観察
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文字を覚えてから半年が経過
「せい、やぁ、せい、やぁ」
ブン、ブン、ブンと風を切る音。
今、外で剣の素振りをしている、6歳になった、イリア姉を見ている。ずっと剣を振っているが手が疲れないのかな。
俺は自衛官候補生の訓練で小銃を持って訓練はしたことあるけど、剣なんて訓練したことがなかったからな。
イリア姉がこっちに気づく。
「どうしたの、シオン?」
「イリア姉の練習何してるのか見てたの」
「もしかして、シオンも素振りしたの?」
(あんな重そうな物持てないよ)
「ううん、いいよ」
「そう」
また剣を振り出すイリア姉。
「イリア姉、1回剣を持ってみてもいい?」
「いいわよ、はい持ってみて」
「ありがとう」
剣を持ってみる。だがしかし、重くて両手で持っているがやっとだ。
すぐ地面に置いた。
「イリア姉こんなに重いものよく素振りできるね」
「そう?そんなに重たいかしら」
「重いよ、両手で持てるのがやっとだもん」
「シオンは私より小さいんだから仕方ないわよ」
(精神年齢はイリア姉より上だけどな)
「どうして剣なんか振っているの?」
「え、それはお父様みたいに騎士になりたいからよ」
「騎士になりたいから剣を振るの?」
「ええ、剣を振ってたくさん練習しないと、騎士になれないてお父様が言ってたからよ」
「そうなんだ、邪魔してごめんねイリア姉」
「ううん、そんなこと大丈夫よ」
「じゃあ僕もう行くね、バイバイ」
また剣を素振りするイリア姉。
次はアレックス兄さんを見てみよう。どこにいるかな。
家の中を探していると。いた!イスに座って本を読んでいた。なんの本を読んでいるんだろ?
「アレックス兄、なんの本を読んでいるの?」
「あぁ、シオンかこれはね昔の歴史が書かれた本を読んでいるんだよ」
(おいおい、その年で歴史の勉強をしてたのかよ)
「なんでそんな本を読んでいるの?」
「歴史を読むことで、過去の失敗を学んでいるんだよ」
(もしかしてアレックス兄は天才なのかもしれないな)
「そんなの学んでどうすのさ?」
「それはこの国で同じ失敗を繰り返さないためさ」
(あー、この人天才だわ)
「それじゃあ、がんばってくださいねアレックス兄」
また本を読み直すアレックス兄。
次はー
「何を走っているのですか、シオン様?」
声をかけてきたのは薄いオレンジ色の髪のメイド長のメリルだ。
「屋敷の中を探検していたんだ」
「探検しておられたのですか、あまり走り回ってはダメですよ。それとくれぐれもお怪我をなされないようにしてくださいね」
「うん、分かってるよ」
タタタ走る音。
「ふふ、かわいいですわね」
ここはお父さんが仕事をする部屋か。
扉の端から中を覗く。
リヒトが書類と睨めっこしていた。
「うーん、どうしたものか」
(何か視線をかんじるな)
ふと、扉を見てみるとシオンがいた。
「何をしているんだいシオン?」
「パパが何をしているか見てただけ」
「そうか、こっちにおいでシオン」
「はーーい」
近くに来るシオン。
「どうしたらいいと思うシオン?」
「何がですが」
「税率を上げるにはどうしたらいいかな?」
「うーん」
(まだ子どものシオンに分かるわけ無いか)
「例えば会社の収益に税率かけるとかはどうですか?」
「え、シオン今なんて言った」
「会社の収益に税率をかけるとか......です」
「それはシオンが考えたのかい?」
(やべー、法人税なんか言わなきゃよかった」
「いえ、アレックス兄がそれぽいことを言っていたような気がします」
「そうか、ありがとうシオン」
「はい、パパ」
部屋から出て行くシオン
(あっぶねー、いろんな意味でヤバかった。これからは気をつけなくては)
グー
お腹の音が鳴る。
そうだ今日の昼飯何か聞きに行こう。
厨房に向かうシオン。
厨房では料理のする音が鳴る。
「今日のお昼ご飯はなにー?」
コックのマロニーに聞く
「これはシオン様」
「今日のメニューは魚の煮...危ない危ない、秘密ですシオン様。」
「なんで秘密なんだよマロニーさん」
「楽しみが多い方がいいでしょ」
「まぁ、そうかもね、わかった楽しみにしてる」
「はい、楽しみにしておいてください」
この家はコックさんが1人いる。母のサーニャも料理はするが今はできない。
なぜなら母のサーニャは妊娠しているからだ。妊娠6ヶ月になる。いつの間に妊娠したんだ。熱々の夫婦だことで。
イスに座りながら編み物しているサーニャを見つけた。
「ママ、ユキ姉見なかった?」
「ユキなら、自分の部屋にいるけど」
「そうなんだ」
「その作ってるのはなに?」
「これはマフラーよこれから寒くなる季節だから作ってるのよ」
「僕のもある?」
「もちろんシオンの分もあるわよ」
「やったー、ありがとうママ」
「フフ、楽しみにしといてね」
「うん」
走っていくシオンを見つめるイリア
(まだまだ子どもね)
ユキ姉は何してるかな。
「おーい、ユイ姉何してるの?」
「あ、シオンちょうどいいとこに来てくれた」
「お人形ゴッコしましょ」
「えっ、マジで」
「えって何よ嫌とは言わせないから」
「そんな僕に選択する権利は無いじゃないか」
「そんなの当たり前じゃない、そもそも権利てなーに?」
「権利はアレだよアレ」
「アレじゃ分かんないわよ」
「もう、なんでもいいじゃん、お人形ゴッコするからさ」
「じゃあシオンはこのお人形さんもって」
「それじゃあやるわよ」
「こんにちは、そのお人形さんは何て言う名前なの?」
(はぁー、リアルお人形ゴッコか)
「ちょっとシオン聞いてるじゃない」
「はっ、ごめんごめん」
「ごめんじゃないわよ、もう1度最初からね」
「こんにちは、そのお人形さんは何て言う名前なの?」
「こんにちは、このお人形さんの名前は・・・・・・」
12月14日は投稿できるか不明でありますが、できるだけ投稿していきます




