初めての外
「なんで、私を?」
「ふふふー、それはですねー。」
「リィナ。」
「あっはーい。ごめんなさい。レイ様。内緒ですって。」
「えっ?」
リィナさんが教えてくれようとしたのですが、ライアさんが声を掛けると止めてしまいました。
んっと、何か言ってはいけない理由が?
「特に対した理由でもないのに・・・もったいぶりやがって・・・。」
「対した理由じゃないって・・・。王子様にとってはそうかもしれませんけどー。」
「リュウ様も、理由が分かるのならば黙っていてくださいね。」
「えっ、リュウ様分かるんですか?」
「嗚呼。全てではないけどな。」
リュウ様は分かるって・・・。
一体・・・?
でも離しちゃいけないっていうのは・・・?
「レイ様。リュウ様の言うようにそんなに対した理由ではありません。」
「えっ、でも。なら、なんで話して・・・。」
「他の人たちにとっては対したことでなくても、私たちにとってはとっても大事な大事な理由なんです。」
「えっ?」
「そーゆうことなんです。まぁ、恥ずかしいから内緒!なんです。」
リィナさんは可愛らしく笑ってそれ以上に話してはくれなかった。
うーん・・・。
リュウ様も話す気はないみたいだし・・・。
一体なんで宝玉の乙女様たちが私を気にしてるんだろうか?
特に今まで鍛錬所と部屋にしか行っていないので会う人も限られてるし。
宝玉の乙女様たちともリィナさんとライアさんにしか会ったことはないし。
なのに、なんで・・・?
「まぁ、気にせず。っで、レイ様、今日は私たちと一緒に見回りなのですが。」
「どこに行きたいですかー?」
「えっ?え?」
どこにって?
えっ?
なんで、急に?
「見回りって決まってるんじゃないですか?」
「えっ?いえ、決まっていません。」
「えっ?決まってないんですか!」
「決まってないですよー。私たちはー!」
「コイツらは宝玉の乙女たちだからな。」
「宝玉の乙女様だから?」
えっと宝玉の乙女様だから決まってないんですか?
それって・・・?
「宝玉の乙女たちは他の兵達よりも強いし、早いからな。一応仕事として巡回を入れているがな。」
「何か事件があればそれに対応できる者にすぐに連絡が行くので、私たちは建前上の見回りなんです。」
「だからー、結構自由に見回ってるんですよー。」
なるほど。
宝玉の乙女様達は一般の人よりも早く移動できるから、基本はいなくても構わないと言うことですね。
「一応、何分以内に戻ってこれるようにとかは決まってますが、まぁ、ある程度の場所なら大丈夫ですので。」
「なので、今日はレイ様の行きたいところに行きましょう!」
「お前達がそういうのが腹立つが、レイ、行きたいところがあるなら、言ってくれ。」
「えっえっ?」
急に行きたい所って言われても・・・。
さっきも言ったように、私は今までこの世界にきてから鍛錬所と部屋しか行ったことがないので・・・。
「どこに行きたいかと聞かれましても、何があるのかも分からないですし・・・。」
「あっ、そうか。レイは今まで外に出たことなかったからな。」
「えー!うそ!!リュウ様さいてーい!若い女の子ずーっと城の中に閉じ込めてたんですかー!!」
リュウ様は私の現状を知っていたから納得したように頷いているけど、知らないリィナさんがリュウ様を責めるように見ている。
いや、リュウ様が閉じ込めていたわけじゃないのですが・・・。
私が強くなりたいと思って修行ばかりに集中してたからで。
だから全く外に出たことがないだけで。
そう説明しようと口を開けたが。
「お前にそう言われるのは腹が立つが・・・、その通りだ。レイをもっと外に連れ出してあげれば・・・。それに気付かないとは・・・。」
「えっ!ちょ!リュウ様が別に閉じ込めて訳じゃないですし!」
「いや、俺は運命を幸せにすることが指名なのに・・・。なのに、レイを楽しませることもせずに・・・。」
「いやいや!だから!私が修行に集中してただけで!!」
なんで、リュウ様が落ち込むんですか!
何も関係ないのですが!?
「すまない!レイ!俺の配慮が足らず!!」
「ちょ!!もう!別にリュウ様が落ち込む理由ないんですが!!そして謝られる理由もないですが!!」
話を聞いてよ!
この王子!!




