開戦
「あっ、シオンお兄ちゃんだ」
「本当だ。おかえり」
ドタドタ
「お母さーん。シオンお兄ちゃんが帰ってきた」
「帰ってきた~」
2人は中学1年生ぐらいの年頃。去年までは小学生で身長も低かったのに1年見ない間に育ち盛りのため身長もだいぶ延びたな。
先に行った双子の妹の後を追いかけリビングへと入る。
「お帰り」
家族が勢ぞろいだ。
「お前が最後だぞ」
「そうですよ。シオン」
「ただいま」
暖かい帰ってきたという感じだ。
お腹が減ったのでご飯を食べるために席に着く。
「部隊ではうまくやっているのか?」
「いろいろと大変だけどうまくやっているよ。アレックス兄こそ外交省ではどうなんですか?」
「こっちも似たような感じだよ。それと噂ではシュバルツ帝国は戦争の準備をしているようだ」
「それは本当なんですか」
「いやいや。あくまで噂が一人歩きしてるだけだと思うよ。もちろん外交省も調査はしているけど」
噂が一人歩きしているのなら大丈夫だろ。それと外交部の調査のやり方は映画みたいにスパイの人が諜報活動でもしていいるのかな。
「ねえねえ聞いてよシオン」
「腕を引っ張らなくても聞きますからユキ姉」
アレックスもユキも合格が難関の文官学校に合格して卒業しているためエリート官僚への道にまっしぐらか。
「大蔵省なんて大変だんだからね会計処理なんてたくさんあるから大変なんだよ」
「そんな事言ったら。俺だって書類の処理や物資の運搬や管理だって大変だからね」
「軍なんてただ剣でも振っているだけでしょ」
「そんなことは無いぞユキ。私たち軍は剣を振る以外にも走ったり乗馬の訓練もしたり。いろいろあるぞ」
「そうだったんですね。何も知らなかったとは言え。すいませんイリア姉さん」
「はいはいそこまで。食事の時ぐらい仕事の話はしない」
さすが母さん。しっかりしている。食事の時ぐらい仕事の話よりもっと楽しい話の方が食べやすいもん。
「そうだお父様。今年の収穫は豊作なのですか?」
イリア姉いい質問だ。仕事の話ばかりではつまらないからね。
「まだ刈り取っていないから豊作かは分からないけど。上場だと思うよ」
ここに来るまでに村の畑でも麦の芽がまだ残っていたから害虫による被害も無く例年どおりの量だと思う。
日本いた頃はバッタによる農作物に甚大な被害を受けたとテレビで見たこともあったな。
「お父様、魔物が出た時は近衛師団の騎士になったイリアをぜひ呼んでください」
「これは頼もしい騎士様だ。そのときは頼むよ」
近衛師団か。親衛隊の次に騎士だけで編成される精鋭部隊か。一般の兵の訓練とは違い訓練内容も遥かに厳しいと聞く。
イリア姉は騎士になる夢のために努力し続けた結果だな。努力は人を裏切らないだな。
実家は特に問題も無く変わったことも無く平穏そのものだな。
マリーとローズは王国小学校を卒業して。アレックス兄やユキ姉みたいに文官になるために文官学校に合格のため頑張って勉強しているみたいだ。文官か。日本でいえば国家公務員みたいなもんだから生半可な勉強では合格できないんだろうな。
久しぶりの家での食事は懐かしい味で美味しかった。
「シオンよ久しぶりに私と手合わせをしてみないか?」
いやいや何言ってんのこの姉。だいたい騎士なんかに勝てるわけ無いし。こっちは毎日、書類と格闘していて剣とかの武術の訓練なんかしてないから一瞬で負けてしまいますよ。
「いえ、遠慮しておきます」
「遠慮なんかしなくていいぞ。さあ行こう」
いやー。誰か交代して。いやむしろ助けて。
「では行くぞ」
よし来るなら来い。
「ハアー」
早い防ぐのに間に合うか。
キン
セーフ。なんとか間に合った。だけどなんて重い一撃なんだ。もし、本物の剣で身体を斬られたら一発アウトだな。
くっ。次は左から薙ぎ払いか。
ガキン
よし防げたぞ。
「ならこれはどうだ」
ガッキーン
ヒュンヒュンヒュンヒュン。剣が宙に舞い。ザクッ。地面に突き刺さる。
痛てー。あまりの痛さに剣を手放してしまった。下からは早くて間に合わなかった。
「シオンよ腕が落ちたのではないか」
「最近は剣の鍛錬はしていなかったもので」
「明日から私が鍛えなおしてやろう」
ええー。この手加減を知らない人とまたするのは嫌だな。
さて終わったから寝てもいいよね。
さて寝るか。明日は10時ぐらいまで寝るぞ。おやすみ~。
ゴンゴン
「すみませーん。すみませーん」
誰だよこんな時間に。
ガチャ
あれ兵隊だ。
「緊急の召集命令です。帝国がクラリスに進攻しました。イリアさんとシオンさんにはすぐに部隊に戻ってください」
まだ帰ってきたばかりだよ。休暇1日も使ってないのに。
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