No.129
No.129
【地図記録】を見ながら、光の雨の中から抜け出てきた奴だけを見て。全員に指示を出していく。
「左手斜め後ろ、数五、虎丸。右手真横、数二、ディータ。間に合わなければトウカ達に!」
「にゃーん」
「切りが無さすぎるわよ!」
「こっちは大丈夫だから、回してお姉さま!」
「知らん! 泣き言を言うな! 真後ろ、数十! ピンクサル達!」
「「「「ウッキッキィ~!」」」」
みんな泣き言に近いのに、唯一あいつらだけは余裕だな。羨ましい限りだ。
【地図記録】を見ながらカエルモドキを確認しているが、もう少しで倒しきれそうだ。
それでもこの調子だと十分はしのがないと。
「はあ、はあ、はあ、も、もう無理。術が作れない」
「うにゃ~ん」
「トウイチロウ、まだ居るの?」
みんなの疲れた声がする。自分は【地図記録】を見て確認する。
「…………ふう、どうやらこの辺一帯のはみんな居なくなったようだ。お疲れさまだ。みんな警戒は解いて良いぞ」
その言葉にへたり込む二人。トラさんも疲れたと地面に横たわる。
「ウキ?」「ウィキィー!」「ウキキィ。ウッキキィー!」
ほんとこいつら元気だな……。
何ならこの先にもまだ居るから、お前らだけで行ってくるか?
「「「「ウキキキィ」」」」
土下座してまで言うんだったら、始めっから言うなよ。
しかし百を越えるカエルモドキ相手に、みんな良く持ちこたえられたと思う。
疲れているみんなを労いながらも、自分は【地図記録】を見て常に警戒しておく。
そして簡易的にステータス画面も開いているせいか。自分のレベルが上がっていくのが見れた。
そりゃあ、あれだけ倒したんだ上がらなかったら嘘になるな。
まあ次いでだ。ステータスの方も確認してみるか。
名前:酒匂統一郎
性別:男 年齢:15
種族:人間 固有特性:渡界者
加護:光獣『?????』
状態:疲労が蓄積しています。
Lv:12(↑10)
基本能力値
筋力:15(↑4)
耐久:14(↑4)
知力:20(↑6)
精神:19(↑6)
敏捷:15(↑4)
器用:18(↑6)
魔力:11(↑6)
幸運:17
EXP:77
習得技
戦技: 11【弓術】Lv:1【投擲術】Lv:1【隠蔽】(戦)Lv:1【追跡】(戦)Lv:1【戦略】Lv:1New!【戦術】Lv:1New!【槍術】Lv:1New!【盾術】Lv:1New!【体術】Lv:1New!
魔技:3【光魔法適正】【魔力操作】Lv:5(↑4)【光属性霊術式】Lv:3(↑2)New!
工技: 18 【生存技術】Lv:7(↑3)【工作技術】Lv:6【接合加工】Lv:6(↑1)【石材加工】Lv:6【木材加工】Lv:6【建築技術】Lv:5(↑1)【繊維加工】Lv:5【織物加工】Lv:5【抽出加工】Lv:5【調薬加工】Lv:5(↑1)【武器加工】Lv:5(↑1)【防具加工】Lv:5(↑1)【道具加工】Lv:5(↑1)【短縮加工】Lv:5【成熟加工】Lv:5(↑1)【土木技術】Lv:5(↑1)【陣地作成】Lv:5(↑1)【製粉加工】Lv:5
教技:3 【セフィリア言語】Lv:8(↑3)【教育】Lv:5(↑1)【礼節】Lv:4【交渉】Lv:2(↑1)【手当て】Lv:2(↑1)
特技: 10【万物の瞳】【採取師】Lv:5(↑1)【罠師】Lv:5(↑1)【地図記録】【操獣術】Lv:5(↑1)【釣り師】Lv:5(↑1)【料理人】Lv:5(↑1)【生産者】Lv:5(↑1)【逃走者】Lv:1【救命者】Lv:1【戦闘指揮者】Lv:1New!
装備品
木のヘルメット 木の軽装鎧 石槍 石斧 弓と矢×二十本 石のナイフ×十本 木の丸盾木の靴 Tシャツ ジーンズモドキ バックパック
レベルが上がったのは嬉しいが、基本値の上がりが少ないな。幸運を除けば全部上がっているからなんとも言えないが、ランダム上がりなのか? それにしちゃあ規則性があるようにも思うし。相変わらず自分の能力なのにわからん。
EXPは大量に入ったが今回どうするか。まだ魔力値が低いから全部つぎ込んでみるか。それとも平均に持っていくかだが。あとで暇な時にでも考えるかな。
習得技は戦技が五。魔技と特技が一。工技と教技は無しか。
戦闘をしたから戦技が大量に増えたってことだろう。まあ、一つづつ見てくか。
【戦略】Lv:1
戦闘前に事前に行動を決める知識を持つ。
【戦術】Lv:1
戦闘中において随時行動を決める知識を持つ。
【槍術】Lv:1
槍を扱う知識と技術を扱う術を持つ。
【盾術】Lv:1
盾を扱う知識と技術を扱う術を持つ。
【体術】Lv:1
自らの体を扱う知識と技術を扱う術を持つ。
【光属性霊術式】Lv:1
光の霊術式を組み立てる知識と技術を持つ。
【戦闘指揮者】Lv:1
自軍全体に戦闘状況を伝える知識と技術を持つ者。
相変わらずざっくりした説明だな。この中で唯一気になるのは、【光属性霊術式】の習得技だな。
これって用は今まで『獣化』しなければ術が使えなかった自分も、ついにしないでも使えるようになったと言うことなんだよな。
よしよし。こいつも後で試しておこう。
しかし魔術だと思ったが霊術式? なんでだ?
「ウキーウキキ?」
自分がステータス画面を見て考えていると。ピンクサルが経木に包まれた物を持ってきた。と言うかそこら中に落ちている。
晶石の方が多いが、経木に包まれた何かも結構落ちてるな。レアアイテムなのかあれは?
「ウキウキ?」
「ああ、すまん。今見る」
ピンクサルから受け取り【万物の瞳】を使い確認する。
【食べられる生肉(100g)】
食用にも適した生肉。食べると豊かな風味と濃厚な味わいがする。
…………だから何の肉だよ。まあ食べられるようなものみたいだし、一応食べれると伝えるか。
伝えると「マジで!? なら食う!」と生のまま食べそうになったので、慌てて止め。帰ってから調理してやるから今は止めろと言い聞かせた。
渋々引き下がったが。「あそこに在るのは、もしかしたら食べれるのがあるかもしれないから、持って来てみろ」と言うと。「任せろ!」と言って、他のピンクサル達と競って駆けていった。
「元気だな、あいつら。お前達の方はどうだ?」
「…………ムリ。しばらく動きたくない」
「ふひぃ~疲れたよ、トウイチロウ」
「うにゃ~ん」
と返事が帰ってきたので、自分は周囲を警戒しながら。ピンクサル達が持ってきたドロップアイテムの鑑定をすることにした。
そして今回の事についても少し考えることにした。
「前回来たときに比べ、敵の数が異常に多かったな。それに待ち伏せのようにも思えた。たまたまか、それとも別の何か……」
「「「「ウキッ!!」」」」
しかし考える暇もなくピンクサルがドロップアイテムを持って来るので、そちらに意識がいってしまった。
「はいよ、順番に見せてみろ」
そして受け取り鑑定を始めるのだった。




