッセルとロゼールの話です。二人以外は殆ど出てきません
ギィィ……と少し高い音を図書室へ響かせて扉が開く。放課後にも関わらず人が少なく、時折ページをめくる音がする。司書の方は席を外しているのか見当たらなかった
「とりあえずお互いにおすすめの本の紹介は確定として…少し勉強しましょうか?」
「えぇ、もちろんです」
図書室内のため声は抑えているが、どうするかを相談してから座る場所を探す。いくら人が少ないからといっても対話するのだ。邪魔にはならないように気を付けなければならない
(欲を言えばラスティーク様の様子が伺えるところが良いのだけれど……)
そう考えながら辺りを見渡すが、陽当たりの良い席や出入口に近い席は人が座っていた
(なんてこと!?これじゃあラスティーク様を愛でることができないじゃない!!)
そう落ち込んだが、一箇所、空いている席があった。木漏れ陽の差し込む席だった
(あそこじゃラスティーク様を愛でれないわ!けれど…今回はロゼールと一緒に話をしたい……今回はお預けかしらね)
「あの席にしましょう」
その席を指さし、向かうとお互いに本を取ってくるために席を離れた
図書室の静かさが好きだ。うるさくなくて、好きな世界に浸ることができる
本が好きだ。ページをめくる音も、本の紙とインクの香りも。落ち着くことができる
(こういうのは、自分一人だけで過ごしたい…って思ってたのにな…)
数冊、おすすめの本と勉強用の本を選び、席へと向かう。席には既に六冊ほどの本が置かれており、ロゼールが空いている窓を見つめていた
静かに席へと座り、声をかける
「おまたせ。何を見ていたの?」
声をかけられて、少しクリュッセルへと顔を向けるともう一度、外へと視線を向けて
「小鳥が、そこで羽を休めていたんです。そしたら、こちらを見つめてきて、可愛くてつい見つめ返していました」
席に木漏れ陽を零している樹の小さな枝の先にとまっている小鳥を少しだけ指さして少しだけ柔らかく微笑みをこぼした
窓から手を少しだけだすと小鳥が窓の木枠へととまり、チチッと可愛らしい声で歌を歌った
その光景にクリュッセルとロゼールは思わず顔を見合わせて、小さな小さな声でくすくすと笑った
小鳥が二人を見守る中で二人はお互いにおすすめしたい本を紹介し合った。もちろん、小さな声で。二人とも好みの本の系統が被らなかったため、新しいジャンル開拓になり、お互いにとても有意義な時間になった
二人が楽しい一時を過ごしているのを小鳥は時折歌を歌いながら見守り、その時が終われば何処かへと飛び立っていた
もう少しだけ放課後は続くかな。察している方もいると思いますが、投稿ペースは多分これからはこの位のペースがメインになると思います




