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91話 覚えて帰れ


前回の続きです! どうぞ!!!



大きな爆風が起き、町中が一気に喧騒となる。 ここ18層では犯罪なんて珍しくない。 ましてや喧嘩など日常茶飯事(にちじょうさはんじ)だが、その爆発は町の人にとっても異例(いれい)なものだった。


大きな砂煙と黒煙が舞い、中心にボロボロの人影が写る。



「……乱暴する悪い子は誰かしら?」



「うるせーんだよ、カマは喋んな。」



上空(じょうくう)



「……そこね。」



マリンが瞬きをしたその瞬間、バリアの姿が消える。

そして、────────────



「……アンタ死刑!!!」



「……なッッッ!!!」



地面にヒビが入り隆起(りゅうき)するほどの脚力で空にあがる。 空気が速さについていけず圧力でしわがよる。

紫髪(しはつ)の青年の前には既に拳を固めたバリア。 その速さは青年にとっても想定以上のようで、時空を握った拳は青年を捉えた。


粉々(こなごな)に砕かれる青年。


粉々……???



「……ベノム・ドールって知ってるか?」



パチンッ────────!


すると、どこからか指を鳴らす音が耳に届く。

その瞬間────────


青年だったものは紫色(しいろ)の爆発を起こした。


マリンはそれを見て、危機を察知する。


あの色……ベノム……。


まさかあれは……


このままでは街の人も巻き添いに……ッッッ。


すると、────────



「キャッっ!」



どこからとも無く現れた紫色の青年に腹に手を伸ばされ、グイッと持ち上げられる。……とそのまま走り去る青年。



「ありゃ毒だが、街の心配なら要らねーよ。 そんなことより、今は自分の身の危険を考えた方がいいぜ!!!」



「ちょっと、君!!!」



「……わりーが止まれねえぞ。 あんなもんでどれだけ足止めできるか……」



その時だった────────


きゃあああああああああああああああああ!!!


大量の悲鳴とともに、壊れていく家。まるで何かが通り過ぎたかのように家がドミノのように壊れていく。

それを気にしながらも、青年は路地をめちゃくちゃに進み進路をあちらこちらへと変えていく。


だが。



「……ぶっ殺す。」



長くは続かない。



「チッ……。 やっぱ無茶か……。」



「……え……?」



すると、青年はニヤッと笑う。



「……いい男ってどういう男か知ってるか?」



「……はぁッッッ???!!」



唐突すぎて話についていけないマリン。 しかし、そんな中も破壊はどんどんとこちらへ向かってくる。

すると、前には大きな壁しかなくなり行く手がなくなる。



「……ヤバいくるよ!!! はや……ッッッ!!!」



「いい男ってのはなぁ……」



だが、彼はスピードを緩めず壁へと向かう。

そして、────────



「……いざってときの賭けに必ず勝つ男なんだぜ!!!」



指を鳴らす────────


パチン。



「きゃああああああああああああああああああああ!!!」



────────────────────────


爆音(ばくおん)


壁に大きな穴が空き、緩やかに崩壊していく。



「……ここは18層。 ここから先は死神の棲む17層。 あの筋肉カマ野郎を振り切るには、悪魔以上の死神の足元に隠れるのが一番だ!!!」



「はあああああああああああああああああああああああああああああ???!!!」



スピードがグンッと上がる。


上がる。


(さら)に上がる。


そして、────────────



「うおおおおおおおおおおッッッ!!!」



壁をギリギリ抜けきる。


が────────



「……やっぱバケモンだなぁ、テメェ……」



「……フフフ♡」



奴、バリアまで抜けきっていた。 17層は全く人気のない廃墟(はいきょ)が集まったようになってしまっている。 そこに、強靭(きょうじん)な速さで青年の後ろギリギリを抜けきっていた。



「……賭け……負けてない……?」



マリンは思わずそうつぶやく。 すると、ボロボロになっていたバリアは髪をかきあげる。



「……賭けぇ? 言っとくけどアンタ達には一縷(いちる)の望みすらないわよ?」



すると、────────



「……まだここじゃねえよ。」



「……へ???」



「……はぁ???」



ズンッ────────────。



「クッッッ……!!!」



「「なッッッ!!!」」



青年がそういった時だった。 辺り一面に不穏な空気が(まと)わり付く。 まるで、重力が膨れ上がったかのような感覚。 そして、雲の上に来てしまったのかのように薄まる空気。




「……うるせえクズが3匹も。 誰だあ?」




来たぜ……。


ここ17層に住む


"死神(タブー)''がなぁ……



「ハ……ハハ……。 ……そういうこと……。」



バリアは汗を垂らす。



「……………………ッ。」



マリンは息を飲む。


賭けって……


馬鹿なのコイツ……?



「キャッッ……。」



すると、ドサっと降ろされ腰を打つマリン。 紫髪の青年は「フゥっ……。」っと大きな深呼吸をすると、堂々とした足取りで歩き出す。 左前には愚者の船(ぐしゃのふね)«虚飾のバリア»、右前には神に嫌われし者達(タブーリスト)のタブー、«死神リリー・レイル»。 青年はちょうど三角形の形になる所で足を止める。


息を吸い、ニヤッと笑う。



「……俺の名前は''元''七星剣が1人、キラ・テイルズ。 旧友リサード・ブルオストのサポートに来た男。 そして……」



マリンは驚きを隠せなかった。



そして、マリンにもわかった。



ここからが''()け''……。




【「……いざってときの賭けには必ず勝つ……いい男だ!!! 覚えて帰れ!!!」】




────────────────────────────────────








キラってやっぱりカッコイイなぁ。

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