王都編
少しいつもより長めに書いてみました。少しづつ文を増やしていこうと思います。
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ハースハイト国、王都パラソルの中心街から外れたところにある宿の一室に彼はいた。
身長は175くらいだろうか。
起きたばかりで白髪に寝癖がついている。
鏡を見ると、長めのサラッとした白髪で、目より少し長い前髪からは黒よりも青に近い目が覗いている。
耳には左に2つ、右に1つのリング系のピアスがついている。少し童顔なことを悩みとしているが、もう流石に慣れたものだ。
窓からは朝日が入り込み目覚めを促進させてくれる。カラッとした寒さの中自分の体にムチを打って起きると身支度をはじめる。
「まだ時間に余裕があるな。少し街でも探索するか…」
いつもの皮の装備ではなく、王都専用のそれも七星剣のメンバーしか着ることを許されない制服をインベントリから取り出す。全体的に白を基調にしており、首元から腰にかけて青の線が引いてある。胸には七星剣のシンボルである七つの剣が描かれている。
七星剣とは、王国の三代権力の一つを担う機関だ。ハースハイト国を守り都民の平和を維持する王国騎士団、ハースハイト最大の宗教団体イレブンノート、そして個々が最高峰の力を持つ七人の
魔獣狩りのスペシャリスト七星剣、その三つの権力からハースハイトは成り立っている。
リサード・ブルオストは若くして才能を開花させ、これまで数々の功績により、齢19歳にして七星剣の四番目の剣士を担っていた。誰もが一度は憧れ、メンバーになればハースハイトでは何不自由ない生活が約束される。
「でもまあ、実際苦労ばっかりで生きた心地しないんだけどな…」
白い髪を整え、脳裏に浮かぶ苦い思い出をしまい、支度を終えると少し早めにチェックアウトを済ませ繁華街に出る。するとたちまち人々はリサードを見つけ憧れや、尊敬の視線を向けていた。やっぱり王都で着替えるべきだったと思いながらも周囲の屋台に目を向けると新鮮なリンゴがたくさん並んでいた。
「親父さん、りんごをひとつくれないか?」
「15エンドになり…え?リサードさんじゃねぇか?!どうぞなんでも持っていってくれよ!代金はいらねえさ!」
「そういう訳にはいかないよ、ひとつ15エンドだったよな」
そう言って通貨を取り出そうとすると、隣から少女の元気な声が聞こえた。
「おじさん!りんごふたつねーっ!」
びっくりして横を見ると少女が立っていた。
「シルビアかよ…お前なぁ…」
屋台の親父さんにピースを向けるのはシルビア・アンネトだ。彼女は11個存在するイレブンノートの支部の支部長を務めている。紫色の魔法使いの様なぶかぶか帽子からは金色のくせっ毛がでており、ぶかぶかのローブを羽織っている。身の丈に合わない大きな杖でコツンと地面を叩くとりんごが宙に浮き、彼女の小さな手元に落ち着いた。
「ケチケチしないでよーっ!たかが、15エンドじゃんかっ!リサのケチ!」
「たかが、15エンドも払えないのはどこのどいつだ?あと、リサって呼ぶな。」
「うっさい!リサリサ!もーっ!知らないっ!」
そう言うと彼女はフンッとそっぽを向いてりんごをかじりながら歩き出した。やれやれと思いながらも30エンドを差し出してりんごをもうひとつ受け取り、後を追う。
「おーい!万引きはーん!待てよー!」
「万引きじゃないもんっ!リサが払ったもん!」
俺が払わなかったら万引きだからな?
「ところで王都にいるなんて珍しいな、何か用でもあるのか?」
「誰かさんが七星剣抜けるとかで、強制集合だよっ!」
「へ…へぇ〜…………」
ジーッと睨まれ、視線が痛い…
すると、王都が見えてきてホッとする。
「さ、さぁ…中に入ろうぜ?…」
それでも尚、ジッと睨む彼女から逃げるように王都に入る。
「あ、逃げるなーーっ!!」
「お前の入口はここじゃないぞー」
「そんぐらい知ってるしっ!馬鹿にすんなーっ!」
プンスカと聞こえてきそうな可愛い怒り方だが、彼女はマジだ。後で何か奢ってやるか…等と考えていると門が開きメイドが現れた。
「七星剣の四柱、リサード・ブルオスト様ですね。お待ちしておりました。中にお入りください。」
「ああ…ありがとう。」
ガチャンと大きなドアが閉まると慣れた足取りで階段を上がっていく。3階の会議室の前で深呼吸し、扉を開け中を見回す。どうやら一番乗りのようだ。
「なんだ…まだ、誰も来てないのか…」
「……………………………………………っ」
「うおっっ!…」
注意してみるとボサボサで髪の長い男が立っていた。髪が顔にかかっており素顔は見えない。身長は180後半はあるだろう。黒を基調とし、胸には七星剣のシンボルが描かれている。
「ブラッド…いたなら言ってくれよ…」
「……………………………………」
何も言わずクルッと後ろを向き、部屋の中央に鎮座するテーブルを囲むように置いてある7つの椅子。 彼は6番目の椅子につき、リサードは4番目に腰掛ける。彼は七星剣の六柱ブラッド・ぺパーだ。几帳面で気が利くが、無口で影が薄く心臓に悪い。
ギイッとドアが開く音がした。
「あら?もう来てたのかしら?」
後ろを振り返るとドアが開き、水色の長めのストレートの女が立っていた。ちょうどリサードと同じくらいの身長だ。彼女の名はシャーベット・フルムーン。七星剣の五柱を担っている。水色を基調とした制服を着崩しており、胸元が大胆にはだけている。胸には七星剣のシンボルが描かれている。彼女は色っぽい足取りでリサードに近づく。
「今日もいい男ね?あたしとこのまま会議抜けてデートでもしない?リサード」
すると、後ろからもうひとつ声が聞こえた。
「おばさん。馬鹿な事言ってないでさっさと座ったら?」
もう一度ドアの方を見ると黄色の髪をしたショートカットの少女が立っていた。身長は150前後くらいだろう。彼女の名はアリエッタ・サンダース。黄色を基調とした制服に身を包み、胸には七星剣のシンボルが描かれている。七星剣の三柱を担っている。
「誰がおばさんですって?もう一度言ってご覧なさい?」
「朝っぱらから胸開いて男漁ってるんじゃねーよお・ば・さ・ん!」
「あら?胸がないから嫉妬してるのかしら?」
「なっっ……………………//////」
そう言ってアリエッタは胸を抑え顔を高揚させキッとシャーベットを睨む。
「あらあら、図星だったみたいね?」
「このババア〜」
「誰がババアですってぇ?」
キッと睨むアリエッタとニコニコしながらも胸の奥で威圧するシャーベットの間でバチバチと火花が散る。
「おいおい、2人ともそこら辺に…」
「ゴホンゴホン…」
2人をなだめようとした所で、更に2人の後ろから咳払いが聞こえた。2人は途端にビクッとなりそそくさと自分の席に座る。
「朝から仲がいいな2人とも。」
そう言ってニヤリと威圧する声の主はエドワード・バーニング。190はある身長に加え、制服の上からでもわかる鍛え抜かれた体としっかりした赤い口髭に、赤い短髪がさらに威圧を高める。赤を基調とした制服に胸には七星剣のシンボルが描かれている。
さっきまで興奮していたアリエッタはうつむき、シャーベットは笑顔だが冷や汗をかいている。エドワードはしっかりとした足取りで1番目の椅子に腰をかけた。
「これから会議を始める。皆、今回も濃密な話し合いになることを願う。」
すると、シャーベットが手をすっと伸ばす。エドワードがそれを促し、シャーベットが質問を投げる。
「まだ、全員集まってないようだけれど?」
「ああ、済まない。ジュードは急だったものだから遠征から帰ってこれないとの事だ。キラは…」
「…………サボり……」
横から無口なブラッドが口にする。一瞬エドワードもびっくりしたようだが、咳払いをするとまた話し始める。なんだよ、ブラッド喋れんじゃねぇか。
「そういうわけで、よって2人は今回欠席だ。」
「まあ、キラはいつも通りどこにいるかわかんないしね〜」
アリエッタも薄々気づいていたようで、そんなことを口にした。それそうになった話をエドワードが戻す。
「その対処は後で考えるとしてだ。今回の議題は二つある。一つはリサードの脱退の件だ。今回はこの話をして終わる予定だったのだが…」
そう言ってエドワードが渋い顔を作り、緊張が走る。部屋にはまた先程とは違った雰囲気が流れる。
リサードを含め、皆がエドワードに注目したのを確認するとエドワードは皆の顔を見て続けた。
「……危険度Sの要塞級モンスターが新たに誕生した。」
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まだ、書き方が安定しませんが。今後はこんな感じで書いていこーかな?と思います。間違いや不明な点がありましたらコメントをよろしくお願いします!




