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千年一昔マニハイル 〜兜ノ京の呪いを祓いたまえ!〜  作者: 藍笑屋


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装着するのは、どちらにするか



「あぁっ!」

 ほっとしたのも束の間、爺さんの傷がぶり返してしまった。


爺さんの複数の傷口から、黒い霧が濃く噴出している。もう爺さんには近づけなくなってしまった。



====================================

メインストーリー:爺さんの手当てをせよ


ルール

爺さんの手当てができればクリア。

手当できなければ、メインストーリーが未達成となり、ゲームオーバーします。

制限時間:十時間

====================================

 メインストーリーが発動した。



 手当すると言っても、黒い霧が邪魔をして近づけない。このまま放置すれば、加耶さんが話していた通り、十二時間以内に部屋に入れなくなるだろう。


 黒い霧が濃ければ濃いほど、またあの黒い球を相手しなければならない可能性がある。それはなんとしてでも避けたい。黒い霧が球に変化する前に、爺さんに近づく手段が欲しい。




 加耶さん経由で叔父に服のことを相談してみよう。

 他に加耶さんの前回の技がまた使えるかどうか、聞いてみよう。

 爽真は、加耶さんの元へ向かう。


「こんにちは。ご用件は何でしょうか。」

「北山神社の北山さんと連絡を取りたい。」

「分かりました。この巻物に要件をお書き下さい。」

 巻物が渡された。

(加耶さんが所有する北山神社の袴に、特殊な加工がされているか。特殊な加工がされているのであれば、北山神社の袴が欲しい。)

 爽真は手紙を書き、加耶さんに巻物を手渡した。

「返事が返ってきましたら、お知らせ致します。」


 巻物を手渡したあと、もう一度加耶さんに掃除をお願いをしてみる。

「分かりました。少々お待ちくださいね。」


 加耶さんは近くに置いてあった箒を持ち、地下へ向かう。三分後、麻の袋を持って帰ってきた。

「地下のお掃除完了いたしました。」

「ありがとうございます。」

 加耶さんにお礼を言う。

 その後加耶さんは、複数の巻き物を持って何処かへ出掛けた。


 その間、ナビコに奉納に必要な物を聞き、剣さんと共に傷の手当てで必要な物を集めることにした。新しい布、清酒、清潔な水。



 集め終わると、剣さんから巻物が渡された。

 北山さんからの返信が届いたようだ。早速、手紙を開く。

「爽真よ、素晴らしい観察力じゃ。その推理は当たっておる。加耶さんの袴には、抗菌が付与されているのじゃ。

 そこでじゃ。抗菌が付与された北山神社の袴を後日贈ろうと思うてる。今から一から丁寧に作らなきゃならんので、まぁ時間が必要じゃ。ただでさえ服は貴重な物だが、さらに特殊じゃからのう。爽真から良い返事を貰えれば、すぐに取り掛かろう。

 特殊な服といえば、爽真自身も着ていなかったのかのう。実家からの服だと思うが、何かしら力が秘めてはおかしくはない。直接見てやれぬが、爽真自身の力の使い様によっては同様のことができそうだと思うてる。」


 やはり、加耶さんの袴は特殊な効果が付いていたようだ。『サブストーリー:北山神社の袴の秘密』をクリアした!


 効果が付与された袴を取り寄せでは、どのくらいの時間を要するのか明確に書かれていない。クエストが達成出来ないかも知れない。爽真の服も特殊らしいが。

『サブストーリー:爽真の袴の力を見つけよ』と『サブストーリー:北山神社お手製の袴を手に入れよ』が追加された。

 




 考えた末、爽真は己の袴が特殊な服である可能性を選んだ。

 扇を開き、ステータスを見る。

 袴の事は特に何も載っていない。似たようなのは扇のON/OFFくらいか。


 剣さんから声をかけられた。

 「本日の臨時の受付は全て終了しました。こちら、爽真殿の夕飯をご用意しました。もうそろそろ暗くなりますので、明かりを灯させていただきます。」

 笹の葉に包まれたおにぎりを受け取る。

 明かりは、剣さんが灯台を持って同行する形である。


 



 爽真はしばらく考え、ナビコに「袴に装着せよ。」と命令札を使ってみた。

 ナビコは袴に向かって飛び込んだ。すると、袴がうさぎ柄の装飾になった。

 

 これで爺さんに近づけるのか。

 爺さんの元に向かう。

 黒い霧は夜の暗闇に混ざると、見えづらい。


 地下の部屋にいる爺さんに近づく。

 暗闇に溶け込みそうな黒い霧は、吸い寄せられるように、爽真に近づこうとする。

 爽真は、即座に爺さんと距離を置いた。

 どうやら、これだけでは不足のようだ。


 先程集めた材料を奉納してみようか。

 一旦、必要な品を奉納した。


 そういえば、祭りの条件が指定されていなかった。

 外はもう夜中になる。何か催しがあるのだろうか。


 ナビコの耳から寺下さん達が賑わっている声を聞く。なんと、たぬき好きの寺下さん達の催しが本日より開催されたのだ。




 奉納を済ませると、ナビコが明るく照らされた。

 爽真の袴が、白い光に包まれる。

(眩しい!)

 光が落ち着く。今回は、幽体離脱はしなかった。

 

 再度、お爺さんに近寄ってみる。黒い霧が避けていくではないか。これで手当てができる。




 爽真の前に命令札が浮かび上がる。

「救急医疾令(きゅうきゅういしつれい。)」

 爽真は、ナビコに命令する。


 奉納した物が光を放ち、爽真の手元に引き寄せられた。

『指示通りに対処せよ。』

 爽真は浮かび上がる文字の手順通りに進める。

 深そうな傷口から手当てをする。

 出血を指定の場所に布で巻いて圧迫して止血し、傷口を水で洗浄。傷口を布で巻く。

 

 傷口から出ていた黒い霧が出てこなくなった!



 と思ったのも束の間、別のところからまた黒い霧が出てくる。


 傷から始まり、骨のひび割れ、火傷の炎症、かぶれにおでき。

 爽真は夜通し爺さんの治療のため、奉納するための材料をまた集めてはナビコの力を借りて治療しの繰り返しに追われた。


 数時間後、朝を迎える。

 ようやく爺さんから黒い霧が出なくなった。

 

 


◎不快な外傷を取り除け

外傷は数時間以内に対処するのが良い。

血が出血していれば、清潔な布を傷口に当てて直接圧迫し、心臓より高い位置に数分保つ。

血が止まったら、傷を洗い、消毒。

傷に異物が混入すると炎症が発生しやすいので注意。

清潔な布で傷口覆い、包帯を巻くのが最善。


主人公の袴は特殊な服であり、神のお供を装着させることができる。

神のお供の型が柄として浮かび上がり、様々な効果をもたらす。

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