迎撃作戦
さて、どう迎え討つかだが何か良い案はあるだろうか。相手が魔法に対して何も対策をしていなければ強力な魔法を使って一網打尽にするという手があるが、巨大な炎の渦が発生したのを見た後だ。何か作戦を練っているに違いないだろう。
もうすぐ側まで来ているので早くしなければいけない。
と思ったら急に馬の音が止まったぞ。
一体どうしたというんだ。
おい、女神。相手は何をしているんだ?
(恐らく、反魔法の準備をしているのでしょう。)
反魔法?どういう魔法なんだ?
(反魔法は、当たった魔法を霧散させてしまう障壁を作り出す魔法です。どれだけの強力な魔法でも効果はありません)
強すぎるだろ。
ってあのでかいドームかよ!もう出来てるじゃねーか!壁みたいなのを想像してたんだが、覆う形なんだな。
(そうですよ。しかし内からも魔法は通せない上、防げるのは魔法のみで、物体はすり抜けてしまいます。魔法を使って射出された物体も同様です。そこまで強くはないかと)
なるほど。そうか、では良い案を思いついたぞ。
(どういったものですか?)
まず、腕力強化魔法を使い奴隷を騎馬軍に投げ飛ばす。そして障壁の中に入った瞬間特大の魔法を使って一網打尽にする。
完璧な作戦だろう。
(はあ、それでは上手くいかないと思いますよ)
何故だ。どう考えても完璧でこれ以上ない作戦だろう。
(そんな誰でも考えつきそうなものはとっくにやり尽くされ、対策し尽くされているのですよ。感知され、迎撃されて終わりです)
ちっ。ダメか。
では、先に巨大な岩を投げつけるというのはどうだ?超質量の物体はそうそう壊せまい。
(...誰でも思いつきそうですが、誰にも不可能な作戦ですね。良いと思います)
岩では全滅させられないが、生じた混乱に乗じて奴隷を投げ飛ばせば障壁を越えることが出来るだろう。そうなれば、勝ちだ。
(それでいきましょう)
奴隷達に今の作戦を伝え最大まで魔法の威力を上げるように改造を施していく。寿命は三十分ほどになったが、短期決戦のため問題は無い。そして、
腕力強化魔法の奴隷には一人が岩を投げ飛ばし、一人が奴隷を投げ飛ばすこと、
風魔法の奴隷には腕力強化だけではない足りない力を風によって補うこと、
この中で一番の火魔法の奴隷には障壁を越えたら全身全霊で最大火力をぶつけることを命令し、村の近くにあった巨大岩の前で待機させる。
出来るだけのことはした。あとは作戦がうまくいくよう祈るのみだ。




