来客
お客様?
リュウ様のお客様って、一体?
「ジゼン帝国から。」
「ジゼン帝国からだと?」
リュウ様は怪訝そうな顔を浮かべている。
ジゼン帝国。
聞いたことはないですが帝国ってことはとても大きな国ですよね?
「帝国からということは、アイツか。ならば、行かなくても大丈夫だろ?」
「いや、そういう訳には行かないんです!!」
「何故だ?アイツなら俺の運命を知っているだろ?ならば、アイツを無視しても構わない。」
「いや、今回はダメなんです!!!とても重要な用事があるとのことです!そして、陛下たちから力づくでも連れてこいっと言われたんです!!!」
「父上達がか。」
陛下達ということは、師匠も言っているってことですよね。
師匠が呼ぶってことは本当に大事な時じゃないんでじうか?
「リュウ様、行ってください。」
「しかし、俺はレイを守るという使命が。」
守るって。
一体何から?
「私を一体何から守るって言うんです?」
「それは、危険な人物や魔獣が現れたりだとか。」
「あの、私、普通の人よりは強いですよ?それに魔獣がここに現れることはなかなかないでしょう?何よりここに現れたのなら、すぐ傍には宝玉の乙女様たちがいるんですから。」
「そーそー。僕達がいるんだから、大丈夫!絶対、レイ様を守りますし、安心して、行ってください。殿下。」
いつの間にかそばに居たランカさんが私の肩を組み、笑顔でそう言った。
リュウ様はそんなランカさんを睨んでいるが、気にしてはいけません。
さっさと行ってもらわないと!
ただでさえ、時間が経っているのに。
これ以上、お客様を待たせるわけにはいかないので、また何か言いそうなリュウ様に、笑顔を向け行ってらっしゃいと言えば、リュウ様は複雑そうな表情を浮かべながらも兵士の人に連れられて行った。
はー、良かった。
リュウ様が行ってくれて。
「あははっ、レイ様、流石ですね!」
「何がです?」
「いや、あの頑固で我儘な殿下があんなに簡単に動くだなんて。それが出来るのはきっとレイ様だけですよ。」
「そうでしょうか?師匠とかも出来そうですが?」
「いや、サーリナ様達でも無理でしょ。実際に無理でしたし。」
「えっ?」
「いやいや、これは気にせず。さあって、気合いを入れて護衛しますよー!」
ランカさんは元気よくそう言ってくれるがいいのだろうか?
確かまだレンカさんも戻ってないのに。
それが気になって聞けば、ランカさんは楽しげに笑い始めた。
「大丈夫ですよー!レンカの気持ちはいつだって分かりますから!」
「えっ?」
「僕とレンカはパートナーですからね。常に相手の気持ちは分かりますから!」
「あっ。」
そうだ。
ランカさんとレンカさんはパートナー。
「本当に分かっちゃうんですね。」
「はい。ちゃーんと分かっちゃうんです。」




