Episode 21:「The Last Live♪」~きみにみらいあれ!!
「友達じゃいやだ…!!」
…友加里は、隆太に自分が、悠月あゆみという音楽コンポーザー(作曲家)へ師事し、その関係で遠くの学校へ進学し、その校風の厳しさから恋愛は断ち切ることを宣言した途端、隆太は突如、表情を曇らせてそう叫んだ。
友加里はてっきり、「そうだよな…。僕のことなんて忘れて元気にやっていけよ。」…といった返事でもするものだと思い込んでいただけに、意外な返事に驚いた。
「なな…、なんだよ隆太ぁ!? それって、どういうことだよぉ!? …まさかいまさら、ウチと恋愛の関係戻してくれとかって言わないよな…?? あんたの方が3年限りの恋愛にグズグズ言ってたくせして、いざとなったらそんなセリフ使うのかよぉ…」
…と、粋がって言葉を放った友加里だが、こんなセリフを、密かに期待していた面もあった。
しかし、もう今となってはお互いに後へは引き返せない。 「進路」としても、「恋愛」としても…。
それは双方承知の筈だが、つい思い余って発言してしまった隆太は、改めて友加里に対して、友達を超えた感情を持っていることに気付かされた。
「友加里…。 ぼ、、、僕にとって、一番大切な、、、ガールフレンド…。 だっ…だから…、、、!! 友達じゃいやなんだ!!」
「あのさぁ…いやも何も、中学出たら恋愛できないって言ってるのわかんないの?? しかも隆太には、将来を決めた彼女である、涼子さんがいるくせして、今頃ウチに離れるのイヤダーとか冗談やめろって感じwww」
「ちっ…、違うんだよ…!! だから、、、その…。 ちょっと特別な友達でいてほしいってことなんだ…。」
…友加里は少し考え込んだ。 友加里にしてみても、3年で恋愛を終えると発言した自分にも何らかの責任はあると思いつつも、その間に、涼子という女性を見つけて、彼女と結婚したいとまで言い出した。 普通に考えればとんでもない浮気でしかなく、もうその時点で破局していても不思議はないのだが、そもそも自分が、高校に進学したら別々な世界を歩くからと勝手に決めつけて、隆太を突き放したのも事実。
しかし、結果的に友加里の決めた「恋愛3年縛り」は、どちらにせよ避けられない運命だったと言える。
振り返れば、隆太に涼子という彼女ができることなど、もし中学卒業後も恋人同士として付き合うのならば決して認めないはず。 それでありながら、友加里は恋愛に見切りをつけていたので、隆太の「新しい彼女」を認めてしまった。 結果的に涼子とも仲良くなれた友加里であったが、心境はあまりに複雑だった。
「ふんっ…!! 知らないっ!! 勝手にしなよっ!! 今頃泣きつかれたって無理なものは無理!! ってか、ウチだって進学先の高校が、恋愛禁止とまでいう程厳しくなけりゃ、隆太とのその先の未来を想像してたよ…。 でも、ウチはもう、引き返せないよ。。。 隆太…。 ウチ、どうしても作曲家になりたいんだ。。。 ちっちゃい頃からの憧れだったんだよ。 そこはわかってよ!! だから、ウチ的には、自分の一番の夢を邪魔されるのがとってもイヤなの!! たとえ、それが大好きな恋人だったとしても…」
隆太は、ボタボタと涙を零しながら、友加里に声を枯らして話した。
「わ…わかってるさ…!! で、、、でも…、友加里とはもう…」
「ううん…。 そうじゃないよ。 友達、それも、ちょこっとだけ深い繋がりのある関係とかだったら全然アリじゃない!! 隆太は、涼子さんと幸せになればいいじゃん。 ウチは、、、どっちみち、夢のためには隆太のことはもちろん、愛莉やあきらとも離れることになるんだし、その二人だって県外の学校に進学するって言ってたじゃん。 だけど、私達の友情って、そんなにペラペラで脆いものだったっけ?? たとえ住む場所が離れても、心はずっと繋がってるってこと、考えたことなかったの!?」
「そ、、、それは…。 か、考えたよ!! でも、、、友加里は僕にとって、やっぱり特別な存在だった…。 女子でまともに話ができる相手なんて、友加里と愛莉しかいないような気がするし、愛莉はあきらとカレカノになってるから、僕は、卒業したら…」
「…。 ま、確かに学校で親しくなれる相手が出来るかどうか不安だよね。 でもさ、それってみんな同じことだよ。 ウチだって、田舎からいきなり都会のど真ん中に飛び出していくんだよ? 生活の感覚も、趣味とか文化とかも全然違う人達とゼロからの付き合いになるんだよ? けど、ウチは友達を増やす苦労は全然惜しいと思わない! 隆太だって、人当たり良くて何かに好かれる男子なんだから、優しい相手を見つけてどんどん友達増やせって!!」
…どんよりと曇った空、冬を感じさせる冷たい空気。 静寂に耐えきれない二人だったが、隆太はおもむろに、友加里を抱きしめてこう言った。
「友加里!! 友加里!! ごめん!! ずっと僕、強がってて、素直になれなくて、友加里のことが本当に好きだってこと、ずっと隠してて、ずっとごまかしてた!!!! だからお願い!! 残された時間は、とびっきりの思い出を一緒に作って、充実した中学生活だったって言えるように、友加里を見送りたいんだ!! だけど、本当に友加里が好きだったんだ!! 僕は、、、こんな性格だから友加里に気の利いた言葉を使えなかった…。 大好きだよ!!友加里!!」
…寒空の下で、隆太に抱きしめられた友加里は、色々な意味で身体が火照ってしまい、思わず隆太を突き放した。
「やっ…やだ、、、やめろってのぉ…!!!! ハズいよぉ…!!」
「ご…ごめん。。。 痛かった?」
「そうじゃないよ…。 …バカぁ!! ったく! いつまで経っても鈍感で素直じゃなくて…!! …でも、そんなアンタを好きになっちゃったウチって、もっと困った奴なんだろうね…。えへっ…♪」
友加里は、照れ笑いしながら、隆太の服の乱れを繕った。
「もう、これ以上言うのやめようよ。 みんなには未来があるんだもの。 初恋って結ばれないものだってよく言われるし…。 でも、ウチ的には、失恋とはまた違った別れ方だから、スッキリはしないけど、気持ちの中に、隆太っていう心強い存在があるって思えば、頑張れそうな気がするよ!!」
「ぼ、僕もだよ!友加里!! 僕だって、中学入った頃は全然女子と話なんてできないって思ってた。 けど、友加里にいろいろ話してもらえたし、女子の性格とか、何となくわかったような気がする。 高校入っても、普通に話ができる女子の友達作れるように頑張るよ!」
「(まぁ、あんまりそういう方面は頑張って欲しくないんだけど…)うん…。 せっかくの青春だから、異性の友達もいないと勿体ないもんね!! ウチは、全寮制の女子高に行くから、下手すりゃ成人するまで彼氏ナシだなぁ…。 でも、そのくらの気合い入れないと、一人前になれないだろうから…。 隆太!ウチだって隆太に感謝してるよ!! もし、何の恋愛もできないで卒業しちゃったら、他の誰かが恋愛してるのを見て、ただ羨ましがることしかできないと思う。 ちゃんと恋愛の経験があるって自分に言い聞かせられるのって、実はすごく大きいと思うんだ…。」
「そうだよね。 ありがとう、友加里。」
二人は、もう一度軽く抱き合って、手を繋いで家路に就いた。
数日後、その二人はA市の多目的ホールにいた。 あきらと愛莉、そして、涼子も一緒だ。 今日はクリスマスの少し前。 愛莉の所属する音楽バンド「スウィートショコラガーデン」の演奏会に招かれたのだ。
友加里もまた、臨時メンバーとして参加しており、今日も一部の楽器を担当することになっている。
重そうにギターを担いだ友加里は、バンドのリーダーの由真に、チューニングのやり方などを教わりながら、演奏開始の時間ギリギリまで練習していた。
…そして、演奏会がスタートした。 気が付くと、隆太たち以外にも観客が多い。 流美や愛希も、いつの間にか観客に紛れ込んでいたし、恐らくバンドのメンバーの友達であろう人物が、多数集まっている状態であった。
まず、MCを務めるバンドリーダーの由真から挨拶があった。
「みなさん。本日も我ら、スウィートショコラガーデンの演奏会にお越しくださいまして、ありがとうございます。 クリスマスの近い今日この頃ですが、みなさんはどんな聖夜を過ごされる予定でしょうか? …と、そのような挨拶は置いておきまして、本日、皆様にお集まりいただいたのは他でもありません。 重大な発表があるためです。」
由真は、愛莉とアイコンタクトして、衝撃の言葉を放った。
「実は、私達、スウィートショコラガーデンは、本日のライブを以て、解散します!!」
「ええーーーーっ…!?!?」 (会場内がどよめく)
隆太たちも目を点にしている。 まさか、このバンドが、せっかく盛り上がってきたという時に、解散の宣言をしてしまうとは…と、信じられない気持ちでいっぱいだった。
…すると、愛莉がマイクを取り、会場の皆に向かって話し始めた。
「みなさん…。 突然のご報告で申し訳ございません。 ですが、私達が解散を決めたのには、多くの理由があります。 ご存じの通り、私達は音楽を愛好しつつも、ある者は仕事を持ち、またある者はそれぞれの進路や夢を叶えるために歩まねばならない道があります。 この私、織畑愛莉も、まもなく中学校を卒業して、新たな世界へ進むことになります。 他にも、キーボード担当の麻衣子さんは、海外への留学が決定しています。 そして、リーダーの由真さんは、来年の春に、お付き合いを続けて来た恋人との結婚を決めています。 つまり、今日を最後に、みんなの進む道は全て分かれてしまいます。」
…場内からは、解散を惜しむ声も上がったが、一方で、バンドメンバーの事情を考えると、致し方ない解散だと思う声もあった。
愛莉は、涙目になりながらも話を続けた。
「バンドのみんなは、私もそうですが、本当に音楽は初心者以下でした。 ですが、みんなで力を合わせて頑張ってきました。 そして、少しでも多くのみなさんに、音楽に包まれる幸せな時間を共有してもらえました。 バンドとして活動を続行することはもうできませんが、ここで培った演奏の技術や、皆さんに頂いた励ましの言葉と気持ちは、メンバーのみんなの心にずっと焼き付いています! 私もバンドを離れた後は、叶えたい夢のために全力で努力します! たとえ、辛く苦しいことがあっても、音楽という大好きな存在が、そして、再びこうしたバンドを組んで、思いっきり音楽を奏でたいという願望があることを思い、立ちはだかる壁を越えていきたいと思っています!!」
会場からは、大きな歓声と拍手が湧きあがった。
「がんばれよー!!」 「ありがとうーーー!!スイチョコー!!」 「みんな元気でなーーー!!」
…バンドのメンバーは、涙を堪えきれず、暫しその場で俯いていた…。
しかし、由真がそんな空気を変えようと、マイクを握って大声で叫んだ。
「ありがとう!!みなさん!! それでは今日は、スイチョコ最後のライブを、思う存分楽しんで行ってください!! そして、みなさんのハートに、私達からの感謝の気持ちと、みなさんの未来に、幸せのメロディーが絶えませんようにという想いを込めまして、力の限り演奏させて頂きます!! それでは、まずこの曲からどうぞ~!!」
…次々と、会場は大音量の演奏が生まれ、そして消えていった。
隆太たちは思い出した。 夏の夜、海辺で見た花火のように、音楽もまた、パッと美しく奏でられて、パッと終わる…。 愛希と流美は、花火の夜に告白した時のことを強く意識して、お互いに手を握りながら、恋の花の咲いた夏の夜を懐かしく思い出していた。
今日の演奏会は長く続いた。 隆太たちも、一緒に歌う場面もあれば、少し舞い踊るような場面もあり、演奏者、観客ともども、ラストライブの夜を大切に思いながら過ごしているのであった。
…そして、いよいよ最後の曲を演奏する時となった。
リーダーの由真が、マイクを手に取って、その解説を語った。
「みなさん。 次に演奏します曲が、スウィートショコラガーデン最後の演奏となります。 この曲は、実はバンド結成初期の頃に作られたオリジナルソングです。 作詞は、我らが誇る癒し系アイドル、あいりぃこと織畑愛莉ちゃんが担当してくれました! あいりぃのポエムに合わせ、まいりん(麻衣子)と、ゆかりり(友加里)が作曲を担当して譜面を書き、そして私、ゆまち(由真)が編曲、調整を行いました。 すなわち、この曲はバンドのみんなで作ったもので、音楽を愛する皆さんへの感謝と、未来永劫を願ったものです。 それでは、聞いてください。」
「スウィートショコラガーデン、オリジナルソング ”きみにみらいあれ”…♪」
♪ 起つんだ 君には歩める路がある 辛くても 希望の手を離さないで ずっとずっと ♪
♪ 笑ったり泣いたり ケンカしたり怒ったり そのたびに見つけた 大切なもの ♪
♪ 僕等はいま 新しいステージに舞い降りる 夢から飛び出した妖精のように ♪
♪ そう 自由に ありのままに 大好きなPassionで満たされていよう ♪
♪ 譲れないこの想い 今こそ勇気を出し切る時だ ここまで来たなら躊躇えない ♪
♪ さあ 空の向こうへ飛んでいこう 絆は決してたゆまない ♪
♪ さあ 君の未来へ飛んでいこう もう怖いものなどないさ ♪
♪ いつでも君が笑っている だから何も不安はないんだよ ♪
♪ 離れていても心はひとつ いつだってハートはシンクロしてるよ ♪
♪ そう 未来の君は 幸せのメロディー同期中 ♪
♪ そう 未来の僕は 幸せの君と接続中 ♪
♪ 夢は叶えるためにあるんだ 夢を追ってる君の姿が宇宙で一番大好きだ ♪
♪ きみにみらいあれ!! ♪
…演奏が終わると、涙と歓声が入り交じり、会場は最高潮の盛り上がりになった。
そして、ここでメンバーにサプライズが!! 何と、愛希と流美が、メンバーに花束と、特大サイズのチョコレートをプレゼントしたのだった!!
突然のことに当惑したメンバー一同だったが、その嬉しさは形容する方法がないほどで、愛希と流美と固い握手を交わし、涙と感動の冷め止まぬ中、バンドの歴史は幕を閉じることとなった。
打ち上げもまた、観客らとみんなで談笑しながらのお食事会となった。 涼子は笑顔で友加里と愛莉のもとへ駆け寄り、頭を撫でながら嬉しそうに話した。
「友加里ちゃん♪ 臨時メンバーだったんだってね。 それでもすっごい頑張ったね~♪ ってか、バンドの中じゃ、ゆかりりって呼ばれてたんだ(笑) 愛莉ちゃんは、あいりぃか~♪ あはww あだ名で呼ばれるのもバンドっぽくて面白いね~♪」
隆太がその会話に割り入り… 「じゃあ、僕がメンバーだったら、何て名前にするつもりだったかな?」
涼子「う~ん、、、隆太くんだから…、、、”りゅたぽん”なんてどうかな??」
隆太「ええ~~~!? 何だかかっこ悪いかも~…」
友加里「あははははっ…www だったらさ、涼子さんだって、隆太にニックネームで呼ばれなきゃ♪ う~ん、そうだなー、、、涼子さんだから”りょこりん”なんてどう? あ、いいかもwww」
涼子「ちょwww りょこりんはカンベンしてぇーーー(笑)」
隆太「えー、いーじゃん、りょこりーん♪」
涼子「ちょっwww そんなのナシだよぉ~www りゅたぽーん♪
一同「プッ…www あっははははははは…(笑)」
会場の片隅では、あきらと愛莉が、何やら話をしていた。 愛莉は、何か”やり遂げた”感を顔に出していたが、一方で、あきらに対して、ちょっとした願望なども話していた。
「ねぇ、あきら…。 ずっと、あたし達のこと応援してくれてありがとう。 あきらがいてくれたから、あたし、ここまで頑張ってこれたよ。」
「愛莉…。 それは、俺のおかげじゃないって。 バンドのみんなとか、それを見に来てくれたみんなのおかげだと思うけどな…。 でも、愛莉ってすげぇよ!! 俺なんて、バンド組んで演奏とかって無理だし、それに、作詞とかもセンスないし、恥ずかしいしで、自分だったら加入してすぐに辞めちゃってるってww」
「そうかな…? スイチョコ的には、男子のメンバーもアリかな~って言ってたんだけどね~」
「いやいや…ww 俺ってどっちかっていうと、運動部系だからさwww」
「そう。 そのことなんだけど…。 あたし、進学する高校、岩手にある学校に決めたんだ…。」
「えっ…!?何だって…!?!?」
「うん…。 実は、私も友加里とは少し違うけど、音楽の勉強したいって思ってて、同時に、水泳ももっと上手になれればって思ってたの。 欲張りかもしれないけど、音楽の演奏家にもなりたいし、水泳選手にもなりたいんだ…。 スイチョコで頑張った音楽のノウハウを活かして、いつか独立したバンドを組みたいって思ってたし、オリンピックに出場したいって望みも、捨てられないんだ…。 どっちかの夢に決めろって言われても、どっちも譲れない…ってか、諦められなかった。 で、何とかあたしの気持ちに叶う学校を見つけたんだけど、それが、ちょっと地元より遠くにあるってことだったの…」
あきらは、少し頷いたが、愛莉のことを思うと、ここで淋しい表情は見せられなかった。
少しだけ歯を食いしばり、愛莉の瞳を見つめながらこう言った。
「愛莉!!お前ならできるよ!!」
愛莉は、あきらと固い握手を交わし、お互い、一瞬強く抱きしめ合った。
遠目から見ていた友加里だったが、二人のことを思うと、茶々を入れるわけにもいかず、黙ってその場面を、胸の中にしまっておいた。
隆太も、友加里と先日ちょっぴりケンカしてしまった後ろめたさを晴らしたく思って、会場の隅に彼女を呼び寄せて、こっそりとこう言った。
「この前はごめん…。 友加里…、友加里は、僕にとって最高のガールフレンドだよ♪」
「うん…。 隆太こそ、ウチにとってかけがえのないボーイフレンドだよ♪」
隆太と友加里も、ほんの一瞬だが、抱きしめ合って、ポロっと涙を零したのであった。
そして、感動の余韻が残る中、会場からみんなが帰ったのだが、帰宅してからも、ライブでの高揚感が思い出されて、隆太も友加里も、あきらも愛莉も、それぞれの夢のことも相俟って眠れない夜を過ごした。
その後は、あと数か月で高校受験となるため、ひたすら勉強に余念のない日々が続いた。
なお、水泳インストラクターを目指すあきらは、秋田県の高校を受験することになり、隆太はただ一人、地元の公立高校を受験することになった。
それぞれの夢と未来は、まさにバラバラに枝分かれしてしまうが、その不安や淋しさをサポートしていたのは、彼らの家族であったり、大好きな音楽であったりしたが、一番の糧は、お互いを思う友情そのものだった。
そして、年が明け、いよいよ高校受験の時期に突入した。
人生初の大きな試練である高校受験。 多大な不安を抱いていたが、みんなの思いは一つ。
全ては、ずっと求めて来た夢と未来のために…!!
かくして、隆太たちはそれぞれの学校の試験を受けた。
卒業した時、みんなが笑顔でお見送りができるようにと、渾身の力で受験日を過ごし、後は各々の合格発表を待つのみとなった。
「きみにみらいあれ!!」
- つづく -




